電子書籍
起業・投資家は一読すべき
2019/08/16 10:25
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キートン - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルから想像される内容からはいい意味で裏切られた。
起業の教科書かと思ったが読了してみればもっと幅広い。
そして濃い内容なのに小難しくなく腹に落ちやすい。
ピーター・ティールがカフェで語っているような構成・文体なので
すごく理解しやすいし、読んでいて疲れない。
スタートアップの起業から投資に関する話、そして今後の未来について。
何度でも読み直して彼の考え方、視点を自分にインストールしたい。
強調されていたのが「隠された真実」
起業にしろ投資にしろ生き残るにはいかに隠された真実を見つけ
たどり着けるか。
起業、投資する人間はすぐに手に取れるようにそばに置いておきたい。
それほど重宝する優しい教科書じゃないだろうか。
電子書籍
最高でした
2017/12/27 08:21
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ろば - この投稿者のレビュー一覧を見る
国内の安易な知識の寄せ集め本ではなく、
自身も創業者として活動していただけあって知見が深い。
紙の本
米国ITの世界
2016/01/17 21:09
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:徹徹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
米国流のITビジネス構築の話が展開されています。米国流のITイノベーションとは何かを知る上で読んでおくべき1冊と思います。
紙の本
0に飛び込め
2015/03/26 12:03
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る
読後に無性に行動したくなる本だったから当たり。『リーン・スタートアップ』の最小のものから始め最速で改善するという考えとはかなり異なる。タイトルの通り完全にまっさらで競争企業が存在しない0に飛び込もうとする 会社に投資するのが彼のスタイル。投資家は着目点がおもしろい。
紙の本
スタートアップの7か条
2016/04/10 01:09
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コピーマスター - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまで世の中になかったものを、一番効果的なフィールドを狙ってドカンとやれ、もちろん考え抜いてやれ。それが未来を作ることだ。「ゼロ・トゥ・ワン」はそんな本だ。
著者のピーター・ティールは「リーンスタートアップ」とは逆の立場。
また、戦略もなしにトレンドに乗ってあとは成り行き任せという怠慢な態度も批判している。
本書を読むと、「大きく」成功する企業は、成功すべくして成功しており、決して偶然の産物ではないことがよく分かる。その法則はペイパルのようなユニークなサービスを売る企業だけに限定されることではない。
ドットコムとか、クリーンエネルギーとか、多数の企業が参入し、最終的にバブルがはじけた時、あれはバブルだったから失敗したというような論調の話になりがちだが、そんな中でもきちんと成功している企業もあることが紹介されている(ペイパルもドットコムバブル期の企業)。
明暗を分けた違いは何か。
それを知るには本書のスタートアップで考えるべき7か条がとても参考になると思う。
ところで、本書をビジネス書としてみた場合、せいぜいお金や名声を得ようとか、よくても社会貢献しようという発想の人は引いてしまうかもしれない。ピーター・ティールの未来を作るという、まるでマルクスのような理想に鼻白んでしまうだろうから。
電子書籍
起業しようと思うなら読むべし
2015/08/31 03:01
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ほん太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
リーンスタートアップなどとは対極にあるかもしれない。
これを読んだからといって0から1を生み出せるようになるかは別だと思うが。
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ヒットではなく、ホームランを狙う新規事業創出のための教え、という感じでした。独占を善しとするところが面白い。あと訳が読みやすいのが、素晴らしい。
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「賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?」
と言われると真実とは何だろう?
それは歴史が証明するものなのかな。チャレンジする、出来の悪い計画でも作る、その試行錯誤の連続でどこかで大切な真実が見つかるのかもしれない。
世界を変えるようなイノベーションでなくてもいい、小さな世界でもいいじゃないか、そもそも世界だって宇宙から見たらちっぽけなものだから、自分の生きる物差しが大切だと思う。でも、1をnにするのではなく0を1にするべきだと言うことには強く共感です。
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日本はパクリ経営が多い
大企業が参入した途端に株価が急落
p2ー114は読めてない
僕達が住んでいるのは正規分布ではなくべき乗の世界
ファンドの投資原則1;ファンド全体のリターンを1社で叩き出す可能性のある企業にだけ投資する
起業家は自分自身を分散できない
べき乗則の世界では自分の行動がその曲線のどこにあるのかを真剣に考えないといけないp128
漸進主義、リスク回避、現状への満足、フラット化(他の誰かがいるのではという疑念心)により探究心が奪い取られている
2012年のhpのお家騒動
隠れた真実は飽くなき探求を続ける者の前だけにだけ姿を現わす
振り返ればごく当たり前に見える洞察が重要な価値ある企業を支えているのだとすれば偉大な企業が生まれる余地はまだたくさんある
隠れた真実には自然についての真実と人間についての真実の2つがある
秘密を探すべき最良の場所は他に誰も見ていない場所。ほとんどの人は教えられた範囲でものごとを考える
創業者の第一の仕事は一番初めにやるべき事を正しく行う事だ
取締役は3人が理想的だ
ストックオプションを持たない人や固定給をもらう人とは基本的に利害が合わない
スタートアップ時は高給を支払わず自社株の所有権がよい。社員の意識を未来価値の創造へ向かわせる
ボブディランの言葉=生まれるのに忙しくない人間は死ぬのに忙しい
スタートアップ時は中の人間がそれぞれ全く違う仕事で際立たなければならない
人間と機械が全く違うということはコンピュータと手を組めば人間と取引するよりはるかに多くの利得がある
スーツをきたCEOがいる企業には投資しない
今から10〜20年先に世界はどうなって自分のビジネスはその世界にどう適応しているだろうか?
