世に棲む日日(三)
著者 司馬遼太郎
狂躁の季節が来た。長州藩はすでに過激派の高杉晋作をすら乗り越え、藩ぐるみで暴走を重ねてゆく。元治元(1864)年七月に京へ武力乱入するが会津藩勢らに敗北、八月には英仏米蘭...
世に棲む日日(三)
商品説明
狂躁の季節が来た。長州藩はすでに過激派の高杉晋作をすら乗り越え、藩ぐるみで暴走を重ねてゆく。元治元(1864)年七月に京へ武力乱入するが会津藩勢らに敗北、八月には英仏米蘭の四カ国艦隊と戦い惨敗……そして反動がくる。幕府は長州征伐を決意し、その重圧で藩には佐幕政権が成立する。が、高杉は屈せず、密かに反撃の機会を窺っていた。
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良い本です
2024/03/29 15:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
ギリギリのところまで追い詰められる長州藩ですが、さらに、その中で孤立する三人組(高杉晋作、伊藤俊輔、井上聞多)です。追い詰められた中でも泰然としている高杉がすごいです。
長州武士の誇りが晋作を突き動かす。 日本の夜明けは、もう目の前だ。
2023/07/15 19:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
「わしは一生、困ったと思ったことがなく、口に出したこともない」ーーその晩年、高杉晋作は述懐した。
まわりの仲間たちも、晋作が困ったという言葉を吐いたのを見たことがないという。
仲間を糾合し、異国の代表と堂々と渡り合い、あらゆる敵から変幻自在にその身を隠し、次の時を待ち、時を作る。
明治維新の出発点ともいえる奇兵隊を創設しながら、そのリーダーの座におさまることなく、あっさりと人手に渡してしまう権力への淡白さ。
しかし、誰よりも長州武士であることに誇りを持って行動していた晋作。
その立ち振る舞いや胆力は、奇想天外にして縦横無尽。そして、激動の時代の本質を見極めながら、舵取りをしていく。
謹厳実直な師匠・松陰に、自由闊達な弟子・晋作。対照的なこの師弟に共通するのは、汲めども尽きない圧倒的な人間力。ヒューマニズムだ。
師が志半ばで見ることができなかった日本の夜明けまであとわずか。
時代の申し子・晋作はいかに行動するのか。
幕末の傑物である高杉晋作、伊藤博文、井上薫、山県有朋をその痛快な生き様を通して等身大で身近に感じた
2020/08/02 15:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:大阪の北国ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
師である吉田松陰の志を継承し、風雲児とも呼ばれる高杉晋作の活動が始まる。自分の恥をさらすようで恐縮だが、この高杉晋作については名前以外の事績をまるで知らなかった。しかしこの巻を読んで、将来の展開を想定し そこから戦略性豊かに自分の行動を決めていくという非凡な生き様に魅せられた。また少し後の明治維新と言う革命後の政体の大立者として名を馳せる伊藤俊輔(博文)、井上門多(馨)、山県狂介(有朋)のあまりにも人間味溢れた尖った生き方も面白い。
歴史の教科書では脈絡なく名前が出てくる 「蛤御門の変」、外国艦隊を砲撃した「下関戦争」、そして幕府による「長州征伐」が一本の糸の上に繋がっていく。相変わらず歴史の行間には司馬先生の蘊蓄も多いが、特に既に当時欧米でも知られていた日本の「ヤクニン」の責任回避行動の説明が面白く、「のちの太平洋戦争が誰の責任によって始められたかわからないことが東京裁判に列席した欧米人を大いに驚かせた」という語り口には「司馬先生絶好調!」と掛け声をかけたくなるような洒脱さを感じて笑いがこみあげてきた。
幕末の長州藩の曲折を知る上で目からウロコとも呼べる巻であり、遠い存在であった晋作・博文・馨・有朋を一気に等身大で感じられる面白い巻でもあった。
司馬ワールド全開の第3巻、高杉の反撃が見ものです!
2016/09/02 09:46
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、司馬氏の『世に棲む日日』第3巻です。本書ではついに、競争の季節がやってきます。長州藩は既に過激派の高杉晋作をすら乗り越え藩ぐるみで暴走を重ねていきます。元治元年7月には、京へ武力乱入しますが壊滅させられ、さらに8月には英仏米蘭の4か国艦隊と闘い惨敗します。そして、その反動がやってくるのです。幕府は長州征伐を決意し、その重圧で藩には、佐幕政権が成立します。しかし、高杉晋作は屈せず、ひそかに反撃の機会をうかがっていました。一体、この状況はどうなっていくのでしょうか。
悩みと葛藤
2015/08/23 11:42
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投稿者:ブルドック - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズ後編。高杉晋作らの活躍。
この段階では偉大な人間の悩みや葛藤が描かれている。
これからの活躍に期待。
松陰vs晋作
2015/06/19 18:53
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投稿者:ジミーぺージ - この投稿者のレビュー一覧を見る
第1巻と第2巻が吉田松陰の伝記で、第3巻、第4巻が高杉晋作の伝記です。
吉田松陰は熱い言葉と思いやりで人を引き付けますが、高杉晋作は行動力で人を引きつけます。吉田松陰はガリ勉タイプ、高杉晋作は、いつ勉強しているのか分からに内に東大現役合格という感じの天才です。
長州藩の志士たちが、明治政府誕生まで生きていたら、すごい日本になったいただろうなと感じさせる小説です。
ふたりの生き方を対比して読み込むと面白いですよ。