紙の本
ぜひ若い人に読んでもらいたい
2023/02/04 12:39
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投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
「イノベーションのジレンマ」のクリステンセン教授が示す人生の指南書。
訳がいいのか、ジレンマより、こちらの方が格段に読みやすい。
経営学の視点を人の生き方に焦点を合わせて分析したもの。
社会人になる前の若い人や働き始めの人に良い。
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クリステンセン先生がHBSの同窓会をしていていろいろな同窓生とあう。「しかし職業人としてこれほどの成功を収めながらも明らかに不幸な人たちが多くいた。社会的成功という仮面の陰で多くの人が仕事を楽しんでいなかった」。という印象をもった。
エンロンのCEOのジェフリースキリングは同窓生。彼はものすごく立派な男だった。なえ彼はああなったのか?というところから始まる。人は人生をどう経営すると豊かな生活を過せるのか?を経営学の理論をつかって解明する作品。素晴らしい内容。以下詳細。
私はどうすれば幸せで成功するキャリアを歩めるのだろうか?
どうすれば伴侶や家族、親族、親しい友人たちとの関係を、ゆるぎない幸せのよりどころにできるだろうか?
どうすれば誠実な人生をおくり罪人にならないでいれるか? 006
自分の人生を評価する物差しはなにか?という問いに、あなたがいつか自信をもって答えられるようになることを願ってやまない。008 how wil you maasure your life?
1.どうすれば幸せなキャリアを歩めるのか?
心から満足したいとなら、自分が素晴らしいと信じる仕事をするしかない。そしてすばらしい仕事をしたいなら、自分が愛する仕事をするしかない。それがまだ見つかっていないなら、探し続けることだ。妥協するな。心の問題と同じで、そういう仕事が見つかればピンとくるものだ(ジョブズ)
私たちを突き動かすものはなにか?まずその要因を理解しないといけない。二つの理論がある。誘因(インセンティブ)と動機づけ(モチベーション)。33
インセンティブは大事といわれる。理論の有効性を判断するにはアノマリーを探すのは一番。アノマリーとは理論では説明できない事象。
非営利団体や慈善団体の職員はインセンティブ理論では説明できない協力なアノマリー。
彼らを動機づけてるものがお金でないとするならばどう説明すればいいのか?それが動機づけ理論。誘因と動機づけはちがっていて動機づけは人に本心から何かをしたいと思わせることだ。
フレデリックハーズバーグ。仕事にはすこしでも欠ければ不満につながる要因がある。これを衛生要因と呼ぶ。(衛生状態が悪ければ健康を害するが英背性状態がよくても健康が増進されるわけではないことから名付けられた)。報酬が動機づけ要因ではなく衛生要因であることがおもしろい点仕事の衛生要因をただちに改善しても仕事を突然好きになるわけではない。仕事に不満があるの反対は仕事に満足しているではなく仕事に不満が無い。037
仕事への深い愛情を生み出す要因はいったい何だろう?これがハーズバーグの研究で「動機づけ要因」と呼ばれるもの動機づけ要因にはやりがいのある仕事、他社による評価、責任、自己成長がある。動機づけは外からの働きかけや刺激とは関係なく、自分自身の内面や仕事の内容とおおいに関係がある。38
(不幸そうに見える)同級生の多くは衛生要因を主な判断基準に選んでいたのだ。そして私は同級生の多くはHBSにまったく衛生要因とは違う動機をもって入学したことを知っていた。39
