紙の本
自分に合った本を選ぶための戦略的指南書
2016/01/10 02:50
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:哲太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは素晴らしい。昨今の読書ブームで、個別の推薦本を並べたような本(あるいは自分の読書歴を披歴するだけのような本)が量産されているが、本書はそのような類書とは全く異なる。というのも、どのような本が読者にとって有益か、あるいは面白く感じるかは個々人の立場によって全く異なるため、いかに優秀な人であっても「自分にとって役に立った/面白いと感じた本」をそのまま読者にも読ませようという本は基本的にほとんど役に立たないのである。
本書はそのようなアプローチではなく、読者が自分で「自分にとって役に立つ本・おもしろいと思う本」を探すための指南書となっている。400冊以上の本は確かに紹介されているが、どのような観点で選ばれているのかが書かれているので、自分に必要な本かどうかの判定がしやすい。大いに推薦できる一冊である。
電子書籍
本好きのための、そして本好きをつくるための本
2016/01/10 21:33
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
三谷宏治「戦略読書」を読了。まさに「読育」のための本。
「本好きのための、そして本好きをつくるための本」
著者が開発し実践している「読書ポートフォリオ」の活用が提案されています。読書の目的、価値には全く同感です。
読書の目的:「自由に生きる」こと
読書の価値:「人と人、自分自身に橋をかける」「脳を鍛え、心を豊かにする」「想像力・クリティカルシンキング・メタ認知能力を高める」ことと、知識の泉
三谷さんが推薦する500冊(含付録)も圧巻。いくつか読んでみるかな。
【学んだこと】
・読書ポートフォリオ4つのセグメント
1)ビジネス基礎 2)ビジネス応用 3)非ビジネス基礎 4)非ビジネス新奇
・これまでの情報との組み合わせでどう読めるのかの「読め方」
・読め方革命:5つの視点
1)対比 2)反常識 3)数字 4)一段深く 5)抽象化
・読書の効用:自己を客観視し、変革できる力。先人の得たノウハウを学び、疑似体験が積める
・読書という活動を左右するのは、一義的には時間配分
・キャリアとは、(ちょっと狭く考えれば)人の職業・職場の選択をそこでの生き残りの繰り返し
・物事を動かすとき、力があるのはストーリーとファクトである
・ほとんどの新規事業や新製品が利益を生まず「イノベーションの暴走」
・制限と自由こそが、創造の源
・ヒトの文化の進化は、その模倣能力の高さではなく、実は不完全さ(遊びの余地)によって加速
・強い文化を持つことは停滞に
・「訪ね、かつ、譲る」バランスとそれを支える力が生存には必要
紙の本
読書の目的
2016/09/22 20:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:想井兼人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読書は何のためのものか?もちろん楽しみのためということもある。しかし、本書からは大きな目的を再認識させられた。それは、読書は人を形成させるということ。似たような読書傾向にある人たちは、似たような思考、発想となる。他の人と異なる思考を得るためには、いつもと異なる分野に触手を伸ばす必要がある。それを重ねていくことが、発想を豊かにしてくれる。漠然と本を選択すしていると、いつもと同じような分野に偏りがちだ。あえての新奇が、新たな思考を生む原動力となる。週2冊の読書なら、1冊はあえてなじみのないものを選ぶようにしようと思わされた1冊である。ただ、なじみのないものを選択することは。予想以上に難しかった。このことも、いかに自分が選択する本の分野が偏っていることを示している。日ごろからアンテナを広くはり、様々な分野に手を伸ばせるよう意識づけることが大切なのだろう。
紙の本
ぶ厚いですが、読書を戦略として捉えることに感動!
2016/04/24 20:02
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投稿者:森のくまさんか? - この投稿者のレビュー一覧を見る
読書を戦略として使うことに感動しました。当たり前なのかもしれませんが、
凡人としてはなかなか戦略的にとらえることができていません。
社会の中でコモディティ化しないために みんなが読んでいるものは
読まないというところが最も感動しました。
紙の本
皆と違う本を読もう!
