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【シリーズ】薔薇は花降る都で咲き初める
十年前の大火で両親を亡くしたアルベルティ家の令嬢・マリアンジェラ。実は母と聖王の不義により生まれた存在で、父から疎まれていたことが心の傷となり、異父兄・アルフォンソに命じ...
【シリーズ】薔薇は花降る都で咲き初める
薔薇は花降る都で咲き初める (コバルト文庫)
商品説明
十年前の大火で両親を亡くしたアルベルティ家の令嬢・マリアンジェラ。実は母と聖王の不義により生まれた存在で、父から疎まれていたことが心の傷となり、異父兄・アルフォンソに命じられるまま、名目上の結婚を繰り返している。だが、四人目の夫・レオナルドは今までの相手とまったく違っていた。人形のような自分から表情を引き出そうとする彼に心を開いていくマリアンジェラは…?
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凍り付いたヒロインの心が溶けてゆく
2014/11/30 00:13
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:レイローズ - この投稿者のレビュー一覧を見る
アレベルティ侯爵家令嬢マリアンジェラはオステリアの薔薇と称される美少女であったが、人妻である亡き母と聖職者である聖王(当時は枢機卿)との間にできた不義の子であることを知らぬ者が無い存在であった。実の父聖王クレメンスに溺愛されており、表立って侮蔑されるようなことは無かったが、マリアンジェラは人々に笑顔の下で嘲笑されていると思い詰め、いつしか15歳の少女らしい感情を凍り付かせてしまっていた。唯一公に認められた家族である兄アルフォンソの毒のある言葉に気付かないふりをして3度も政略結婚を繰り返していた。4度目の結婚相手、ラウラーノ共和国のヴィスコンティ家当主レオナルドは契約結婚だと解っているのに、今までの結婚相手と違い人としてごく当たり前にマリアンジェラに接してきて----。
ヒロイン・マリアンジェラが後ろ向きな所から始まって、やがて自分の本当の気持ちを知り強くなっていくという、ヒロインを応援したくなるお話でした。
しかし、兄アルフォンソの真実の姿に、真実を知るまでべったり寄りかかっていたヒロインがレオナルドの後押しがあるにせよ兄離れする辺りは興味深いシーンでした。
マリアンジェラとレオナルドが、期限付きの契約結婚をいかにして反故にして幸せになれるか、次巻以降が楽しみです。