人のためになる仕事をするには、経営者になればいいのだと。マネジメントとは立派に実践すれば最も崇高な職業のひとつだ。経営者は自分のもとで働く一人ひとりから毎日8−10時間をあずかrたちばにある。動機づけ要因が満たされる仕事を与えなければいけない。43
金銭をおいもとめてもせいぜい仕事への失望感を和らげるにすぎない。それでも富の誘惑は俊英たちを混乱させ惑わせている。本当の幸せを見つける秘訣は、自分にとって有意義だと思える機会を常に求め続けることにある。
「自分の愛することを仕事に選びなさい。そうすればあなたは一生のうち、一日も働く必要がなくなる。」自分の仕事を心から愛せる人、有意義と思える人は、毎朝出社した瞬間からはっきりと有利な立場にある。全力で仕事に打ち込みますます仕事をうまく行えるようになる。その結果、高い収入をえられることもある。動機づけ要因に満ちあふれたキャリアは金銭的報酬が高いことが多い。044
2.どうすれば動機づけ要因にあふれた仕事を選べるか?49
意図的戦略と創発的戦略がある。52
意図的戦略と創発的戦略は資源をめぐってたがいに争う。厄介で無秩序なプロセスかもしれないがほぼ成功してる企業はこの方式で勝利をつかむ。53
創発的戦略と意図的戦略のバランスをとることが重要。
では創発的戦略に切り替える瞬間をどうとらえればいいのか?発見志向計画法。「これが成立するには何がいえればいいのか?」を考える。そうすると確立が飛躍的にあがる。60
自分を変えることは難しいものだしいましてることをそのまま続けることのほうが簡単な気がする。だがこの考え方は危険だ。問題に向き合うのを先延ばしにすると何年も経ったある人の朝、鏡のなかの自分をみてこう思うことになる。「私はいったい何をしているのだろうか?」68
3.どのように選んだ戦略を実行すればいいのだろうか?
資源配分プロセスは意図して管理しなければ脳と心にもともと備わった「デフォルト」基準にそって勝手に資源を振り分けてしまう。80
達成動機の高い人の陥りやすい罠は、いますぐ目に見える成果を生む活動に無意識のうちに資源を配分してしまうことだ。これはキャリアであることが多い。81
同級生たちは昇進や昇給、ボーナスなど見返りがすぐに得られるものを優先し、立派な子供を育てるといった長い間手をかける必要があるもに、何十年も立たないと見返りが得られないものをおろそかにした82
戦略は企業戦略であれ人生戦略であれ時間や労力、お金をどのように費やすかという日々の無数の決定を通して生み出される。無数の決定を通して、自分にとって本当に大切なのはおくいうことだ、と公に宣言しているのだ。人生に明確な目的と戦略をもつことは確かに大切だが、自分の持てる資源を、戦略にふさわしい方法で投資しない限り、何にもならない。83
4.家族や友人との強力な関係をきずく
人生はキャリアがすべてではない。達成動機の高い人は仕事でこうなりたいと思う自分になることに没頭して、家庭でなりたい自分になることをおろそかにしがちだ。キャリアに投資するあまり家族や友達に投資しなくなる。そして人生の大切な部分が花開くために必要な資源機会を奪っているのだ。
(家族や友人と時間をすごすことおこたると���将来への投資を怠った企業が受ける報いはわたしたちの身にふりかかるのだ。99
家族や親しい友人との関係は人生の最も大きな幸せのよりどころの一つだと、私は心から信じている。だから投資をしなければいけないが阻む要因が二つある。一つはこれはすぐに投資の見返りがないから後回しにしがちだ。もう一つはあなたの家族や友人は投資してくれと声高に叫ばない。よって投資は後まわしにされ世界で一番大切な人たちとの関係をおろそかにしてしまう。107
5.どうするとよい人間関係が構築できるか?
用事を正しく片付ける理論。111
私たちが製品を購入する動機になるのは「自分には片付けなくてはいけない用事があり、この製品があればそれを片付ける手助けになる」というおもいだ。
そのミルクシェイクは何の為に雇われているのか?
