読割 50
電子書籍
暗闇坂の人喰いの木
著者 島田荘司
さらし首の名所・暗闇坂にそそり立つ樹齢2000年の大楠。この巨木が次々に人間を呑み込んだ? 近寄る人間たちを狂気に駆り立てる大楠の謎とは何か? 信じられぬ怪事件の数々に名...
暗闇坂の人喰いの木
暗闇坂の人喰いの木 (講談社文庫 御手洗潔シリーズ)
商品説明
さらし首の名所・暗闇坂にそそり立つ樹齢2000年の大楠。この巨木が次々に人間を呑み込んだ? 近寄る人間たちを狂気に駆り立てる大楠の謎とは何か? 信じられぬ怪事件の数々に名探偵・御手洗潔が挑戦する。だが真相に迫る御手洗も恐怖にふるえるほど、事件は凄惨を極めた。本格ミステリーの騎手が全力投球する傑作。
目次
- プロローグ・スコットランド
- 一九八四年、馬車道
- 昭和十六年、くらやみ坂
- 屋根の上の死者
- 昭和二十年、くらやみ坂
- 飛び去ったにわとり
- 昭和三十三年、くらやみ坂
- 人を喰う楠
- 暗号
- 木に喰べられていた者たち
著者紹介
島田荘司
- 略歴
- 1948年広島県生まれ。武蔵野美術大学卒業。「占星術殺人事件」でデビュー、本格ミステリの旗手となる。「島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」など後進の育成にも尽力している。
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電子書籍
独特な世界観に引き込まれます。
2018/11/22 08:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:monica - この投稿者のレビュー一覧を見る
島田先生の本が大好きなので、今回も楽しく読ませて頂きました。実際にある場所が舞台なっていたり、作中にたくさんの情報が入っているので、自分で調べながら読めるところも楽しい。横溝正史の様な独特な世界感が好きな方は特に楽しめると思います。
紙の本
名探偵・御手洗に肩を並べうる存在感の「人食いの木」の物語
2015/05/12 21:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんな奇怪な事件は、暗闇坂の事件を別にして、ほかに私は知らない・・・・・・短編「山高帽のイカロス」で、予告されていた暗闇坂の事件が、この名探偵御手洗の第四長編です。
幕開けは、人を食うという伝説のある暗闇坂の大楠の横に建つ邸宅でおきた住人の奇怪な死。台風の夜、男は屋敷の屋根の上にまたがって死んでいたのです。
調べ始めた御手洗の前に現われるエキセントリックな人々と、あまりに大勢の人の死にかかわってきた楠の来歴。本当に、この木は人を食べるのでは・・・・・・という、うすら寒い戦慄が記述者石岡君と読者に忍び寄ります。
さらに事件はイギリスへ。海外へ飛び出す御手洗と石岡が、ネス湖に程近い寒村で見た「巨人の家」が意味するものは・・・・・・?
怪奇、冒険、そして謎解きのエッセンスが詰まった名作です。
電子書籍
探偵小説としてはファンタジー要素が強い
2018/11/21 02:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
おどろおどろしい歴史的背景を持つ舞台設定や曰く付きの一家に起こる連続殺人事件であること、過去の事件との関りがあることなどは横溝正史的な構成を連想させます。
卓・護を殺すトリックは、偶然の産物の要素が大きく、むしろ計画が失敗した結果ともいえるのですが(物理的可能性に疑問あり?)、それがジェイムズ・ペインが過去に描き残していた絵とそっくりになったという「偶然」はちょっと眉唾でファンタジーな感じです。
ストーリー展開のテンポがよく読みやすいので、長編でも一気読みできました。探偵小説としてはファンタジー要素が強いような気がしますが、ミステリーとしては面白かったです。
紙の本
始まりはいつもささいなこと
2016/01/18 18:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヴァン - この投稿者のレビュー一覧を見る
松崎レオナ登場作。
「水晶のピラミッド」や「アトポス」より先に読んでほしい一作。
レオナのルーツについて語っています。
かなり長いですが頑張って読みましょう。
ひょんなことから始まった事件は予想を遥かに超えるものだった・・・。
余談ですが、偶然とは恐ろしいものですね。
紙の本
暗くて重いがとても心に残る…
2002/07/29 00:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:marikun - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロローグから語られる、スコットランドでの逸話が深く印象に
残る力作。松崎レオナ初登場の作品でもあります。
現在に起こる不可解な連続殺人事件と、晒し首の名所、暗闇坂の
過去の因縁が、順番に挿入され、読者を陰惨な世界へと連れ出します。
御手洗シリーズの中でも、かなり印象に残る作品です。
事件のそもそものきっかけは、石岡さんにかかってきた1本の
電話から。ファンだと言う女性に呼び出されて、のこのこ(笑)
喫茶店に出向いた石岡さんは、そこでまるでお見合いのような
人定尋問にさらされます(笑)。その石岡ファンだと言う女性が、
付き合っていた男性が、なぜか台風の日に屋根の上にまたがって
死んでいた事から、事件は幕を明けます…。
あらすじを紹介するのは、とても無理(笑)!とは言っても、
ストーリーが込み入っている訳では、ありません。
普通に読んでいけば十分理解できます。とても陰惨で、悲惨な
一族の歴史が語られていくのですが、とても深く心に残ります。
なにしろ、御手洗、石岡、レオナの三人で、海外旅行にまで
行ってしまうのですから…(笑)
個人的に印象に残るのは、なんと言っても、壁画の場面。
もし実際にこういうような事があったとしたら、やはり、それは
無に帰してしまうものなのかも知れません。
紙の本
暗闇坂
2002/07/06 07:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:京太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
島田荘司の集大成、と世間で言われている(らしい)超大作です。謎のインパクト、おどろおどろしい雰囲気、真相のとんでもなさ、そのどれをとってもスケールの大きい、いかにも島田荘司らしい作品です。かなり楽しんで読みました。ただ、ミステリーというよりもホラーに近いかな。どう考えてもあのトリックには無理があるような気がするのですが。
かなり長大な作品ですが、文章が非常に読みやすく、物語の展開も速いので、一気に読めます。エンターテイメントとしてとても完成度の高い作品だと思うので、とにかく面白い小説が読みたいという人にオススメします。
紙の本
幻想的すぎる?
2002/05/09 13:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:麒麟 - この投稿者のレビュー一覧を見る
おなじみの御手洗探偵シリーズではありますが、私個人的にはこの作品は、シリーズ中で、他とは異色の作品に思えてなりません。
事件や謎そのものは良いのですが、最後に表れるあまりに幻想的な雰囲気が、その他の作品とは趣が異なり、ポツンと浮いているように感じるのです。
やや強引であっても、すっぱりさっぱりした事件の解決に、爽快な読後感を感じていた私には、少し、心に引っかかりの残る作品となっています。