Ａ　ｏｒ　Ｂ　？

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投稿者：星の砂　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　私は、「見抜く力」に関しては結構ある方だと、自負している。だから、腕試し？　気分で、中学1年生の子どもとチャレンジしてみた。心理学者の著者の解説は、わかりやすく＜言われてみれば・・・なるほど！＞と納得できる。本書は、「「人を見抜く」ための能力を鍛えるドリルである。相手が何を考え、相手がどのような性格のタイプなのかを見抜く能力を養うための問題を集めたものである」。質問に対して、正解したかどうかは、さほど問題ではないのである。大事なのは、問題を解くことによって、人を見抜くポイントを掴むトレーニングをする、ということなのだ。

　まだまだ人生経験のない子どもは、答えるまでに時間を要し、半分以上は外した。私は、パッとみてすぐに答えることができたが、それでも48問中、36問の正解で、自信があったが、パーフェクトは無理であった。容姿や態度に関しては全問正解したが、不正解の12問は、服や、行動、天気に関しての問題。服の問題の、【Q45　相手を威圧できるのはどちらか：AとB、2人の男性がいる。相手を心理的に威圧できるのは、どちらの服装か】では、Aは黒いスーツ、Bはカジュアルなジャケットに腕組みをしている。パッとみて、私はBだと思った。だが、答えはA。理由は、《服装がくだければくだけるほど、相手にはナメられやすくなるからである。心理的に上位に立てるのは、フォーマルな服装をしているときである》。普段、フォーマルなスーツに縁がない私には、腕組みをしているほうが、服装と共に威圧感を感じるのだが・・・。主婦の私には関係ないが、ビジネスマンは、クールビズよりも、スーツとネクタイ、というフォーマルな戦闘服の方が、効果はあるようだ。

　見抜く自信がある、と冒頭で自慢した私だが、実は、過去に見抜けなかった知人（ママ友）がいた。今は、自然消滅して、付き合いはないが、自分に「見抜く力」が備わっていれば、数々のトラブルに巻き込まれずに回避できたのかもしれない。もう一つは、見抜いていたが、買い被りすぎて、バカを見る。という2種類の“見抜けないパターン”を経験している。友人、恋愛、仕事など、人生には、さまざまなシチュエーションが用意されている。見抜く力を鍛えて、相手の考えを見抜けるようになれば、先を読んで行動できる技術を発揮できるだろう。だが、「見抜く力」も、度が過ぎると、ただの＜あら探し女＞になるかも・・・。