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電子書籍
氷の下の暗い顔
著者 著者:小松 左京
氷結した暗い湖面の底に沈んでいる、青みがかった灰白色の巨大な「顔」。長さ十数キロ、幅7から8キロもある途方もない大きな「顔」だ。どう見ても、人間の、地球人の痩せた男の顔だ...
氷の下の暗い顔
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氷の下の暗い顔 (角川文庫 緑 308-33)
商品説明
氷結した暗い湖面の底に沈んでいる、青みがかった灰白色の巨大な「顔」。長さ十数キロ、幅7から8キロもある途方もない大きな「顔」だ。どう見ても、人間の、地球人の痩せた男の顔だった。今にも死にそうな重病人の、苦痛にみちた表情をしている。なぜ、そんな巨大な「顔」が、それも銀河系をはるか200万光年も離れているNGC244(アンドロメダ星雲)の中の小恒星のわびしい惑星上にあるのか。また、これほどスケールの大きい彫刻を、誰がどんな技術を駆使して作ったのだろうか。地球上のビーヴァーに似たこの星の原住民たちも、その成因をまったく知らないという。一惑星上にあらわれた巨大な「顔」の謎と心を感ずる木が解き明かす秘密とは? 本格SFの金字塔!
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表題作ではないのですがこの短編集には思い出が...
2022/12/25 20:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:忍 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この短編集の第三作目「雨と、風と、夕映えのかなたへ」を、大学生のころに読み、その中の虚数に対する議論に打ちのめされた。
当時、電気工学を学んでいたが、電気回路の基礎の部分で虚数単位を使って計算する部分になじめなかった。高校の物理の授業では、微分と積分を使って計算しており、電流の変化=微分を打ち消すように電圧が発生する、あるいは電荷が蓄積=積分されることで電圧が発生する、という物理的なイメージで理解しやすかったが、その反面、計算が複雑であった。ところが、大学では虚数を使ったただの数式計算になり、結果は得られるかもしれないが、物理現象との関係性が理解しずらく、モヤモヤとしていた。
そんなときに、この作品の中で、実在しない虚数というものを、電気工学では便利なものとして使っている、というような発言があり、実用的な道具として考えればいいだけなのだ、と気づかされた。
ある事象を説明するための理論は一つとは限らず、いろんな見方が存在するもので、場面によって使い分けることも可能で、ある見方では理解できなかったものが、別の見方をすることでいとも簡単に解けてしまうことがある。それは工学に限らず、いろんな分野に当てはまるものであり、SFの考え方にも当てはまるものである。
そういう点で、作者の小松左京自身が、電気工学そのもののを細かく理解していたのかは分からないが、物事の考え方に対する例えとして電気工学を持ち出してくるのは、本当にすごいなぁと思った。
紙の本
想像力爆発する4編
2017/01/13 10:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
「雨と、風と、夕映えのかなたへ」では、小さな小屋から物語が始まる。囲碁から始まり宇宙へ広がる世界が圧巻だった。