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新しいテクノロジーを生み出すベンチャー企業、つまり、スタートアップがゼロからワンへ一歩を踏み出す。
ビジネスを成功させるために自らに問うべきこと、答えるべきことがここに書かれている。
マニュアルや知識の羅列ではなく考える訓練が必要。
起業を考えている方は必読なのではないだろうか。
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ペイパル創業者の本。
企業の最終目的は独占市場を創りだすことが重要。なぜならビジネスの世界は正規分布ではなくべき乗分布の世界。ピンきりのピンにならない限りろくなことがない。競争が大事とか言ってる間はだめで、競争がないくらいの世界をつくることが究極のゴールになる。winner takes it all !
■採用で問いかける大切な問い:
世界に関する命題のうち、多くの人が真でないとしているが、君が真だと考えているものは何か?
賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?
■ポイント
リーン・スタートアップ」と呼ばれる今流行りのコンセプトとは真逆
競合とは大きく違うどころか、競合がいないので圧倒的に独占できるような全く違うコンセプトを事前に計画し、それに全てを賭けろ」
ほとんどの人はグローバリゼーションが世界の未来を左右すると思っているけれど、実はテクノロジーの方がはるかに重要だ。
グローバルは漸進的な水平展開。テクノロジーは非連続な垂直的な飛躍を生み出すから。
1 小さな違いを追いかけるより大胆に賭けた方がいい 2 出来の悪い計画でも、ないよりはいい 3 競争の激しい市場では収益が消失する 4 販売はプロダクトと同じくらい大切だ
■競争はたんなるイデオロギー。無競争を目指せ
永続的な価値を創造してそれを取り込むためには、差別化のないコモディティ(*3)・ビジネスを行なってはならない。
独占は、すべての成功企業の条件
競争とはイデオロギーなのだ。社会に浸透し、僕たちの思考を歪めているのが、まさにこのイデオロギーだ。独占を目指せ。
偉大な企業かどうかは、将来のキャッシュフローを創出する能力で決まる。
このビジネスは一〇年後も存続しているか
二番手よりも少なくとも一〇倍は優れていなければならないということだ。
周辺市場に拡大する計画を練る時には、破壊してはならない。できる限り競争を避けるべきだ。 あえて競争をしないようにする。
大成功している企業はいずれも、まず特定のニッチを支配し、次に周辺市場に拡大するという進化の過程
■やってみないとわからないのあいまい思考はだめ
薬に関わるエルームの法則(*18)はムーアの法則の反対で、一〇億ドル単位の研究開発費に対して承認される新薬の数は、一九五〇年以来、九年ごとに半減
バイオテクノロジーのスタートアップはあいまい思考の究極の例。とりあえず先のことはわからないからいろいろやってみる。そんなやり方では成果はでない。あいまいではなく明確に未来を考える。
短期的な変動の激しいあいまいな世界では、長期計画はたいてい過小評価される。
■べき乗分布の世界
僕たちが住んでいるのは正規分布の世界じゃない。僕たちはべき乗則のもとに生きているのだ。
ベンチャー投資は宝クジを買うのと変わらなくなる。そして、宝クジを買うようなものだと思い始めたとたん、君はすでに心の中で負けを覚悟すべし。べき乗の案件を見いだすこと。たとえばソフトバンクのすべての投資のベスト2位はアリババとヤフーと思うが、その2案件で全リターンの80%はいってるとおもう。これが本質でべき乗を理解しトップの2案件を見いだすことが重要。
最も将来性のあるテクノロジーを取締役会が特定し、HPがそれを開発すべきだと思っていた。取締役会は管理監督だけでなく明確な未来の方向を見いだすべきがHPの全盛期の幹部の考え。
■人財
株式は完璧なインセンティブにはならなくとも、社員全員の利害を大まかに一致させるにはいちばん役に立つ。
グーグルでもほかの会社でもより高給でより高い地位につける人が、二〇番目のエンジニアとして君の会社を選ぶ理由はなんだろう?
