不条理で謎多き作品
2016/04/05 01:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はる - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある朝主人公はいきなり逮捕されてしまいます。
身に覚えもないし、理由を聞いても誰もはっきり答えてくれません。
真実を突き止めようとする主人公…
不条理でミステリアスな作者の世界観が特徴の作品です。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:55555 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある日、ヨーゼフKは突然逮捕される。しかし、彼が逮捕された理由は定かではない。そして、彼はなにもわからぬまま、犬のように殺される。
「城」「アメリカ」との三部作をなす傑作。
投稿元:
レビューを見る
しまった。プラハに向かう電車のなかでうきうきと読んだのは失敗であったか。
なんと絶望的な話だろう。まったく論理のわからないままに、罪人にされてしまうかもしれない。
抗えど、抗えど、主人公におとずれる審判の結果はどうだ?
カフカの多くの未完作品のうちのひとつ。
投稿元:
レビューを見る
不条理文学
二重生活
掟の前で(+考察)
女・女・女
「犬のようにくたばる!」
投稿元:
レビューを見る
カフカの描く不条理な世界。
朝起きたらいきなり逮捕され、
自分の罪状が明かされる事はなく、裁判での
画策等に奔走する。無駄骨感がたまらない。
立場が弱いくせに高慢な態度をとったり、
ちょっと歩くとものすごく疲れてしまうキャラクターだったり。
ボケが長いコントを見ているような気分になる。
最後にしれっと死んでしまうのが面白い。
投稿元:
レビューを見る
ドイツ文学と分類して、ふと迷う。
彼はプラハ生まれのユダヤ人です。
カフカの何が好きか。笑ってしまうところ。もちろん世間で言われるその他諸々は通過したつもりです。
とにかく、文章を読んでフフフと笑ってしまう可笑しみ。
『変身』を頓挫したはずなのに、『城』、『アメリカ』、その他短編が矢のごとくストレートにストンと落ち着きました。
面白味を得るためには、根気強さが要るということを身をもって経験した十代の私。
投稿元:
レビューを見る
カフカの長編三部作、「アメリカ」、「城」、そしてこの「審判」。
前に「変身」を紹介しましたが、一貫して孤独がテーマになってます。
「変身」でも、カブトムシになった主人公を尻目に変わっていく家族たち、
そして最後に主人公が死んだときに、ピクニックに出かけるという結末、
こういったところで「孤独」が常に付きまとっていましたが、
今回はさらに「不安」というのが、その上に輪をかけていました。
<あらすじ>
ヨーゼフ・Kは、ある朝突然、逮捕される。何の罪かは分からない。
彼を捕まえに来た人たちも、何の罪に問われているのか分からない。
続き→http://hihidx.blog115.fc2.com/blog-entry-362.html
投稿元:
レビューを見る
この人たぶん短編の方が面白いと思った。前半は面白いのに最後の方はぐだぐだ感が私にはちょっと受け入れられなかった。
変身が面白いと思ったのは、あのわけ分からない事柄について考える暇もなく時間は過ぎ去って最後は死んでしまうというのがとても不条理ででもどこかそれがリアルでとても好きだった。
でも審判はKは理由もわからないまま逮捕されて結局は死んでしまう。似ているのに全然違う。なんだろう。この気持ち悪さ。核心がないっていうか、もの凄く不快感が残った作品だった。
投稿元:
レビューを見る
オススメはしません、多分万人にお勧め出来ませんよこれ。
でも、オレ的には非常に面白かったです、いや、「笑える」という意味ではなくて、「それは有りなの?どうなの?w」という感じで。
( ゚Д゚)ハァ?な感じで、時々本から顔上げて、「…ちょ…え?…何?今、あんた何て?」と戸惑うこと多々。
