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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日: 2015/03/09
  • 出版社: 白泉社
  • レーベル: 白泉社文庫
  • ISBN:978-4-592-88678-5

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ジェニー(4)

著者 河惣益巳

ウィーンで親友エリーゼとの再会を果たしたジェニー。この街は音楽の都であり、亡き夫との思い出の地だがテロ組織がこの美しい街を血に染めようと暗躍。絶体絶命のジェニーの運命は…...

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ジェニー(4)

税込 710 6pt

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ジェニー 第4巻 (白泉社文庫)

税込 755 6pt

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ウィーンで親友エリーゼとの再会を果たしたジェニー。この街は音楽の都であり、亡き夫との思い出の地だがテロ組織がこの美しい街を血に染めようと暗躍。絶体絶命のジェニーの運命は…!?

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紙の本

一応、話の流れとしては、そういう方向に向かっていたのかも

2013/03/17 13:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ミルシェ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この巻で、ジェニーの無二の親友の声楽家エリーゼが、死んでしまいます。しかし、犯人のテロの首領の動機が、個人的過ぎ、かつしょぼ過ぎる動機で、こんな理由のために殺害されてしまった、一家かわいそう過ぎるという感じです。もう少し、迫力のある理由が、欲しかったような気がします。でも、一応、ナシオがジェニーに、オーストリアのテロ組織「アマデウス」殲滅を依頼するという事で、まだ最低限の話の形式は、保てている時期なのかな?という気がします。でも、やはり、エリーゼを死なせる必要があったのかな?と思ってしまいます。「炎の月」ジェニーを、国際的に活躍させる、安易な道具・彼女の過酷な運命を強調する一要素として、使い捨てられた気が。やはり、ジェニーが女公爵になった辺りから、いかにも作中の彼女称賛も、ひどくなってきている感じがするし。作者と話自体の緊張感が、なくなってきている感じがします。それから、一応、話の流れとしては、地位・優秀な娘と孫と、恵まれているようでありながらも、女性との愛にだけは恵まれない孤独な男ナシオ、彼の男性としての部分の救済、という方向に向かっていたのかな?という感じがします。相変わらず、グレイスと出会った頃の事などを回想しているし。でも、グレイスに執着し続けるナシオを延々と描き続けてきたのは、妻との関係に傷つき幻滅し、もう火遊びだけでいいと割り切るようになり、男女の愛にシニカルになってしまった彼の心の奥底にも実は存在していた、心身共に愛し愛される女性が欲しいという、健全な欲求とか男性として満たされない情熱などを、描く目的があったという事なのでしょうか?しかし、私としても何となく感じる話の流れ的にとか、彼が明らかに作者のお気に入りキャラである事などから考えても、まだ、男としてのこんな熱い血が残っていると思われるナシオを、このまま父・祖父としてだけで、終わらせるつもりはないのでは?いずれ、男性としての彼の救済も、あるのでは?という気はしていましたが。それが妻の面影のある、キャシーとの愛だったのかな?と。キャシーは、ナシオの、長年の男性としての満たされない愛と情熱を、受け止める存在という事だったのか?と。やはり、ナシオの男性としての救済は、プラトニックな愛では満足ではないという事だったのでしょうか?
それに確かに、ナシオはプラトニックな愛で満足という、とてもそういうタイプには、見えませんし。いくら年を取ったとはいえ。「炎の月編」の2巻で、離婚したキャシーがレストランで言った、彼女が以前から愛していた人って、すでに自分の事だと、気付いていたと思います。たぶん、彼も以前からキャシーの事が、気になっていたから。女性として。これまでナシオが長い間、キャシーに無関心に見えたのも、妻の愛人の娘である疎ましい義理の娘という以外にも、意識的にも、敢えて深く関わらないようにしていた所もあるのではないか?と。なぜなら、彼女に対して、戸籍上の娘を越えた感情を持ってしまうと、困るから。こうして考えると、やはりナシオはキャシーの事は、あくまでキャシーという、別個の存在として気にしていたのかな?という気がします。グレイスに一番容姿が似ているというのも、心惹かれる点ではあったでしょうが。しかし、作者の構成力や描写力からでは、こういう過程や様子をしっかり描いておくというのが、難しかったという事なのでしょうか?本当に私が思っている通りの、こんな話の構想だったとしたら、やはり、もう少しスムーズ・自然な感じで、ナシオの男性としての救済に話の焦点を、移せなかったのかな?と思ってしまいますが。

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2010/01/17 19:12

投稿元:ブクログ

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