君の会社の使命について、もうひとつはチームについてが人を雇う理由になる。すごい使命があるから、そしてすごい人と働けるから。
待遇競争をしてはいけない。オフィスとか社食とかばかばかしい。健康保険のような基本をカバーしたら、あとは他社にできないことを約束すべき。それはミッションと人財(チーム)
■セールスの重要性
シリコンバレーでは『フィールド・オブ・ドリームス(*2)』的な発想(「それを作ればみんなやってくる」)が一般的で、エンジニアは売ることよりもクールなものを作ることしか考えていない。
ひとりの顧客から生涯に得る純利益の平均総額(顧客生涯価値、またはCLV(*4))が、ひとり当たりの新規顧客獲得費用の平均(顧客獲得コスト、またはCAC(*5))を上回らなければならない。
■人対コンピュータ
コンピュータは人間を補完するものであって、人間に替わるものじゃない。
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競争はゼロサムゲームで消耗戦。独占企業を目指すべき、という主張は明快だが、現代社会で独占企業が世界に何社あるのか、ということになるのではないかと。
ただ、言わんとすることは簡潔明瞭でよく分かる。
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記念すべき1000冊目が五つ星だったことを嬉しく思う。競争ではなく独占を目指す。世界はべき乗数でできている。隠れた真実を探す。文体がソリッドで思考に深みがあり知識人としての品格が感じられる。訳がよいのもあるのだろうが、こういう文書が書けるようになりたい。
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ペイパルマフィアのボスが書いた本、よくある成功した人の成功する秘訣本かと思いきや、結構真面目にスタートアップ周りの人たちが参考になりそうな話が書いてある。
スーツ着て売り込みに来たらダメとか。ジョブズは凄いとか。テスラの製品はこんなところが良いなど。このレベルの人が、コンピューターはあくまで人間の補助をするもので、人間に置き換わるものではないと考えていることに安心した。
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ペイパルの創業や発展に関わり、その後もシリコンバレーを中心に多くのスタートアップを成功させ続ける「ペイパルマフィア」。ペイパルマフィアには、テスラモーターズやスペースXを興したイーロン・マスク、LinkedInのリード・ホフマン、Yelpのジェレミー・ストップルマンとラッセル・シモンズ、YouTubeのスティーブ・チェン、チャド・ハーリー、ジョード・カリム、Yammerのデビッド・サックスなど錚々たる企業を興したメンバーが含まれる。そのペイパルマフィアの代表格であるピーター・ティールがスタートアップについて語った本。この本は、その秘密の一端を見せてくれているのかもしれない。
「世界に関する命題のうち、多くの人が真でないとしているが、君が真だと考えているものは何か?」という問いを著者は採用面接でかならず訊くという。その問いに対する答えや姿勢がスタートアップでは大きな鍵になると言う。著者による「スタートアップ」とは、「隠れた真実」を見つけ出し、「テクノロジー」を活用して、ゼロから一を生み出して世界の一部を変えることを目指すことだ。
「スタートアップとは、君が世界を変えられると、君自身が説得できた人たちの集まりだ」だと言う。
著者は、現状流布するリーンスタートアップという考え方には反対する。それを主張することが、本書の目的のひとつであるように感じる。
いわく、ネットワーク効果を狙う企業は、かならず小さな市場から始めなければならない、という。それは、競争を避けて特定の小さい市場を席巻してしまうためだ。スタートアップは競争を避けて、ライバルのいないところですばやくターゲット市場の独占を狙うべきなのだ。そしてそこからの正しい順序で市場を拡大するべきであり、その可能性を最初のデザインに組み込んでおくべきなのだ。Facebookでさえ、まずはハーバード大学学生にメンバーを限定し、その後に大学ごとにその輪を拡げていった例を挙げる。
本書では、スタートアップでの営業や株主対策や取締役会の運営などにも触れられていて、とても示唆に富むが、それらの著者の主張の中でもっとも心に(少し苦く)染みたのは、次の箇所だ。
「起業は、君が確実にコントロールできる、何よりも大きな試みだ。起業家は人生の手綱を握るだけでなく、小さくても大切な世界の一部を支配することができる。それは「偶然」という不公平な暴君を拒絶することから始まる」という。その後にこう続けるのだ。「人生は宝クジじゃない」と。
起業を一か八かの賭けではなく、自分の人生のコントロールするために必要な生き方だと思う人はこの本を読んで力を付けることができるだろう。そうでない、もしくはそうではなかった人は、少し苦い思いを持つことになるかもしれない。