玉人(新潮文庫)
著者 宮城谷昌光
女あり、玉のごとし――その女人は、滑らかな手触りのいにしえの玉の燭台が乗り移ったかのような肌体の、穏やかで艶のある人妻だった。男は何年待っても、その女人を妻にしたいと願っ...
玉人(新潮文庫)
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商品説明
女あり、玉のごとし――その女人は、滑らかな手触りのいにしえの玉の燭台が乗り移ったかのような肌体の、穏やかで艶のある人妻だった。男は何年待っても、その女人を妻にしたいと願ったが……人を愛することの至上の喜びと、別離の悲しみを描く表題作。ほかに、女の真の美しさをひきだし、いつくしむ天与の指をもつ男の生涯を描いた作品など、はかなくせつなく幻想的な六篇の恋物語。
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珍しくミステリー
2021/05/21 23:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:じゅんべぇ - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編集で、作者得意の春秋戦国時代ですが、ミステリー仕立てです。
サクサク読めて、読後感も余韻に浸れる話が多いです。
真の愛を知る悲劇
2002/04/23 00:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ばんばん - この投稿者のレビュー一覧を見る
はかなく、そしてせつない。この本の中には6編の作品が含まれているが、どれもハッピーエンドとは到底言えない。特に表題作「玉人」は、真の愛に出会ってしまったその悲劇が描かれている。
なぜ、真の愛に出会って悲劇なのか。それは本当に大事なものを失うことになるからだ。知らないなら知らないままにいれば、過ごせた月日が、愛することにより彩りを与えられ、失うことにより彩りを失う。一度得てしまったものを失うことで、ゼロではなくマイナスになってしまう。もう元には戻れないのだ。主人公の嘆きは、恋をする人にはつらく突き刺さるだろうし、恋を忘れた人には大事なものを思い出させてくれるだろう。