商品説明
夏休み恒例のキャンプに出かけた野外活動部の中学生たち。しかしその夜、キャンプ場は武装した半グレ集団・関帝連合に占拠されてしまう。彼らの狙いは場内のどこかに隠された40億円――振り込め詐欺で騙し取ったものだ。現金回収を急ぐリーダー・溝淵は宿泊客を虐殺し、少年少女たちは囚われの身に……。そのとき、何者かが関帝連合に逆襲を始めた! 圧倒的不利な状況で、罪なき少年少女は生き残ることができるのか!?
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電子書籍
一気読みする面白さ
2015/09/27 20:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マル神保 - この投稿者のレビュー一覧を見る
漫画「ジーザス」彷彿とさせる展開に加えて、主人公だけでなく脇役一人一人に丁寧に見せ場が用意されており、最後まで一気に読んでしまった。
軽いという意見もあるようだが、あまり重厚にならずにまとまっているのが本作の魅力であり、作者の狙いではないかと思う。
紙の本
この作家にしては比較的軽いが読み応え十分
2015/08/19 00:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:arima0831 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公は中学生男子。家族の問題を抱え、受験勉強に向かう中、ある夏の日に部活動で人里離れた地の合宿に向かう。このエリアは携帯の電波が一切届かない陸の孤島だ。
この合宿には、彼に仄かな思いを寄せる女子も、素行に問題のある男子や引きこもりの女子も参加する。引率する教頭は年中説教ばかりの辛気臭いオヤジで、補佐の女性教諭もぱっとしない地味なタイプで・・・と、始まりはなんだか青春小説くさい。
やれやれ、こういう甘酸っぱいジュブナイル風味なお話、苦手なんだがなあ・・・と思いつつ頁をめくっていったら、突如キャンプ地に凶悪な半グレ集団出現。えええ、なんだなんだ?!と驚いている間に、血まみれの大殺戮が始まる。
主人公と仲間たちは半グレたちに捕われたが、その窮地を救ったのは引率の地味な女性教諭。彼女は冷静沈着に暴力集団に反撃を仕掛けていく。彼女の謎に満ちた正体とは・・・?
殺るか殺られるかの凌ぎあいがエスカレートする中、中国マフィアも絡んできて血生臭さはいよいよ増していく。果たして無力な少年少女らは生き残れるのか・・・?!
現場となるキャンプ地は、人里離れているとはいっても都会からもそこそこアクセス可能な場所らしい。誰でも一度は行ったことがあるような、首都圏から数時間くらいのありふれたキャンプ地のイメージ。知っているところと簡単に重ねられる意外な身近さで、それがむしろ怖さを増幅させてくる。
そしてそんな身近な場所で展開される戦闘シーンが凄まじい。派手な銃撃戦から激しい格闘技まで、この設定で良くこれだけバラエティー豊かな状況が展開できるな、とつい感心してしまうほど。作者の描き出すこうしたシーンの迫力は過去の作品で体験済みだが、今回も相変わらず強烈なリアリティーに痺れさせてくれる。
話の展開はもう一切予測不能。
この作者の作品としては、比較的軽く書き飛ばした感じのする話ではあるが、話を一切破綻させることなく読者を一気にラストまで攫っていく。派手な戦闘シーンや意表を突く展開の連続は、うっかり間違えるとバカっぽくなってしまうのだが、徹頭徹尾きっちりとリアリティーをもって迫ってくる。そして読後感もよい。
ふと気づいたら完全に話に引きずり込まれて一気読みだった。
数時間読み耽ってスッキリできる、優良エンタテイメント小説だ。
暴力描写がダメな人だけはやめておくのが良いかなあ、とは思うが。
で、なんだかんだと、決まり手はカントリーマアム、だったり。
この辺のひねりが、若干クサイがいい味を出していた。