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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説武田信玄の番外編と言える小説。研究本でないのは残念だが武田信玄と併せ読むと魅力が増す。新田次郎の観察眼もよくわかる。
歴史は奥深く面白い
2018/06/08 22:23
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投稿者:UMA1001 - この投稿者のレビュー一覧を見る
武田三代に絡む色々なエピソードを、歴史を知らない人でも面白く読むことができる。なるほど、そうかもしれないと思わせる力作です。
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投稿者:十字軍の鏡 - この投稿者のレビュー一覧を見る
NHKの「真田丸」を見ていて悲劇の武田勝頼を読みたくなりました。「風林火山」も「武田信玄」も勝頼は主人公ではなかったので、信虎、信玄、勝頼の三代記の短編集を読んでから、新田次郎の「武田勝頼」を読んでみます。
歴史小説は学生時代に教科書でしか知らなかったことを違う面から面白く読めるんです。
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父信虎の追放から帰参の様子を描いた「信虎の最後」
信虎の横暴と重臣の晴信(信玄)擁立への布石たなった「異説 晴信初陣記」
今川との繋がりに重要な文書紛失事件を扱った「消えた伊勢物語」
山本勘助を軍師とする資料の出所を探る「まぼろしの軍師」
武田軍の出城を与る城主の物語「孤高の武人」
烽火台の火薬職人の話は「火術師」
武田滅亡と金山の行方、おいらん淵にまつわる事件もからむ「武田金山秘史」
実際長編「武田信玄 」と相前後して書かれたと言う事です。
大河ドラマをより深く読み解く為に読んでみるのも、歴史好きの薀蓄を求める人にもよろしいかと思いますが、いかが
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1570年ごろ。武田信虎,信玄,勝頼の武田三代に亘る短編エピソードを取り上げたもの。
主に勝頼の頃の話が中心。
信玄亡き後,勝頼は父の偉大な功績に圧迫されるように突出していくが,時代は既に信長,秀吉,家康の方に向かっていた。
武田の騎馬軍団をあてにして,時代が一騎射ちから歩兵戦略に変わっていく波に乗れなかった悲しい武将のようだ。
もう少し先を読め,時代をリードしていく武将ならば,信玄を支えた良き武将を活かしながら天下統一に名乗りを挙げられたかもしれない。
武田勝頼は時代に乗り遅れ,上杉景勝は京に名乗りを上げるには地理的に遠く,伊達政宗は地理的にも遠く,名乗りを上げたのが年齢的にも天下の趨勢が決まった後であったことなど,天の時,地の利,人の和の一つが欠けており天下を取れなかった。
信長も人の和が欠けており,秀吉は戦は強かったが治世の術がなく日本を統一後,朝鮮出兵で名声を落としてしまった。
これらをバランスよく取っていけたのが家康であったのか。
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(2007.12.27読了)(2007.09.24購入)
この本について解説(島内景二)に以下のように紹介されています。
「本書「武田三代」には、7編の短編が収録されている。武田信虎・信玄(晴信)・勝頼の三代の歴史である。これらは、大長編小説「武田信玄」に流れ込み、またそこから流れ出した「外伝」「異説」である。」(254頁)
収録作品は、以下のとおりです。
「信虎の最期」「異説 晴信初陣記」「消えた伊勢物語」「まぼろしの軍師」「孤高の武人」「火術師」「武田金山秘史」
新田次郎の作品は、「武田信玄」「八甲田山死の彷徨」ぐらいしか読んでおらず、しかもだいぶ昔のことなので、よく覚えていません。
今回「武田三代」を読んでみて、実にいい文章で、ストーリーも実に面白いことが分かりました。作品をもっと読んでみようと思います。
●気象庁出身ならでは?(57頁)
ぴしっぴしっと鞭を振るような音がどこからともなく聞こえてくる。いわゆる寒走りの音である。夜になって、気温が降下するとともに、大地が、雪面が、水溜りが、ありとあらゆるものが凍る音だった。
●山本勘助(118頁)
甘利虎泰の幕下にあった山本勘助が、武田信玄にその才を認められたのは、天文十四年、信州塩尻合戦のときであった。山本勘助は甘利虎泰を通じて献策し、その策戦により武田軍は大勝を得た。甘利虎泰は、信玄に軍議の席に山本勘助を参加させるように乞うた。
信玄の応えは「軍議の下ごしらえに使ったらどうか」だった。
軍議の前の下ごしらえというのは、敵兵力の分析、合戦の場の地形図の作製、間道里程の調査、自軍の整備状況の再確認等の資料を、作戦会議に提出する役目だった。
●勝頼の考え(211頁)
「鉄砲は臆病者を作り上げる兵器だから、即刻やめるように言えと申されました。鉄砲は非常の場合に命を惜しむような人間をつくる兵器だから、用いてはならないといっておられました」
著者 新田次郎(本名藤原寛人)
1912年 長野県生れ
無線電信講習所(現在電気通信大学)卒業
1956年 「強力伝」で第34回直木賞受賞
1966年 永年勤続した気象庁を退職
1974年 「武田信玄」などの作品により第8回吉川英治文学賞受賞
1980年2月15日 心筋梗塞のため死去、享年67歳。
