紙の本
内向型とかHSPとか…
2019/06/15 21:19
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たかゆう - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここ数年、内向型やHSPをタイトルに含む本を書店で見かけることが増えたように思います。あるいは、「『むずかしいひと』との付き合いかた」といったキーワードもよく見かけるようになりました。書棚としては、精神医学や心理学関係にとどまらず、ビジネス系や自己啓発といわれるようなコーナーでよく見かけます。
それらの何冊かを読んだことはありますが、この『内向型を強みにする』は、上記のような類書(?)には見られないような、心理学や生物学的あたりの知見にもとづく、心理療法士らしい論考がなされていると感じました。著者の表現なのか訳者の技量なのか、文章はとても読みやすく、特別難解な言葉が出てくることもなく、初学者の私にもすらすら読めました。そして何より人としてのあたたかみを感じる文章になっています。
ご自身のことで悩んでる方、そういった方を支える現場にいらっしゃる方、そんな人たちに小さくない力を添えてくれる一冊ではないでしょうか。
本文には数々の先行研究が書かれているのですが、巻末に「参考文献」としてまとめていただけていたら、さらに良かったと思います。
紙の本
内向型人間自身の取扱説明書
2017/10/18 23:06
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:L - この投稿者のレビュー一覧を見る
「これは内向型人間である自分の取扱説明書だ」と思いました。パーティなどアメリカ様式の例えやシチュエーションですが、日本人にも十分役立つと思いました。
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期待したほど面白くなかった。
自分は内向型だと思うけど、アメリカ人の生活習慣に沿って書かれてあることが多くて、具体例や提案がしっくりこなかった。
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これは良書。内向型人間を完全肯定している。内向型人間が
、このサバイバル社会でどのように適応して生きていくか、指南書になる。強くオススメ。また読もう。
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今まで僕が読んできた中で、最高峰といえます。
長年の悩みが「そういうことか」と解決した一冊でした。
・なんで人と会ったあとは、1人で帰りたくなるんだろう。
・なんで発表しようとすると、頭が真っ白になるんだろう。
・なんでここまでエネルギーを消耗するんだろう。
・なんで極端なまでにネガティブに考え込んでしまうんだろう…
などなど、他の人には簡単であろうことが、僕にはできないことばかりでした。
何かのハンディキャップがあるのでは…とずっと考えていましたが、こういう性質に過ぎないことが分かったのでした。
これだけでも大きな気づきです。
この性格を変えろとずっといわれ続け、僕も変えなきゃと思い続けてきましたが、今後はこの性格なりに何とか生き抜く方法を考えていこうと思います。
具体的な手段(例えば耳栓を携行する・深く呼吸をするなど)もあり、こんな僕でも何とか生きていけそうだ。
大げさでなくそう思える本でした。
実際には報告に発表など、キツイこともたくさんあります。
変えられるところは変えますが、どうしようもないところは歯を食いしばって挑むしかないでしょう。
それでも僕はおかしくない、という気づきの有無は大きいです。
僕は僕のままで、何とか今後もやれそうです。
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本の中に内向型を自己診断する30の質問、というのがありました。
まあ予想通り、内向型だったんですが、質問事項に「何かするといったら、ほとんどの場合その通り実行する」というのがあって、これは違うかなあと思って、ちょっと自己嫌悪に陥る(苦笑)
この本の主張を一言でまとめると「内向型のあなたは悪くない」ということでしょうか。ビックダディ風にいうなら「俺はこういう人間だ」とよく言えば、自己を肯定、悪くいえば開き直るというか。
内向型人間の特性が書かれている最初の章で、多くの内向型の人は「あれ、これ自分のことが書かれているのか?」と思うのではないかな。
この本の著者自身も内向型の人間だそうで、彼女の解説は、同じ目線でこちらに語りかけてくれるように感じます。
この本の面白いところはそうした特性を、脳科学的に解説するところもあるように思います。それで、多くの内向型の人は自分を客観視し、理解し肯定できるような感覚を覚えるのではないでしょうか。
この”自己理解”もこの本では非常に重要なことです。
本の後半からは、家庭や仕事など日常生活の中での、人付き合いや生活へのアドバイスが中心となります。考えてみれば当たり前のことですが、パートナーだけでなく、
親と子ども間でも、外向型と内向型のリズムのギャップがある、というのが驚きでした。確かに親子といえども、違う人間だものなあ。
著者は親子間ですら生まれるギャップも否定しません。あくまで重要なのは自分の特性を理解し、どこまでできるか、どこから自分が苦痛や疲労を感じるかを理解すること。そのうえで、それをどのように分かってもらうか、あるいはどのように行動すべきか、助言します。
著者の方が海外の方なので、日本の文化とはややギャップのあるところもありますが、ここに書かれている自己理解と、相手を理解しようという姿勢は非情に参考になると思います。
本によると世間の人間の外向型と内向型の割合は、3:1だそうです。
そのため少数派である内向型の人は、社会の風潮や仕事場の人間関係に、疑問や違和感を持つこともあるかと思います。
しかしそこで、どうせ分かってもらえないと拗ねるのでもなく、相手の思考ややり方が理解できないと、頭から拒絶するのでもなく、
どう自分を見てもらうか、そして相手は自分をどう見ているのかを考える、その大切さもこの本は教えてくれるのです。
幅広い人脈や交友関係を持つ人、飲みの席で誰とでも絡める人、それらは自分にとっては理想だった時期があります。
いつの頃からか「そんなんしんどいし、無理やし……」と開き直り、そこからは(なるべく)誠実に、自分ができることをやろうと思うようになりました。
基本的には「これでいいのだ」と思うようにはなってきたのですが、でもどこかで、それはコンプレックスで残り続け、たまに顔を覗かせます。
そのコンプレックスは、多分一生消えません。でも「そんな自分でも、まあいいか」と思える一種の鈍感さ、そして自己理解と肯定こそが、これからも自分の生きる柱になるのだろな、と思います。
そんな自分の生き方を、後押ししてくれる一冊でした。
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読めてよかった…。私は間違いなく内向的です。自分の脳の動きが理解できて、以前よりくよくよしなくなった。あー本当にありがとうございます!!