2016/01/17 19:31
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投稿者:ラガー - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『経営戦略全史』『ビジネスモデル全史』などで知られる三谷宏治氏ファンの方であれば、これまでの読書遍歴を知るだけでも非常に興味深い内容だと思います。
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来年、新卒1年目の自分としては、大学4年のこの時期に出会って良かった本。
漠然と、来年からの社会人としての準備をしようとビジネス書を読んだりしてたけれど、「どういう本を、どんな目的で、どんな読み方をして読めばいいか」という点について全然考えていなかった。
その意識を変えてくれただけでも、この本を読んで良かったと思います。
ただ、半分くらいは著者が好きな本をこれでもかってくらいオススメする内容で、本の大事な点を要約してみるとページ数の割に、情報量が少ないです。もう少し値段安くして、100ページくらい省略したほうが売れる気がしました。
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みんなが読む本を読んでいたら、考え方もみんなと同じようになる。だから、みんなと差別化を図るために選書も読み方にも戦略が必要だということが400ページを超す分厚い本に著者の読書遍歴や本への愛着を交えながら熱く語られた、いわゆる本好きには、たまらなく嬉しくなる本です。
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・私は読むことも好きでしたが、得意だったのはそこから何を読み取るか。一葉知秋。
秋が来たことを知るのに、葉っぱ全部の紅葉や落葉を待つ必要はありません。1枚の落葉がそれを知らせてくれます。問題はそれに気づくかどうかだけ。
・人の体は食べるものからできているように、人(の精神)は読む者からできている。
・読書の目的は「自由に生きる」こと。自由に生きるために必要な3つの力。
①想像力:自分で多くを想像しなくてはなりません。状況を思い浮かべ、登場人物たちの心情を思いやる。
②クリティカルシンキング:より複雑で美しい言語に親しむことができ、きちんとした合理的・論理的な思考力を身につけられます。
③メタ認知能力:メタとは「一階層上の」という意味なので、
自分がそれを「知らない」ということを知っている(無知の知)
自分が何をやっているかわかっている
自分が今はやれないことをやれるように改善する(PDCA)
というような心の動きや、そこからの行動を指します。要は、自分を客観視し、変革できる力といえる。
読むで終わらず「教える」ことも、メタ認知能力向上にききます。学んだことの一つで構いません。得た知識を「相手に合わせて自分の言葉で説明する」という行為が、メタ認知を生み出します。
リベラルアーツの原義は「非奴隷たる自由人としての力を得る、人を自由にする学問」。
人や社会を対象にするときは「言語」が言葉で、「哲学」が論理。
自然を相手にすれば「数学」が言葉で、「物理学」が論理。
・若者の前には「経験の壁」が立ちはだかっています。世の中がどんなに複雑でも、さして変化がないのであれば、経験こそがものをいいます。たまたま先に生まれた者の経験と勘が、後輩のそれに優るのです。でも、本のような「知の集積」が存在すれば逆転が可能です。
・誰とでも取り換え可能な大量に存在するコモディティ人材になってしまっては話になりません自分をこれまでより少しだけ、取り換え困難で、少数しか存在しない価値ある存在にしていくことが、必要です。自身をオリジナリティある、時間効率の高い人間に高めていく。
自分がいかに優れていても、「競合」がそれ以上であれば事業は失敗してしまいます。自分の強みを磨くより、敵の弱みを研究することでこそ、突破口も見つかるかもしれません。
「便利な作業者」は仕事を断りもせずどんどんこなしてくれるので、仕事がさらに集まります。そうして作業だけに没頭して1年ほど経った時、その職場の常識に染まった、自分でものを考えない「スーパー作業者」ができあがるのです。「便利な作業者」は数年後にきっとこういわれます。「物足りないな」「自分の意見はないの?」
【セグメントことに読み方をかえる】
ビジネス基礎:少数の個展をじっくりと読む。
ビジネス応用:成功・失敗事例やファクトのみをピックアップし、新しいコンセプトやフレームワークの学習は最小限にとどめる。どうせ使いこなせないから。1冊の本から、新しく自分の身につけられる習慣やスキルなど、せいぜい1つか2つ。
非ビジネス基礎:ヒト��コトの本質に迫る本を選んでじっくり読む。良いと思ったら、その本質をちゃんと抽象化して記憶しておこう。
非ビジネス新奇:売れたモノや信頼する人のお勧め本を斜め読み
・発見につながる5つの視点
①反常識:それまでの常識・固定観念が覆された部分を探す
②数字:とにかく数字に落ちるものを見逃さず発見する
③対比:過去や他業界の例と比較して差を見つけ出し、それが大事かどうか見極める
④一段深く:出典まで読む。関連書籍を読む。
⑤抽象化:事例や情報をそのままでなく、一段だけ抽象化して記憶する。
・人は、その時々の流行の学問やテーマに流されていきます。
有る言葉、ある考え方に染まってしまい、「自分」がなくなります。にもかかわらず、日本的教育を受けた日本人は、その状況を不自由だと感じません。「よく勉強した」くらいに思っています。
・あるはずなのにないものを見る。
来たお客さんではなく、来なかったお客さんを見ないと大きな売上向上にはつながりません。
・進化の反意語は停滞。「教え過ぎない」こと。
一度獲得・確立された技術などが社会学習により「完全に」伝達されていくなら、文化の進化は停滞するでしょう。
人の文化の進化は、その模倣能力ではなく、実hあその不完全さ(=遊びの余地)によって加速されていたのです。