仕事でもプライベートでも自分は何の用事を片付けるために雇われているのだろうか?を理解することは重要。125
人間関係に幸せを求めることは、自分を大切にしてくれそうな人を探すだけではない。幸せを求めるとは、幸せにして上げたいと思える人、自分を犠牲にしてでも幸せにしてあげる価値があると思える人を捜すことでもある。129
その伴侶があなたに片付けてほしい用事は何かを洞察する。そして実際に片付ける。133
相手のために献身的になって何かを犠牲にすることで、相手への献身は一層、深まる。133
6.子育てについて:資源よりプロセス
未来をアウトソーシングしてはいけない。143
資源、プロセス、優先事項の能力モデル。146
子供できることできないことを決定する要因の一つ目が資源。子供が与えられている資源。
二つ目はプロセス。自力で何かを生み出す力。
子供が何をしたいかと思う優先事項。
この3つの組み合わせで我が子にできること、できないことが気まうる。
一世代前には家庭内で行われていた仕事がますますアウトソーシングされる。その結果、プロセスを養う機会を子供から奪っている。148
子供に資源をあたえることにこだわりすぎていないか?149
アメリカでは近代経済史上はじめて若年層の失業率が他のすべての年齢層を上回った。なぜか?私はひとつの世代全体が雇用に直結する能力、とくにプロセスを身につけないままオトナになったのだ。私たちは家庭から仕事をアウトソーシングし、そのエッカ生じた穴を、子供たちに試練をあたえずやる気をかき立てもしない活動で埋めた。154
テセウスの船というパラドックス。テセウス王の船の部品が朽ち果てるたびに交換してすべての部品があたらしくなった。これはテセウスの船なのだろうか?。あなたの子供が優先事項や価値観をアウトソースによって他の人に学ぶならば彼らはいったい誰の子どもだろうか?155
7.どうすれば子供に正しい能力を与えられるのだろうか?
ライトスタッフ(正しい資質)。うまれつきライトスタッフのある人を選抜するという思想(トムウルフ)161
ハイフライヤー「なぜすぐれた人がうまれるのか?うまれつきのライトスタッフは間違い。仕事での適切な経験を通して大きな利害のかかった状況での挫折や極度のストレスに対処する方法を学び、優れたスキルをまなんできたからなのだ。164
子供がぶつかる困難には意味がある。困難を通じて生涯を通して成功するのに必要な能力を獲得する。ややこしいことのすべてが「経験の学校」の講座になる。仕事で失敗することは成功する能力がかけていたのではなく、仕事に伴う困難に立ち向かう力を身につける経験をしてこなかたのだ。言い換えれば間違った講座を受講してきた。子供の(かがやかしいい)経歴を積み上げることよりも必要な力を養う講座をおろそかにするのは間違っている。178
8.どうすれば理想の家庭がつくれるのか?
最強のツールが文化。自分が望む文化が形成されるように力を尽くす。182
(優れた企業文化)によって経営陣はすべての意思決定の隅々まで口を挟む必要がなくなる。文化が経営陣の代理人として、あらゆる意思決定の隅々まで浸透しているからなのだ188
企業文化が健全かどうかは次の問いに答えることでわかる。「従業員は仕事のやり方に関する選択に直面したときに、文化が求めるような意思決定をくだしただろうか?」190
自分がそばにいて見守っていなくても正しい選択ができるように子供を育てたいとどんな親も思っている。これを最も効果的に行う方法のひとつが適切な家庭文化をきづくことだ。197
9どうすれば罪人にならないようにできるのか?
