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電子書籍
宇宙最大の爆発天体ガンマ線バースト どこから来るのか、なぜ起こるのか
著者 村上敏夫
宇宙で最大で最強の巨大な星の爆発、“宇宙のモンスター”ガンマ線バーストとはいったい何か? 数千億個の星からなる銀河よりも明るい大爆発は、どこで、どのように発生するのか? ...
宇宙最大の爆発天体ガンマ線バースト どこから来るのか、なぜ起こるのか
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宇宙最大の爆発天体ガンマ線バースト どこから来るのか、なぜ起こるのか (ブルーバックス)
商品説明
宇宙で最大で最強の巨大な星の爆発、“宇宙のモンスター”ガンマ線バーストとはいったい何か? 数千億個の星からなる銀河よりも明るい大爆発は、どこで、どのように発生するのか? 長い論争の果てに下されたその結論に科学者たちが困惑した理由は一体? ブラックホールとの関係、宇宙の歴史、生命大絶滅との関係……。宇宙物理学で今もっとも注目される現象をひもといていく。(ブルーバックス・2014年3月刊)
目次
- はじめに
- 第1章 ガンマ線バーストの発見と性質
- 第2章 ガンマ線バーストの観測競争と大論争
- 第3章 本命の登場
- 第4章 ガンマ線バーストの理論
- 第5章 宇宙の一番星を探す
- 第6章 ガンマ線バーストはいたるところに登場する
- さいごに
- 謝辞
- 参考文献
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紙の本
大爆発
2014/10/11 18:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る
宇宙での特大の爆発現象、と言われた場合、誰もがすぐ思い浮かぶのは「超新星爆発(スーパーノヴァ)」
超新星爆発(スーパーノヴァ)を解説した本を読めば、少なくとも想像が追いつかないくらい、もの凄い現象だ、という事くらいは分かる。
が、その超新星爆発を超える現象が「ガンマ線バースト」と呼ばれる現象。
超新星爆発(スーパーノヴァ)の中でもブラックホールができるほどのものは、区別され、「極超新星爆発(ハイパーノヴァ)」と呼ばれる。
爆発の規模の違いで区別されるのだが、その違いは、文字通りの意味での「桁違い」
超新星爆発(スーパーノヴァ)の段階で、想像力がギブアップしているので、「とんでもなく凄い現象」としか認識できない。
ガンマ線バーストは、極超新星爆発(ハイパーノヴァ)でブラックホールができる時の「産声」だそうだ。
突然、現れ、あっという間に終わるのだが、瞬間的にとはいえ、その明るさは全宇宙の星の明るさを合わせたものより、明るくなるらしい。
これ以上ないくらい、迷惑な産声。
ガンマ線バースト自体は1967年頃には発見されていたが、原因が分かったのは約30年後。
その強力なエネルギーと、発生時間の短さが原因究明の最大のネックだった。
本書では、ガンマ線バーストの解説と、その原因が解き明かされる歴史を解説したもの。
専門的になる部分は、歯が立たなかった。
が、科学者がガンマ線バーストの原因を解き明かす歴史は、二転三転して面白い。
天文学者の多くが支持しなかった説が最終的に正しかったなど、なかなかドラマチック。
遠い世界でのことであるガンマ線バースト。
が、人間の体に使われている、鉄より重い元素、金属はガンマ線バーストと共に作られたかもしれないらしい。
だとすると、何も知らずにガンマ線バーストの恩恵だけ受けていた、という事になる。
さらに地球も極めて弱いガンマ線バーストを起こしているそうだ。
(「ガンマ線バースト」とは区別され、「ガンマ線フラッシュ」と呼ばれる。)
台風や前線の上空で、数ミリ秒のガンマ線フラッシュが発生するらしい。
その発生の仕組みは、今でも謎。
雷の放電とは、時間的に一致しないとか・・・。
ところで、本書の最後で紹介されていたが、ガンマ線バーストを使って、宇宙の「一番星」を研究するための人工衛星が計画されているらしい。
名前はガンダム(GUNDAM:Gamma-ray burst for Unravelling the Dark Ages Mission)
http://astro.s.kanazawa-u.ac.jp/~yonetoku/hiz-gundam/index.htm
やはり、アレのファンだったのだろうか。