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菜の花の沖(六)
著者 司馬遼太郎
突然の災厄が、嘉兵衛を襲った。彼自身がロシア船に囚われ、遠くカムチャツカに拉致されたのだ。だが彼はこの苦境の下で、国政にいささかの責任もない立場ながらもつれにもつれたロシ...
菜の花の沖(六)
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税込 723 円 262pt菜の花の沖 新装版 6 (文春文庫)
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商品説明
突然の災厄が、嘉兵衛を襲った。彼自身がロシア船に囚われ、遠くカムチャツカに拉致されたのだ。だが彼はこの苦境の下で、国政にいささかの責任もない立場ながらもつれにもつれたロシアと日本の関係を独力で改善しようと、深く決意したのである、たとえどんな難関が待ち受けていようとも…感動の完結篇。
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紙の本
外交官 高田屋
2014/02/09 18:11
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投稿者:やびー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロシア船に拿捕された、嘉兵衛は遠くカムチャッカの地へと幽閉される身となる。
もちろん、拉致をされた経験も無く自らの生殺与奪の権利を他者に委ねる経験も無い私には、いつ殺されるのか?という環境に身を置く事はこうも生きる意欲を奪うものなのかと、息を呑む気持ちで読み進めました。
幽閉中に嘉兵衛は国家の存立とはどうあるべきかと言う中で…
他を謗らず、自ら誉めず世界同様に治まり候国は上国と心得候(意味:上等の国とは他国の悪口を言わずまた自国の自慢をせず、世界の国々とおだやかに仲間を組んで自国の分の中におさまっているくにを言う。)と、語ります。
この台詞は今の日本人の耳にどう聞こえるでしょうか?
リコルドと嘉兵衛は言葉が通じ無いながらも交流を得ながら、互いに礼を持って接する事で信を得て行きます。国家間の問題をどう解決するのか?信頼を担保に置ける事が交渉をこうも感動的に彩れるのかと胸を熱くします。
現代の東アジアを取り巻く環境を補助線に読み進めると考えさせられました。