急いで確実に届けたい想い
2011/05/21 09:05
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
一流企業の大湊商事を一身上の都合で退社した吉岡陶子は、元同僚の三村誠の紹介で、バイク便ユーサービスのハンドキャリー担当として入社することになる。
ハンドキャリーとは名前の通り、いかなるルートを用いても最短で荷物を運ぶ仕事のことだ。都内の運搬はバイク便が担当するため、彼女が担当するのは国内の長距離便。新幹線や飛行機、そして最後は陸上の中距離で培った脚を駆使して、お客さまへ荷物を届けるのだ。
そんな彼女の同僚は、社長で配車担当の如月紘一郎に、バイク便担当の如月沙織と菅野亮也、そして広報部長の大谷真治ことオカメインコの大谷さんだ。
一癖も二癖もある同僚たちを相手に、負けん気と意地でハンドキャリーをこなす陶子は、突然ある特殊能力に目覚めてしまう。想いのこもった荷物の場合、その荷物が届きたい先に瞬間移動してしまうのだ。
なぜそんな能力に目覚めてしまったのか。その事実は物語が進むにつれて明らかになってくる。前半の方で気づくかも知れない描写不足も、実は後半に向けての伏線だということも分かってくる。ちょっと突飛な設定さえ気にしなければ、荷物にこめられた物語は面白いと思う。
ただ、社会人としてどうなのかなという言動と、著名な作曲家であるベドルジハ・スメタナの名前を間違えているところはいただけない。特に後者は編集・校正の問題だと思うのだが、教養を問われそう。
安易に「綺麗な話」が書きたいだけの後味の悪さ
2011/08/11 14:07
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投稿者:にい - この投稿者のレビュー一覧を見る
はじめは小川一水風の労働小説かと思ったが、いきなり「どこでもドア」設定が出てきてポカンとした
ずっと違和感を持ちつつ、最後まで読み進めて「なるほどな~」と思いました、悪い意味で
最後の第四章がやりたかっただけで、あとは逆算して出来た話でしかないですね
正直言って四章がなければ、この「どこでもドア」設定はいらない
そもそも「超常現象」のネタバレしてから四章という流れでは、何の感動もないわけで、うまく使えてないけどとりあえず出しとこうという、使い方の意地汚さを感じます
特に「インコ」と「長崎」は無意味
「綺麗な話」を書きたいのが見え見えで、逆にエグい後味の悪さが強く残りました
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■誰かの想いがこもった荷物を運ぶため――吉原陶子24歳、全国を駆ける!
上司をぶん殴って一流商社を辞めた元OL、吉原陶子。同僚のツテであるバイク便運営会社に身を置くことになるが……職場の人々はとんでもなく個性的なメンツばかりだった!常に寝ぐせがついたままの社長・如月。強面で口の悪い“人間カーナビ”・菅野。少女趣味な女性ライダー・さおりん。そして、宣伝部長・大谷さん(オカメインコ)――。若干引きつつも長距離の荷物を手持ちで運ぶ「ハンドキャリー便」担当として仕事を始めた陶子だったが、あるときそんな彼らの個性をも凌駕する「ある能力」を身につけてしまい――!?荷物をめぐって東奔西走! 異色のヒューマンドラマ。
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こんな商売ってあるのかなー??って純粋に思いました。しかもあったらいいなって♪( ´▽`)
人の思いを含めて配達してくれたら、どんな素敵なことかと思います。
思いを届け
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『スーツで走る配達人』
まず、一つに設定が面白い。大手企業を辞めたOLが宅急便の配達をする。しかし、ただの宅急便ではない。国内なら津々浦々、何処へでも最短距離で配達してくれる。しかもスーツ着て、ハイヒールを履いて。宅急便の配達と言うと、作業着を着ているイメージですが、これは『カッコいいOL』が届けてくれる感じ。
二つ目に、流れるような爽快感が魅力でした。文章に力強さがあるというか、スカッと流れる感じで読めます。
設定は結構面白かったので、細かいところの描写とか、フラグの回収がもうちょっとだけ詳しくやって欲しかったかも。
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お届け物を丁寧に届けてくれると送り手側も受け取り側も嬉しくなりますよね。まさしく真心です!褌会社は真心を持つべきだと思うのは私だけ?
