紙の本
色んな意味で怖かった
2020/05/20 08:30
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
店頭であらすじを読んで惹かれて購入。思ってた以上に深いところまで心の闇が描かれていた。テーマ自体は割りと在り来たりだったけど、スポットが色んな方向に当たっていてそれが新鮮で良かった。人付き合いに悩んでいる学生と、その年頃の子をもつ親に特にオススメ
紙の本
父の執念
2019/06/25 23:11
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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
安藤の娘・加奈が、高校で転落死した。妻の病死に次ぎ、娘まで失った安藤は、娘が何故亡くなったのか、本当の理由を探ろうとする。
女子高生の陰湿な部分がリアルに描かれていて、ウンザリするし、ゾッとする。友達の一挙一動に神経を使い、自分が仲間外れにならないよう、周りに合わせる。それで友達なのか、と思ってしまう。
自分の罪を認めない相手に、「こいつに相応しい罰は何だろう」と安藤が考えた結果が、予想外だった。せめて早苗さんの存在が支えになってくれれば、と思う。
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投稿者:lack - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画の宣伝を見て気になったので購入した。
娘を殺した犯人を探す父親と、何とかして逃れようとする高校生。
犯人もその友達も高校生らしく、コンプレックスを持っていたり考えが不完全なところが良かった。
紙の本
和製サイコスリラー
2015/10/15 16:12
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投稿者:@ゆう坊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
同名の映画も鑑賞しましたが、スクールものではあるがスリリングな感情を文字でよく表現していると思います。内容は、最終的に予想通りの結果ではありましたが、全体的にまとまった良い作品と思います。
紙の本
イヤミス大好きだけど・・・
2023/04/08 17:07
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投稿者:マツモトキヨシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容が内容だけに、イヤミス大好きな私でも
ちょっとムカつきが残ってしまった。
まだ何も決まっていない「芸能界に入ってカリスマになる」という
よくわからない理由でここまでするの?!と引いてしまった。
デビューが決まってて・・・とかならまだわかるんだけど。
でもそのよくわからない理由でここまでしちゃうところが
この小説の闇なのかな・・・。
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正直先が読めてしまう展開。ベタっていう魚の扱いがちょっと不自然かな。女子高生のその後の心境が気になるところ。それは読者にお任せってことかと思うけど。
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一気に読んだ。
映画は、見逃して観てない。
だけど、上映期間が短かったから大した事ないかも…と思ってた。
大した事、あった。
世の中、TVや週刊誌で取り上げられてる内容だった。
特に女子は、面倒くさい生き物だ。
ベタって熱帯魚、初めて知った。
安藤さん、助かって良かった。
早苗さん、これからも宜しくお願い致します。
って、願わずにはいられなかった。
感情移入Maxな私でした。
'16.01.09読書完了
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どうしよう、お父さん、わたし、死んでしまう―。
安藤の娘、加奈が学校で転落死した。
女子高生達の罪深い遊戯。
娘を思う父の暴走する心。。。
女子高生のヒエラルキー、怖い・・・心理描写が絶妙。
登場人物に安藤の同僚の小沢早苗がいてくれて救われた。
早苗と安藤の、これからの物語があるといいなー。
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読みやすくて、心情がするすると心の中に入ってきて、主要登場人物5人の、どの人物の心情にも感情を重ねることができて、どの人の立場に立っても少しずつ苦しくて、ところどころ泣いた。
水族館とベタの描写がよいなぁと思った。
早苗さんには幸せになってもらいたい。
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娘を失った父親の復讐というのがメインのストーリーですが、いじめの内容や復讐に関しては、他のソレを主に描かれた作品達と比べると非常にライトで、この作品は人物描写がメインなんだと思いました。
高校生の女の子同士の、1人になるのが、一人ぼっちだと思われるのが怖いという特有の心理がすごく生々しいと思いました。
