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内容は王道ミステリーをサブカルで味付けしたという印象。
殺人事件というとヘビーなイメージだけど、登場人物のキャラクターやストーリーの展開など所々に「ライトノベル」な部分もあって最後までテンポよくするすると読めてしまい、「あれ、もう終わっちゃったのか…」と感じた。続刊が楽しみ。
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バリ3とは携帯電話のアンテナ3本全て立っている状態とのこと。
生身の人間と会話するのが苦手でひきこもり、電波がバリ3表示の場所だと安心できる緑子だが、ネットの世界では「圏内ちゃん」として、驚くべき情報収集力と推理力でカリスマ的存在。
Twitterの何気ない書き込みから炎上、某巨大掲示板で叩かれ、投稿写真等から個人情報を特定される。怖い世の中になったものだと思う。
コメディめいた設定だが、しっかりとした構成のミステリ。
(図書館)
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極度の対人恐怖症で引きこもり
だけどネットでは誰かとつながっていたい。
圏外では生きられない
そんなヒロインが連続殺人事件の謎に迫る
実際の事件でも、公表されない犯人を
ネット民たちがつるし上げ、暴き出すってのはよくあるけど
こうやって小説で読んでみると、不気味だなぁ
圏内ちゃんの性格にはついていけない・・・(笑)
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引きこもりで人と会話するのが苦手な彼女は
ネットではカリスマ的存在。
そんな彼女が、事件に出くわした。
ネットと現実のギャップがすごいです。
繋がっているのを認識していないと怖い、というのは
女子高生みたいなもの? と思ったらまったく違う。
しかしそんな彼女がなぜ、現旦那様と結婚したのか
その辺りが不明です。
突如申し込んでいますが、はっきりと理由がないので
そうかな? というぐらい。
一体誰が犯人で、誰がそうなのか。
小出しに出てくるヒントに、彼ではないのは
分かったのですが…難しい。
最後に出てきた、最初の『人』は、もしかして?
という最後の自供でした。
しかし事件自体ぎょっとするものでしたが
それよりもぞっとするのは、最初。
ネットの力はやはり怖いです。
些細な事からすべてがばれてしまう…。
本当に、気をつけなければ。
ところで、あちらこちらに出てくる『刑事』さんは
別のシリーズに出ている、とかなのでしょうか?
1回ならともかく、2回ほど話で出てきましたが。
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これだけ動かしにくいキャラでよく物語を成立させてるなぁ。面白いキャラ設定だと思います。構成的には結構ぎりぎりな感じがしました。刑事側が忌女板を見ていなければ成立しないですし。
コミカルな装いをしていますが、扱われている事件はかなり猟奇的です。ドS刑事シリーズとも少しだけリンクしたりしているので、このままシリーズが続けばどこかでクロスするかもしれないですね。
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極度の対人恐怖症から半ばひきこもり気味、ネット依存症で電波圏外では生きられないという特性を持った「圏内ちゃん」。うーむ、これは極端だけど、近い状態の人ならいそうな気も……? 現代社会ならではのニューヒロイン、かな。
近頃ありがちなネット炎上事件から始まったとある事件。過去の殺人から現在の殺人事件へと繋がり、見え隠れする犯人像はどう考えたってミスリードなのだけど。かといって真犯人は……? と悩まされました。キャラの魅力もあって一気読み。続編期待したいなー。
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読書録「バリ3探偵圏内ちゃん」3
著者 七尾与史
出版 新潮社
p80より引用
“ 嫉妬や憎悪や怨恨。他人に負の感情を向
ければいずれはそれが跳ね返ってくる、因果
応報である。”
目次より抜粋引用
“圏内ちゃん、降臨!
HNはアナグラム
忌女板では基本中の基本
十一年前のハンティング
弱点だらけの救世主”
電波がなければ生きていけない、ネット依
存者を主人公とした長編ミステリ。
ネットに自らの悪行を書き込んでいた青年
が、ネット住民から吊るし上げにされた。断
片的な情報から身元を特定するものを選び出
す、ネット民の中でも腕利きの人達によって、
青年の個人情報は次々と明るみにさらされ…。
上記の引用は、主人公たちが青年の書き込
みから相手を追い込んでいる様子を見ての、
主人公・圏内ちゃんの夫の胸の内。
画面の向こうは現実世界であるということを、
忘れないようにしたいものです。
ネット環境が整った、現代ならではのミス
テリ小説。のように思いましたが、自分のテ
リトリの中からあまり動かずに事件を解決す
るという話は、割と昔からある定番の型のよ
うに思います。圏内ちゃんは、電波があれば
外出もしていたので、そこも少し違うところ
でしょう。
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電波がバリ3表示で生きていけない、生身の人間が苦手でコミュニケーションはチャットアプリというひきこもりなキャラクター@圏内ちゃん。
驚くべき情報収集力と推理力で犯人を個人特定していく探偵?ミステリー
冒頭のバカッター炎上、犯人特定に至るくだりは爽快!