人生とはやむをえない事情の連続である。210
限界的思考、つまりこの一度だけを自分に許すこと、自分のルールをいつも守るのではなく「ほとんどいつもしか守らない」ことの怖さだ。一度ではすまなくなるのだ。213
100%守る方が98%まおるよりも容易い214
限界費用分析をもとに「この一度だけ」の誘惑に屈すれば、行き着く先で必ず後悔する。216
倫理的妥協が招く厄介な影響をさけるたった一つの方法。そもそも妥協をはじめないことだ。妥協の道の第一歩が現れたら踵を返そう。217
10.終講
企業が自らの目的と使命を十分に考え抜くことはまずない。このことが企業の挫折と失敗を招くもっとも重大な原因の一つなのだろう(ドラッカー)218
人生の目的を明確にするための私のプロセス。
1.自画像:主要なリーダーや従業員が企業がいま進みつつある道を最後まで進んだらこんな企業になってほしいと思い描くイメージ。
2.献身:従業員と幹部が実現したいとおもってる自画像への献身(実現するための行動習慣)
3.尺度:経営者や従業員が進捗をはかるための一つまたは少数の尺度。221
自画像、献身、尺度の3つが企業の目的を創る。世界をよい方向にかえようとする企業は決して目的を成り行きまかせにはしない。価値ある目的がいつの間にあらわれることはまずない。蜃気楼やパラドックス、不確実性に満ち満ちたこの世界で、目的を運任せにするわけにはいかない。目的は明確な意図をもって構想し、選択し、追求するものだ。だが企業がいったん目的をもてば、そこにいきつくまでの方法は一般に創発的であることが多い。世界に足跡を残そうとする企業の経営者やガンジーやキング牧師、ラダイラマなど変革を求めた運動者は驚くほど明確な目的意識を持っていた。だが強力で実りある目的意識は彼らのもとに「届けられた」わけではない。あいにくあなたのもとに「届けられる」こともない。自分で成り行きまかせにせずかん��えなけrばいけない。222
あなたが学ぶ、一番大切なこと。私にとって父親、夫、企業幹部、起業家、市民、研究者として行きていく上で人生の目的をはっきり知ることがなかったらどうやって自分にとって大切な物事を優先できるのだろうか?230
じっくりと時間をかけて人生の目的について考えればあとで振り返ったときそれが人生で発見した一番大切なことだったと必ず思うはずだ231
あなたが人生を評価するものさしはなんだろうか?232
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イノベーションのジレンマで有名なクリステンセン教授の本。
経営理論が人生の様々な局面でも役立つことがわかる。また、「あなたが人生を評価するものさしは、なんだろう?」という問いかけで本が終わる。
この答えを探す行為も人生であり、見つけた答えに従って生きていくことも人生である。本の副題には、How will you measure your life ? とある。ミュージカルRentのテーマ曲 Seasons of love の歌詞にある、how do you measure a year in a life ? とも言っていることは同じ。仕事は忙しいけれど、どんな価値観を持って人生を送りたいか改めて省みてはどうか、とやさしく聞いてくれる本。
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知性と誠意を感じる文章。経営理論を人生に活かすというアイデアはありがちだが,表面的でない深い議論になっています。理論の力強さを実感する。他の著作も読みたくなりました。
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「イノベーションのジレンマ」で有名なハーバード・ビジネス・スクール教授のクレイトン・M・クリステンセンの最終講義をまとめたもの。
経営理論を人生に応用する方法が紹介されてます。
学生の時に読んでいればなと強く思う一冊でした。
死が間近な人が未来を担う若者に伝えたい思いが熱かったです。
企業経営も自分の人生も基本的な考え方はそんなに変わらない。
環境や登場人物の数は変わるだろうけど。
自身や会社の目標に向かって、信念に合う生き方をする。
シンプルながらも難しい内容を分かりやすく教えてくれています。
自分の人生に迷っている人にはいい刺激になると思います。
今後に迷ったら、また読み返してみようと思います。
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幸せなキャリアを歩む。
家族・友人と絆を築く。
罪人にならない。
ための指針。
相関性と因果的作用。
キャリア。誘因理論インセンティブ理論、動機づけ理論モチベーション理論。衛生要因と動機づけ要因。
意図的戦略、創発的戦略。実験。これが成り立つためにはなにが言えればいい?
