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古代史犯罪 邪馬台国論争と「バカの壁」
著者 著者:山形明郷
東洋史学の生みの親による史書曲解、地理学の権威による山河名のこじつけ、旧日本軍が行なった遺跡の破壊と持ち出し。邪馬台国と古代史は、こうネジ曲げられた。
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山形が考える古代北東アジア地図は何度見ても飽きない
2020/02/09 12:04
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投稿者:象太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者である故・山形明郷は、高句麗、百済、新羅といった古代朝鮮国家が現在の定説より北西に位置し、であれば古代日本の呼称とされる「倭」は朝鮮半島南部を指していたのではないか、と主張する。魏志倭人伝の「倭」の記載部分だけを考えるのではなく、それを含む『三国志』などの中国の原典を読んでたどり着いた結論だと言う。
この説の詳細な展開は『卑弥呼の正体』(三五館)で読める。本書の『古代史犯罪』は、現在の古代朝鮮史を確立した日本の旧帝大学者の杜撰な研究を批判したものだ。
山形の示した古代北東アジアの地図が何といっても面白い。何度見ても飽きない。百済は現在の韓国西部ではなく、遼東半島を含めた位置に描かれている。
高句麗の王が倭軍を撃破したことを記念した広開土王の碑が、現在の中国の吉林省にある。5世紀初頭に倭軍が海を渡って高句麗に攻め入っていたのかと考えるとピンと来なかったが、これが朝鮮半島の軍事勢力を指すならば納得もいく。「倭」が朝鮮半島にあった国で日本列島にまで勢力が及んでいたのか、本拠地が日本列島で朝鮮半島を足場にしていたのかは分からないけれども。
山形の文は時として口汚く、読んで辟易する部分もあるが、投じた石は無視できるほど小さくないのではないか。