そういう意味で、面白かったです。そして、読みにくいですw読みにくいのは好きなんだよ、ああそうだよ、好きなんだよ!w
それにしても、有り得ない話だ。謎の読後感でした。
投稿元:
レビューを見る
ある朝ヨーゼフ・Kが逮捕されるところから始まる。逮捕の理由は明かされないし、K自身も逮捕の理由を深く探ろうとはぜずに、裁判をうまく運ぶことばかりに奔走する。法廷や役所の手続きはとても長ったらしく煩わしく、遅々として進まない。そうこうして居る内に、Kの31歳の誕生日の前夜、二人の男が突然Kの家を訪ねて来て、Kを連れていき(連行?)Kは罪状も分からぬまま「犬のようにくたばる!」
はっきり云ってほとんど意味が分からなかった。
ここまでカフカの作品を読んできて、共通していると感じたことは、特異で理不尽な状況に対して、主人公がかなり無抵抗であり、教訓とか言う物がほとんど読み取れないと云うことである。話の中にもモラルと云うものがなく、とても救いようのない話、不条理な話ばかりである。はっきり云って、カフカの良さはあまり理解できなかった。
投稿元:
レビューを見る
好きだ
奇怪な世界に迷い込ませてくれます。
決して明かされることのない訴訟の理由。
唐突に訪れる判決。
意味なんて必要ない。この理不尽さがたまらない。
芸術って、何かのために、とかじゃなく「書かずにいられない」
っていうものの発露なのだなあと思った。
投稿元:
レビューを見る
たちの悪い夢。人生は恐ろしい冗談の連続だ。『城』のイメージとごちゃまぜになる。同じ世界なんじゃないか。
投稿元:
レビューを見る
カフカの作品を初めて読みました。個人的にはコナン・ドイルのような書き方だなと思いましたが、彼の作品よりもかなり読みやすかったです。
物語はある日銀行員Kが無実のまま突然逮捕されることから始まります。Kは何故自分が逮捕されたのか罪名は何かも分からない、まさに不条理の世界に突き落とされます。次第にKの周りに変化が起き、最終的にKは数々の尋問の後極刑に処せられてしまいます。こんな展開はまさかあり得ないだろうと思うのですが、実はあり得るかもしれないという恐怖がこの作品から感じれます(物語の内容から後のナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺を予見した?)
読んだ感想としては「序盤からの大展開は驚き」です。なぜなら序盤の展開では女性との色々が出てきて、K自身もこんな訳の分からない罪名ではどうにもならないと言っていたし、最初にKを尋ねた人物もKを拘束するわけではないと言っていたからです。なので恐らくKも不条理から最終的には解放されると思っていました。しかし・・・
自由が不条理に奪われる。
投稿元:
レビューを見る
裁判は不安感の言い換えであって、なんとかしたいと思っているのに正体すらわからないもの、改善が進んでいるのかいないのかわからないもの、それは人間ならばある程度誰でも持っている感覚であって、僕たちは全員裁判にかけられている、と言えなくもない。
みたいな内容だろうと思って読んだら、こんな陳腐な解釈はまったく通用しない深さというか不条理さでした。
掟という章が印象に残ります。カラマーゾフの兄弟の『大審問官』みたいなわけのわからなさが好き。
投稿元:
レビューを見る
未完の作品と聞いてはいたけれど、結末はちゃんとあるのね。結末は。彼の著作は『変身』、『城』に次いで3作目ですが、作家性・テイスト、筆のクセを感じずにはいられません。著者名を隠されても世界観・世界構造から推察できそう。苦悩に満ちたストーリー展開であっても、それを著しているカフカ自身は書くことで満たされている感があるなあ。それが楽しくもある。
本作は、タイトルからも分かる通り、法律・裁判、その辺りの話題が多く、法学に通じている人ならより楽しめるのかもしれませんね。
☆は三つにします。どうしても既読の同氏著作と比較してしまいましてね。
未完であるとか、完結しているとか、ということにこだわったりしますが、実のところあまり意味を成さないかもしれないなあ。ゴールを重視するか否かの問題です。