ネットの怖さもあらためて勉強になる作品です。
あとだんなさんのほのぼの感もいい。
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アンテナバリ3の圏内だけで生きていける引きこもり緑子さん。
その正体は、某巨大掲示板の忌女板で身元特定のプロとして忌女たちの尊敬を集める「圏内ちゃん」だった。
今日もツイッターで炎上した大学生の身元特定の祭りに参加して停学に追い込む。
しかし、その祭りに関わった忌女たちが不可解な死を遂げる。
圏内ちゃんこと緑子は独自に操作を始める。
一方、警察では連続殺人事件を追っていた。被害者はの共通点は左手を切断された女性であるということ。
ネットの炎上と連続殺人事件がつながっていく。
とうことで、七尾与史の新シリーズが始まりました。山手線探偵終わっちゃったし。
今回の新探偵はアンテナ県内だけでしか生きられない引きこもり。
左手を切断して集める事件、という話は乙一のGOTH、リストカット事件そのまんまだなぁと思う。
ただ、七尾与史のすごいところは「疾走トロピカル」みたいなスプラッターも書けるけど、左手切断殺人をなんとなくコミカルにも書けるところ。
娯楽小説という点において徹底している。
あと、この人の作品には別の作品の登場人物がちらほら出てきたり、メタ発言多かったり。
そんなところも楽しい新シリーズでした。
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バリ3探偵圏内ちゃん、というタイトルがすごく気になって購入。
読み始めてから、山手線探偵やドS刑事のシリーズの作家さんだと気づきました。
最近のネット社会をうまく反映していて、とても面白く読めました。
簡単に画像アップしちゃうとここまであぶないんだな、粋がって悪いことかいちゃうと身を滅ぼすんだな…等々。
そもそもの設定やストーリーが面白かったです。
事件の方は…、最後、「この事件は捜査を継続していきます」で終わっているので、シリーズとしてこの事件を追っていくのかな?と。
それとも他の事件を追う中で、この事件に近づいていくのか…。
ただ、新シリーズ開始、なので、これからも続いていくと。
楽しみです。
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@mircea_morning: 新潮文庫nex『バリ3探偵圏内ちゃん』タイトルからしてもっとかわいく穏当で、ちょっと昔の話かと思いきや、乗っけからバカッター&特定しました、で心がっ……心がっ……
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明らかに可愛らしく描かれた主人公の年齢がおばさんだしやってることは社会的に正義と真反対なのに警察の見方づらしてるし、最初のTwitterの説明なんていらない。
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新潮文庫nexであることと、冒頭を立ち読みして面白そうだったので購入。主人公である「圏内ちゃん」と忌女板のあり方が好きになれず、面白く感じられなかった。
おイタした学生等を、みんなで寄ってたかって個人情報を晒し吊し上げる忌女板の祭りに嫌悪感を抱いた。電車の中で泣く幼児にでこぴんをしたことは良いことじゃないけど、だからと言って犯人の住所・氏名や顔写真をネットに晒して、内定先や大学に電凸するのはやりすぎ。それをしている忌女板のあなたたちは、自分の身内が同じことをされても平静でいられるの?
バリ3の場所じゃないと体調が悪くなる設定など、全体的に真面目に読むべきじゃないのかもしれないが、どうにもいい気分にはなれなかった。残念。
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極端な体質のするどい洞察力をもった彼女の推理が見事です。
反面、こんな風にばれてしまうんだって怖くもありました。
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新潮文庫nexレーベルの一冊(2014年10月刊)。同じ作者の「死亡フラグ」シリーズが好きなのですが、「死亡フラグ」と比較して、この作品は全体のトーンも抑えめで正統派だと感じました。圏内ちゃんの設定や事件の内容にはぶっ飛んでる感がありますが、「安楽椅子探偵もの」と言えるのではないでしょうか。探偵vs犯人の構図に探偵助手と警察が関わってくる、そんな印象です。だからこそ読みやすいとも言え、初めてこの作者の作品を手に取った人には、お勧めしたいと思います。