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綺麗でいい話だと思う。
けどなんだろうなぁ。
このお話のどこが好きかって問われると明確に答えられない気がする。なにか圧倒的なものが一つ欲しかった。
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設定が少しばかり古風なものではあるが、よくある設定というのはいつの時代にも適応しているものだと実感させられる。
このレーベルの小説に良くあることだが、山場が全くないか、それに等しいくらい少ない。
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個性的なキャラと平易な文章、少しの非現実性という、まさにMW文庫らしい作品です。
軽く素直な内容で読みやすいため、頭休めに読むのにいいと思います。
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すっごく私好みの話なので満点!
荷物に込めた気持ちまで届けるって素敵な話だなって思いました。
伝票に書かれた住所だけが、“本当のお届け先”じゃないっていうのも意外なわけでもなくなるほどと受け入れた私は単純な奴です。
さて、今回は主にバイク便会社「ユーサービス」の会社自体とお客さんのお話でしたが、次は「ユーサービス」のスタッフに踏み込んだ展開だと嬉しい。
……ってこれ読んだ時に思っていたら、ついに出ました続刊!!
期待して読んできます!
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オカメインコが部長だというので読んでみました。
バイク便運営会社で、遠方へのハンドキャリー便のライダーとして働くことになった元一流商社OL・吉原陶子が東奔西走したり四苦八苦したりするお話。
社長がいい加減だったり、元ヤンみたいな強面の野郎とか自称「永遠の18歳」のきゃぴきゃぴな女性がいたり、オカメインコが部長だったりする中で、唯一の常識人を自負していた陶子だったが、ある日、とんでもない能力に目覚めてしまって――。
主人公が、御依頼人の「想い」の籠ったお届け物を手持ちで配達するハンドキャリー便のライダーということで、荷物を届けたあとにちょっと垣間見られるドラマに心が温まります。
そして、従業員同士のコメディのようなやり取りも魅力の一つ。
それぞれ経歴は様々ですが、仕事に対する情熱は一級品。
そんな彼らが力を合わせて困難を乗り切る後半部分は、特にのめり込んでしまいました。
陶子の能力自体がかなり非現実だったり、もっと言うなら主要人物も個性的すぎる面々ばかりなのですが、それ以外の部分はわりと現実に即して設定されているので、軽すぎず重すぎず、それでいてすっきりと読めます。
東京23区の交通事情に精通していたり、陶子が行くことになる各地の風景が頭の中で描きやすかったりするのは、作家さんの実体験のせいなんでしょうね。
……ってか、ドサ回りOLしつつこれだけの文章書いていけるってすごいポテンシャルだと思います。すごい。
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ヴァンダル画廊街シリーズは設定やキャラクター造形に窮屈な感じが有ったけど、こっちのシリーズは書きたいことを自由にやっている感じで導入から引き込まれて一気に読めました。
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美奈川護の特急便ガール!を読みました。人の想いが込められたものを届けるハンドキャリー便の女性が主人公の物語でした。吉原陶子はバイク便のユーサービスで働くことになったのですが、残留思念の込められたものを届けようとするとそのものが届きたかった場所にテレポートしてしまうという超能力に目覚めたのでした。そして、いろいろな想いが込められたものたちを正しい場所に届けるのでした。読んでみた感想としては、陶子の突然目覚めた能力が唐突で、納得性に欠けるのがイマイチでした。物語の語られ方もあまりうまくないので、物語がスムーズに頭に入ってこないなあ、と感じました。いくつか謎解きも入っているのですが、「なるほど、そうだったのか」という感じよりは、「ああ、そう言うオチなのね」という感じで、あまり楽しめませんでした。
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話が好きでしたけど、特殊能力のあたりでかなり混乱してしまって、楽しめなかったとこがありました。
再読した時にはもっと楽しめるはず。
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不器用に生きてる人は器用に生きるよりカッコイイと思った。本人はそれしか出来ないだけって思ってるかもしれないけど。
Playing ナイショの話