真帆ちゃんの、自分が学校を休んだら置いてけぼりになるかもしれないという恐怖で、風邪をひいても休まなかったり、娘さんの、親に友達がいないと思われるのが嫌で夏休み中に友達と遊んでくると嘘をついて1人どこかで時間をつぶしたり。
確かに学生時代は、昼休みや、トイレに行くのにも、1人ぼっちにはなりたくないと思った。グループを作り、その中で嫌われないように立ち回る。
面白いと思わなくても笑い、話を合わせるために好きでもないテレビ番組を観る。
どうしてあんなに、周りにどう思われるのかにいつも神経を尖らせていたんだと大人になった今では思うけど、友達がいないと思われたくないという若い時のプライドがその時は全てで、そんな真帆ちゃんが1人でも平気な咲ちゃんに盲信的になるのもよく分かりました。
一方でその咲ちゃんも、芸能人になりたいけど一生懸命夢を追うのはプライドが許さず、世間がほっとかなかったからしぶしぶ芸能人になったという展開を作るべく計算した日々を送っています。
そういう素直じゃない所や、芸能人になりたくて必死だと周りに思われたくないという所が子供っぽく、下手に美人だとこんな性格が多いかもと思いました。
自分の行いがバレないように画策するけど、子供の浅知恵で、ムカつく女に描かれているけど、私にはなんだか可愛く思えてきました。
そんなドロドロな女子高生たちの思惑と対照的なのが、早苗さん。
子供の頃から人の気持ちがわからず、周りにどう思われるかなんて考えずに生きてきた彼女が物語のいいアクセントになっていました。
お話全体は、文体が軽くサクサク読めました。
娘さんが亡くなった原因は100%が咲ちゃん達のせいだとは思えず、手すりを歩くのを強制されたわけじゃないし、友達を失うのが怖くて無茶した娘さんの事故とも言えると思うので、確かに反省せず揉み消そうと画策する咲ちゃんは悪いけど、けど、娘を失った父親にしてみれば憎むべき相手だし、っていうなんかモヤモヤとした話でした。
若い作家さんならではですね。
ある意味リアルで、現実にたくさんありそうな話です。
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#読了 高所から転落する場面を、転落している本人目線で描く冒頭。想像を掻き立てられてゾクゾクしてしまうけど、内容には終始それほど引き込まれなかった。登場人物のほとんどが、現状に対する欲求不満を抱えているけど、特に思春期の高校生たちは、その発露の方法を間違えてしまっているようでもどかしかった。
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2018年115冊目。いじめの果てに自殺した娘の復讐に燃える父親。心理描写が秀逸で、狂気を帯びていく様に読んでいてゾッとする。同僚の存在がやや浮いてしまってるのが、キャラがいいだけに惜しいと感じる。
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果てしなき渇きが結構な読書トラウマだったので、同じようなジャンルかな‥とドキドキしながら読み進めたら、こちらの方はまだ救いのあるお話だった。
少女の突出した自意識と残酷さは、波に乗ってしまうと止めようがなく恐ろしい。
法では裁くことができない『罪の余白』がある。未必の悪意が人を殺すことも。遺された人の憤りを思うとやるせない。
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上手いなぁ!が率直な感想。
とても良かった。
アスペルガーの早苗さんの個性が凄く良い。
昨日まで読んでいた、よるのふくらみはヤゴだったが、今度はベタ。
安藤の娘、加奈が学校で転落死した。
妻を子宮ガンで亡くし、娘と二人暮らしだった安藤は、生きる気力を失う。
そんな彼の元へ、彼の母から依頼され彼の同僚で、アスペルガーでもある早苗は定期的に訪れる。
クラスメートからの手紙を預かった安藤は、娘の死の真相を知りたいと思う。
ある日、安藤の家に弔問に訪れた少女。
そこから一気に物語はクライマックスへ。。。
一気に物語の世界へ読者を引きずり込み、凄いスピードでエピローグへ導く。
女なら何となくわかる世界。
教室の中の暗黙のヒエラルキー。
読んでいる間中ゾクゾクした。
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学校のベランダから転落して一人娘を亡くした父親が、その真実を追ううちに、いじめの事実に突き当たっていき、そして…というサスペンス。
理性を保っていたはずの父親が、あるエピソードをきっかけに強い殺意を抱く場面が恐ろしくてそして哀しい。その憤りと気づけなかった自らに抱く後悔が限界まで高ぶって、あまりにも残酷だと感じました。
父親の敵となる女子高生は生々しい造形で、エゴのかたまりな行動と言動のすがすがしいまでの迷いのなさには彼女の空虚さの深さを感じ取りました。誰よりも実は彼女の思考は幼い。けれど発達した知能が、ひどく冷酷な結果を抱いていくという歪みがリアルに迫るように感じました。
もうひとりの大学教員の女性のキャラクタもまた一つのスパイスとなり、双方の「対決」を冷静な視点から眺める役割ともなっていて面白いなと思いました。彼女ほどは行かなくても、巧く相手と距離感をつかめないと感じるときはだれしもあるもので、だから彼女に親近感や頑張ってほしいという気持ちを抱きもしました。