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人間にはエネルギーを得るために内側に向かう内向型と、外側に向かう外向型があり、それぞれはいい悪いではなく気質である。という前提です。
その上で、内向型の人間の特徴や取るべき行動をまとめてある感じの本です。
自分は本の中にある、内向的な人間の特徴に当てはまるものが多いです。
そんな気質と、きちんと付き合っていけるようにしないといけないのかも、などと思いました。
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内向型、外向型それぞれの特徴として、神経伝達物質の働き方から、思考パターンや行動の違いがわかりやすく説明されて、とても納得感がたかい。
内向型が肯定されていて卑下することなく自分の気質を理解できた。
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自分は自己診断テストで30問中23問にYESがついた。完全な内向型。
週末に予定を入れたくないことや、中身のない軽い話題を思いつかないのは、内向型だから? もう少し外向型寄りに振る舞えるようになりたいけれど、ひとまず納得。
もともと少ないエネルギーをどこに集中すべきかは、大事な問題だと思った。
日常のよくあるシーンを想定して、こう振る舞えばよい、こう考えればよい、と具体的なアドバイスを与えてくれるところが良い。ただ、なんとなく日本人のセンスと異なるのか、そのまま取り入れよう!という気にはならなかった。
内向型人間について、日本人が書いた本があれば読んでみたい。
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最近、アメリカで「外向型」「内向型」という人間のタイプ分けが注目を集めているらしい。外向型とは、日々新しい人と知り合って話をすることで活力を得るタイプで、内向型とは、自分の世界に閉じこもって思索にふけることで活力を得るタイプ、とのこと。今の世の中は、暗黙のうちに外向型の生き方が推奨されており、内向型の人にとっては生きにくい世の中になっている。というようなことが色々書かれているわけけど、こういう話を、発達障害や不安障害といった観点でなく、単なるタイプ理論として説明してくれるのは、とてもありがたい。
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世間の75%は外向型人間。残りの25%は内向型人間。そして、世界は外向型が生きやすい社会である。
外向型は、外の世界と交わる行動でエネルギーを補給する。一方、内向型人間は休息や一人の行動でエネルギーを補給し、外の世界と交わる活動ではエネルギーを消耗する。この説明はまさに目から鱗だった。
優位な神経系やホルモンの観点からも説明が捕捉されていて、純粋に面白いと感じた一冊。
なお翻訳版だけど、とてもスムーズな訳だと感じた。
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内向型、外向型の違いについて書いた上で内向型はどうすればいいかを書いてある本。
自分が内向型と外向型どちらに当てはまるのかを判断するためのチェックも簡単なので、やりやすかった。
2015.4/21追記
自分は内向型寄りらしく、本に書いてある特徴に頷くことが多かった。そして内向型の人が苦手としたり疲労を感じたりしやすい場面の例を挙げ、その対処法を説明してくれている。
外向型の世界で生きていくための方法やヒントがある、そんな本だと思う。
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スーザン・ケイン氏はTEDでの素晴らしいプレゼンが印象的だった。社交的で活動的な人こそ魅力的という通念が支配的な中で、「内向型な人」の持つ力を高らかに謳い上げ地位向上を試みた意欲的なプレゼンだった。本来内向型人間は人前に立つのが苦手なはずなのに。
謙虚の文化である日本と比べて根明な主張の強いアメリカ社会において内向型人間の肩身の狭さは想像以上だろう。本書は外向型と内向型は良し悪しではなく両者は違うのだということを述べ、お互いに理解し歩み寄るための方向性を示している。私も内向型寄りだが過剰刺激に対する反応はなかなか外向型の人には理解されない。
本書は内向型の人に強い共感と安心をもたらすだろう。難点としては啓発系翻訳本によく見られる内容の反芻が非常に多いのと、外向型の人はこの手の本は読まないだろう、ということか。
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内向的な性格を分析し、生き方のアドバイスを送る作品。著者のマーティ・O・レイニー氏自身も内向的な気質、そして本業がカウンセラーという事もあり、具体的なケーススタディが多い。作品は3部構成で、診断と脳科学的な考察、内向型人間の処世術、暮らし方指南、といった感じ。
レイニー氏によると、人口の4分の3に当たる約75%の人々は外向的な気質を持っており、内向型人間はマイノリティーなのだそうだ。世の中の仕組み自体が、多数派である外向型人間に合わせて作られているため、内向型人間は疎外感を感じる事が多いのだろう。夏目漱石の言葉を借りれば、「とかくこの世は住みにくい」のである。
自分も典型的な内向型人間なのだが、本作を読むと今まで短所だと感じていた自分の性格を、全て肯定してくれて心身が浄化された気がする。人類が誕生し数十万年が経過した現在も、内向型人間が淘汰されていないところを見ると、この世には内向型人間が必要だったのだ。
マイノリティーと言うよりむしろ希少な人材として、内向型人間はこれからも存在し続けるのだと思う。もし外出する事が怖いとか、人付き合いが苦手で困っている人がいたら、ぜひとも本作を手に取っていただきたい。
「内向型は生まれつきの気質、そもそも脳のつくりや血流の経路が違う。」
「内向型は落ち着いた空間で充電し、外向型は賑やかな場所で充電する。」
「内向型から外向型には細かい段階があり、両極以外は正常である。」