口で言ってるだけでは戦略にならない。資源配分。時間配分。
家族。将来の幸せに投資する。購入動機。片付けたい用事。資源、プロセス、優先事項。手段、方法、動機。経験の学校。企業文化。行動指針。
罪人にならない。一度だけの罠。
目的、なりたい自分。自画像、献身、尺度。
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■イノベーション・オブ・ライフ
A.じっくり時間をかけて人生の目的を考えれば、あとから振り返った時、それが人生で学んだ最も大切なことだったと必ず思うはずだ。
B.買っているモノではなく、モノが解決しているコトに注目スべきである。
C.企業の戦略を理解するには、その企業がやると言ってることではなく、実際にやっていることに目を向けろ。
D.未来をアウトソーシングしてはいけない。
E.あなたの子どもが、優先事項や価値観をよその人に学ぶなら、彼らは一体誰の子どもだろう?
F.自分の愛することを仕事に選びなさい。そうすればあなたは一生のうち、一日も働く必要がなくなる。
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ビジネスの理論を人生に応用。人生に応用できるほど真を捉えたビジネス理論。
小手先のテクニックじゃなくて理論をたたきこむことで、今後の人生の判断で間違えないようにする。
とても大事。
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クリステンセンによる人生の生き方。数々のビジネスロジックを使い、いかに人生を豊かに生きるかを淡々と語る彼は、もはや教授というよりも聖者。すばらしい。こころして読むべし。
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人生を最高にしたい方にオススメ
・仕事に不満があるの反対は、仕事に不満がないだ
・自分の愛することを仕事に選びなさい。そうすればあなたは一生のうち、一日も働く必要がなくなる という諺について
・もっとも肝心なのは、自分の資源を何に費やすかという日々の無数の決定から生まれる。
など、勉強になりました。
私個人が「なるほど」と思ったところは、付箋、折り曲げがあります。
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◯いま検討している仕事で自分が幸せになるには、どんな仮定が立証されなくてはならないかを考えよう。(64p)
◯幸せを求めることは、幸せにしてあげたいと思える人、自分を犠牲にしてでも幸せにしてあげる価値があると思える人を探すことである。(128p)
仕事を選ぶ際には必ずこう考えた。『この仕事は、わたしが将来立ち向かう必要のある経験をさせてくれるだろうか』(170p)
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破壊的イノベーション論を展開するクレイトン・クリステンセン教授の人生訓。彼が敬虔な信者であることを本書で知り、またそのことや家族を大事に思う気持ちが、彼の理論のバックボーンにあり、人生での実践がその信念を強めていたことを理解した。
彼が投げかける三つの問いをここに記す。
私たちは、どうすれば次のことが確実にできるだろうか。
・どうすれば幸せで成功するキャリアを歩めるだろう?
・どうすれば伴侶や家族、親族、親しい友人たちとの関係をゆるぎない幸せのよりどころにできるだろう?
・どうすれば確実な人生を送り、罪人にならずに住むだろう?
彼は、人生の根源的な問題を手軽に解決する方法があるわけではないが、人生の状況に応じて、賢明な選択をする手助けとなるツールはあるとして、経営論のなかで引用されることの多い「理論」が実は人生にも役立つと指南してくれる。
例えば、キャリアを描く上で意図的戦略と創発的戦略という概念を理解して、自分に素直になればそのいずれの戦略をとるべきかを知ることができる、といった具合だ。
一瞬一瞬の時間を何に投じるのか、これは企業戦略であれ、人生戦略であれ、資源配分プロセスがなりたい自分の姿を映し出していなければならない、というくだりもある。当たり前のようで、「今は、やむを得ずこれをやっているだけ。子供が成長したら、ギアをチェンジするから・・」と言い訳しがちな自分を立ち戻らせてくれる一文だった。
また、何よりも大事なのは、終講におさめられた「目的をもつことの大切さ」である。ピーター・ドラッカーの名言、「企業が自らの目的と使命を十分に考え抜く事はまずない。このことが、企業の挫折と失敗を招く、もっとも重要な原因の一つなのだろう」を引用しつつ、目的を持たない企業、人生にはどんな理論もほとんど価値を持たないと喝破する。
目的には、三つの部分があるとして、「自画像を描く」「献身(信仰とも言えるもの)を貫く」「尺度をもって、それぞれの仕事と照らし合わせる」ことの重要性を説く。
私は、自分の人生の自画像を描いているだろうか、その自画像への献身がゆらぎそうなとき立ち止まることを恐れていないだろうか、尺度をもってその成長の実感を持つ事ができているだろうか・・・。
二人目の出産を前に、人生の目的を考え直す、貴重な本と出会う事ができた。クレイトン先生の人生に感謝。
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仕事よりまずは家族を大切に!