・百聞は一見に如かず 百見は一考に如かず 百考は一行に如かず
学びて思わざれば則ちくらし、思いて学ばざれば則ちあやうし
他者から学んでもそれについて自分なりに考えなくては身につかない。自分で考えるばかりで他者から学ぼうとしないなら考えが偏って危険である。
→書くこと、発信することが大切。
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コンサルタント・経営関連の書籍を出している著者の
読書に関するHOWTO本。
読書の効果や楽しさに関してはおおいに同意しますが
読み方や、選び方はどちらかというと、そこまで規定したり
考えたりしなくても、楽しめばいいのにと思います。
本棚での整理の仕方。自宅における本の納め方については、
憧れます。
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「戦略読書」読了 ★4つ(5点満点)
http://www.amazon.co.jp/dp/4478065691/
ここ2,3年「経営戦略全史」「ビジネスモデル全史」とビジネス書ベストセラーを連発している三谷さんの読書論。
「私たちは読んだ本でできている。だから、読書には戦略が必要だ」
ということで、読書通で知られる三谷さんが、戦略論のプロダクトポートフォリオになぞらえ、本の読み方(よめかた)を厚いわりに読みやすい。
アマゾンの書評をみると、5点満点もある一方、1点もいくつかあるなど評価の割れる本。
評価の割れる理由はおそらく2つでしょう。
●事例として読むか、分野別必読書まとめとして読むか
1点の人は、後者を期待してた人が多いようですね。後者の視点で読むと取り上げた本は、網羅性もなければ、個人的趣味のオンパレード(笑)
しかし、第1人者はこうやって本を読んできたのか~という、「ポートフォリオ型で本を読んで自分を強化してきた、『三谷宏治』という本マニアの詳細事例紹介本」と、とらえれば納得です。
やや期待値調整に失敗しているかな?
●選んだ本に共感できるか?
この手の読書本によくある、「ポーター」などのわかりやすいビジネス必読書もあるのですが、三谷さんの場合は、SF、科学、そして漫画までブックガイドにに入っています。
これまでの三谷さんの本を読んでいる人、この分野に興味がある人は、なるほど、あの発想力はここから来ているのか、と共感できるでしょう。
しかし、SF,科学、漫画とか共感できそうにないって人は、「読み方」について納得できても、事例としてのガイドに納得いかなそうなので辞めた方がよいかも。
ちなみに、理系、漫画好き、SF・ファンタジーも小説はそこそこしか読んでないけど、映画好きの私としてはかなり共感できました。
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タイトルの通り、社会人は戦略的に読書を行うべきであると説いた本です。そのため、目的をもって本を読むことを推奨しており、特にセグメント別に読む量を考えるべきであると説いています。私も何を読むべきかを意識して読書をしてみようと感じました。
また、ブックガイドもマンガを含めて様々な本が紹介されており面白いです。
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読書という行為に対して、PPMというフレームワークを適用して、自分のキャリア形成に効く読書法が提案されます。
大学4年生の時に出会っていたかった本です。
就職先の決まった大学4年生、社会人1年目の方はまさに戦略読書を進めていく上での一例として挙げられているので、おすすめします。
また、読書を自分の成長のための活動と位置付ける方にも刺激が得られる内容だと思います。
内容については…本書のp363〜p.365を読んでみて下さい。
ここに著者自身がまとめと本書の目的を簡潔に書いてくれています。
本と、本を読む人への愛が詰まった本です。
本が好きであることが嬉しくなります。
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2015年107冊目。
「みんなと同じ本を読んでいたら、みんなと同じ人間になってしまう...」
そんな人向けに、人生のステージごとに、読む本をどんな風に「配分」したらいいか、その戦略をまとめた本。
横軸を「ビジネスか、非ビジネスか」、縦軸を「基礎か、応用・新奇か」でマトリクスを作り、例えば社会人2年目なら「ビジネス基礎:3冊」「ビジネス応用:47冊」「非ビジネス基礎:50冊」「非ビジネス新奇:気になったものだけ」などのポートフォリオが紹介されている。
読書の際に「どういう視点で読み取るべきか」のポイントも5つ紹介。
紹介されている400冊以上の本が書影付きなのがありがたい。
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読書欲が強烈に高まる本。
読書に戦略を立てる事で、効率よくその時に必要な知識を習得できる。今後の読書における指針となった。小技も実践したい。
また、ジャンル別オススメ本も網羅されており参考にしない手はない。
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この本を読むだけで新しいスキルが身につくことはありません。
この本はタイトルからも分かるように今後の社会で必要とされる人材になるために、どのように書籍を用いてスキルアップしていくか、について書かれています。
さらに、ただの読書家とは異なる自身の個性を引き出し社会に埋没しないための戦略的な知の集め方について書かれております。
しかし、本書は幸か不幸か作者が読書を愛するがゆえに内容が脱線することがしばしばあり、純粋に読書方法を知りたい人は違和感を覚えるかもしれません。
書かれた内容を2年3年と続けることで結果がついてくるかどうかは分かりませんが、自身の成長が停滞しないように実行したいと思います。