水底フェスタ
著者 辻村深月
自然を切り崩し、ロックフェスを誘致する以外に取柄もない山村。田舎特有の、窒息しそうな閉塞感に苛立つ高校生の広海は、突然村に戻ってきた地元出身の有名モデル・由貴美と出会い、...
水底フェスタ
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商品説明
自然を切り崩し、ロックフェスを誘致する以外に取柄もない山村。田舎特有の、窒息しそうな閉塞感に苛立つ高校生の広海は、突然村に戻ってきた地元出身の有名モデル・由貴美と出会い、囚われてゆく。ある晩彼女から「村への復讐に協力してほしい」と持ちかけられ、広海は求めに応じるが、実は由貴美には“真の目的”があった。そしてフェスの夜、取り返しのつかない事件が二人を襲う──。新直木賞作家による傑作長篇。息を呑むラストまでページを繰る手が止まらない!
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開放的で閉鎖的な村。
2021/06/04 19:26
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:どらやき - この投稿者のレビュー一覧を見る
湖の冷たさや、深い色までが伝わってくるような、圧倒的な表現力の作品でした。 朝が来るを読んで、辻村さんの筆力に魅了されましたが、今回も淀みなく読めました。 登場人物には共感出来ませんでしたが、一読の価値があります!
私は大好きな作品です!
2016/05/10 17:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ダブルシー大好き!! - この投稿者のレビュー一覧を見る
辻村深月さんが大好きで全作品の読破を目指し、その中の一つとして読みました。
読み終わってから作者の意図である曖昧な箇所に関して他の方の意見はどうなのかとレビューを見たところ、酷評が多く見受けられました。
ですが個人的にはすごく面白かったですし、何より恐ろしく、その中で友情や恋といった輝く愛情が散りばめられています。何度も読み返したいと思える作品でした。
村に囚われて
2017/10/18 03:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
年上女性に対する、少年の純真無垢な恋愛感情が印象深かったです。日本の村社会の特殊性についても考えさせられました。
独特な感性
2015/11/05 13:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:akiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
まずはフェスのことがよく分からず、これは一体なんの話なんだろう?と読み始めましたが、ある種独特な人間関係に引き込まれました。
テンポが悪く、前半は忍耐力が必要
2018/05/11 09:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『水底フェスタ』は辻村深月氏の作品にしては後味が悪くて救いがあまりないストーリーです。自然を切り売りし、またロックフェスティバルを誘致して潤う山村の閉塞感をテーマにした物語で、村長の息子で高校生の主人公広海はロックが好きで、フェスティバルの良さを理解しようとしない村民に不満を抱き、ほとんど唯一の理解者である父に対する敬慕、心配症で俗物的な見栄っ張りの母に対する疎ましさなど思春期にありがちな不安定さを持っています。そんな彼の平穏な日常が地元出身のモデル・女優である由貴美によって大きく変化します。8歳年上の彼女の誘惑に溺れ、「村への復讐」に協力することになった彼は取り返しのつかない事件に巻き込まれ、村に古くからある地縁の強烈さと結託した隠ぺい体質を目の当りにすることになります。
この作品に描かれた閉じた村の「常識」の非常識さに驚く一方で、ありそうな感じがして怖いです。そして広海が絶望ゆえにどんな行動を起こし、どこに行きつくのか将来が心配なところで終わるのがこの作品を後味の悪いものにしています。
また、前半の進行がやや退屈で「引き」が弱いので、急展開で話が進んでいく後半に辿り着くまでに少々忍耐力が必要です。そういう意味ではテンポの良くない作品と言えます。