家族に誇れる仕事をしなさいという本。
病気や死に直面した偉い方が家族への愛を語り、皆様に伝えるハウツー本です。あれあれ?当たり前って言えば当たり前な訳で、新鮮味はない内容だけど、これまで仕事に注力してきたお偉い窓際の方々には好評のようです。
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「イノベーションのジレンマ」の著者が、企業戦略の理論を個人の人生にあてはめ、幸せに生きるために何をどのように考えるべきかをまとめている。「優先順位をもって自分の資源を配分する」とか、参考になる点は多い。ただ、企業・ビジネスでの考え方や成功例を家族・生き方といった人生訓に変換しようとした際に、すこし無理矢理な感じがした。ビジネス書としては星4つ。
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戦略的思考を、人生に照らし合わせ、人生に対する考え方を説いた本。
素晴らしい内容であり、自分の人生に多くの示唆を与えてくれた。
こんな授業がHBSにあるなら、ぜひ出てみたかったですね。
仕事の価値観について
-キャリアを選ぶのは衛生要因(報酬、環境)と動機付け要因(やりがい、自己成長)がる。前者だけ追っていくと破滅する
-衛生要因のみで仕事を選び、仕事が嫌いになっていても贅沢なライフスタイルになれてきて辞められない
-最も陥りやすい間違いの一つは、それさえあれば幸せになれると信じて、職業上の成功を示す、目に見えやすい証に執着すること(報酬、権力)
キャリア計画について
-創発的戦略と意図的戦略の二つが存在。
-二つの要因がそろっている仕事が見つかっている場合、はっきりした目標を持ち、努力する価値がある場合は意図的戦略に沿って、思考を集中
-こうしたキャリアを満たす条件がまだ見つかっていない人は、色々実験し、経験から学び戦略を修正
-「この仕事は、わたしが将来立ち向かう必要のある経験をさせてくれるだろうか」→経験の学校で学ぶ必要
論理的思考
-これが成り立つ為には何が言えればいいのか?を常に考える(どんな仮説の正しさを証明する必要があるかを考える)
-「この仕事で成功するには、どんな仮定の正しさが証明されなくてはならないだろうか?」をリストアップし、それは自分の力でどうにかなるものなのか?
人生について
-いますぐ目に見える成果を生む活動に、無意識のうちに資源を分配し(キャリアであることが多い)、長い投資によりリターンを得る活動を疎かにしてしまう(家族とか)。
-自分は何の用事を片付ける為に雇われているのだろう?と常に自問(特に妻に対して…彼女の需要は、自分がかの需要だと考えているものとかけ離れている)
アウトソースについて
-アウトソース先が現在目指していることではなく、将来めざしていることに目を向けよう
-自分のコアな能力はアウトソースしてはいけない(e.g., DELLのパソコン製造能力)
子供について
-子供がぶつかる困難には重要な意味。大変な経験により、生涯を通して成功するのに必要な能力を磨く
-世の親は、よい学業成績やスポーツの成績など、経歴を積み上げることにこだわるが、生きていくのに必要な力を養う必要→適切な経験
-[労働を愛しなさい]と命じても意味が無い。一緒に働く方法を常に探して、楽しい経験にするように心がける
-適切な仮定文化を築く方法。どのように行動すべきかについて画、目立たないが強力な指針を家族に与える。