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岩倉具視 言葉の皮を剥きながら
著者 永井路子
明治維新の立役者の一人、岩倉具視。下級公家に生まれ、クーデターの画策などで幾度となく追放されながら、いかにして彼は権力の中枢までのぼりつめたのか。本作の構想を長年温めてき...
岩倉具視 言葉の皮を剥きながら
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岩倉具視 言葉の皮を剝きながら (文春文庫)
商品説明
明治維新の立役者の一人、岩倉具視。下級公家に生まれ、クーデターの画策などで幾度となく追放されながら、いかにして彼は権力の中枢までのぼりつめたのか。本作の構想を長年温めてきた著者が、卓越した分析力と溢れる好奇心で史料と対峙。「尊王攘夷」や「佐幕」といった言葉を剥きながら、新たな岩倉具視像を立ち上げることに成功した永井文学の集大成!
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紙の本
500円札の人だった
2016/05/28 08:12
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タヌ様 - この投稿者のレビュー一覧を見る
岩倉具視という分かりにくい人物像に著者は拘りがあったようだ。
著者の一連の歴史小説ジャンルの作品とは趣を異にする。むしろ語り部のように時代の群像を追想するような本である。資料の参考文献数からいっても岩倉具視の真実像を目指して、まるで司馬遼太郎ばりの歴史評論となっている。
明治維新の時期であり登場人物も多彩である。一方で人々の掲げる尊王、攘夷なる言葉と実態は異なり、むきだしている権謀術数を駆使する権力簒奪や眼先の立ち回り、人間関係の縛りが物事の帰結を導いていると。
それゆえ、副題に掲げる言葉は皮でしかないと。著者は皮をむきながら静かな諦観に近いまなざしを湛える作品としたのである。