(2008年1月14日・記)
☆関連図書(既読)
「風林火山」井上靖著、新潮文庫、1958.12.05
「甲陽軍鑑」佐藤正英著、ちくま学芸文庫、2006.12.10
「山本勘助」平山優著、講談社現代新書、2006.12.20
「武田信玄(上)」津本陽著、講談社文庫、1996.09.15
「武田信玄(中)」津本陽著、講談社文庫、1996.09.15
「武田信玄(下)」津本陽著、講談社文庫、1996.09.15
「上杉謙信」吉川英治著、講談社文庫、1989.10.11
「天と地と(上)」海音寺潮五郎著、文春文庫、2004.03.10
「天と地と(中)」海音寺潮五郎著、文春文庫、2004.03.10
「天と地と(下)」海音寺潮五郎著、文春文庫、2004.03.10
(「BOOK」データベースより)amazon
天下に名をとどろかせた甲斐の武田家。風林火山を旗印にしたこの強大な騎馬軍団は如何にして生れそして滅んだのか。信虎、信玄、勝頼という武田三代にまつわる様々なエピソードの中から埋もれた真実が明らかになる―“信虎の最期”を始め、著者の代表作「武田信玄」の基礎をなしたともいえる七篇を集めた短篇集。
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第8回吉川英治文学賞を受賞した「武田信玄」の異説や番外編を集めた、7編からなる短編集。
信虎、信玄、勝頼の武田三代の滅びるまでが、本編とは違った切り口で書かれている。
新田次郎の「武田信玄」は緻密な情報戦が面白い。また、山本勘助の息子が甲陽軍艦の元である甲陽軍談を書き上げるまでを綴った「まぼろしの軍師」では、現代のイメージにない山本勘助に触れることができて興味深かった。
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・2/12 衝動買いだった.やっぱり武田話に飢えてるのか、もしくは井上靖が面白いからか、この手の本をつぎつぎと買って読みたくなった.これがまた読んで面白い.エピソードや背景が地元ということも手伝って、自分の身にすんなり入ってくるのは武田の血を引くからか(うそ).井上靖も面白いが、この人の文章も初めて読んだかと思うが、するする読めて名文だと思う.ついつい面白くて「天目山の雲」道半ばにして浮気読みしている.もうすぐ読了すると思うが.
・2/14 読了.このままの勢いでこの人の「武田信玄」文庫全4巻も読破しようかなー.
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昔はまったな!新田次郎作で横山光輝画の
歴史漫画にと思って購入。
ちなみに漫画は織田信長や武田信玄、伊達政宗編を購入して実家にあるはずなんだけどどこに
しまってあるか不明。。
武田信玄とかにはまったことがある人は
懐かしいのでよんだら面白いかも。。
ちなみに漫画編は武田勝頼が一番面白いと
思います。
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信虎→信玄→勝頼という武田家三代の事績の中から生み出された短編集。『伊勢物語』の紛失と武田義信切腹事件を結びつけるという発想が面白かった。そもそも武田家が今川家から『伊勢物語』を預かっていたという話は本当だろうか?
そしてそれを盗難することで武田家の内部分裂を計ったという北条氏の謀略は?
事実だとしたらすごい! しかし例えそれが事実でなかったとしてもこれは小説だからOKやし、そういう事を思いつく作家の頭脳はすごいと思う。
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この本は、私の中ではベスト3に入るくらいのお気に入り。
特に、金山秘史が非常に興味深い。
武田三代(信虎、信玄、勝頼)にかかわる色々な人物の話がオムニバス形式で10話くらいかかれていました。どれもこれも興味深かったです。
そして、やはりこの戦国時代というのは悲しいものだなあと思いました。
庶民は戦に借り出され、武将だって手討ちにされたり無駄死にすることも多かったし。女の人は望まない結婚だってあったし。
何よりも、ほんと長篠の戦ってばかばかしい、武田氏が。
鉄砲に騎馬隊が勝つわけねーだろアホか!!と。
長篠の戦は、朝5時に始まって、昼3時にはもう決着がついていたらしい。
中学だか高校の時の歴史の時間に知って、呆れましたが、やっぱりこうしてまた本を読んでも呆れる。
上司がアホだと部下が苦労するという図式は昔も今も変わらないのだなあ。
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1980年刊行。武田氏関連の短編七ツ。信虎の最期 / 異説晴信初陣記 / 消えた伊勢物語 / まぼろしの軍師 / 孤高の武人 / 火術師 / 武田金山秘史。
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新田次郎先生は大好きなのですが、歴史物だけは合わなかったです。新田先生が本当は歴史物を一番書きたかったと読んで、心苦しく思っています。
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武田信虎、晴信、勝頼の三代にまつわるスピンオフ的な作品。
信虎の最期、異説 晴信初陣記、消えた伊勢物語、まぼろしの軍師、孤高の武人、火術師、武田金山秘史の7篇。
いろんな説があっていいではないか。こうであったら面白い、と思わせた作者の勝ち。