読割 50
電子書籍
老いの味わい
著者 著:黒井千次
七十代後半の坂を上りきり、八十歳を超えた作家が見つめる老いの日々。身の回りには、薄い横線で消された名前の目立つ住所録。バッグは肩からすべり落ち、タタミから立ち上がるのに一...
商品説明
七十代後半の坂を上りきり、八十歳を超えた作家が見つめる老いの日々。身の回りには、薄い横線で消された名前の目立つ住所録。バッグは肩からすべり落ち、タタミから立ち上がるのに一苦労。そして頭に浮かぶ疑問は、なぜ歳を取ると何事も億劫になるのか、病気の話にかくも熱が入るのか、「ピンピンコロリ」は本当に理想なのか――一年一年、新しい世界と向き合って歩む日常と思考を丹念に描いた、心に響くエッセイ。
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紙の本
しんしんと染み渡る
2015/03/05 21:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にゃむー - この投稿者のレビュー一覧を見る
年をとるのもそれなりに発見があって悪くないんじゃないか
~のような内容かと思い手に取ったものの
読み進むにつれて静かに、そして確実に老いが心身に
染み渡ってきて身動きできない……
著者が誠実で真面目なお人柄だからこそ
伝播される老化の着実な歩みとリアリズム
老いと格闘しながら
ふがいない自分に怒りを覚え、鬱屈しつつも
いつしかそんな自分を許容し、周りにも自身にも優しくなれる
慈愛の境地に辿り着けるのか。
高齢化の時代を迎えて
「体力が衰えても、精神はより自由になる」は
希望だけれど本当だろうか。