電子書籍
線の波紋
著者 長岡弘樹
誘拐された幼女は、その家で何を見たのか。一人娘・真由が誘拐されて1か月、安否のわからないまま、白石千賀は役場の仕事に復帰、溜池工事の請負業者決定を控えていた。そんな千賀に...
線の波紋
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線の波紋 (小学館文庫)
商品説明
誘拐された幼女は、その家で何を見たのか。
一人娘・真由が誘拐されて1か月、安否のわからないまま、白石千賀は役場の仕事に復帰、溜池工事の請負業者決定を控えていた。そんな千賀にかかってくる「おたくの真由ちゃんが死体で発見されました」といういたずら電話の主とは…(第一章「談合」)。
真由ちゃん誘拐事件から2か月後、同じ町内に住む24歳の会社員・鈴木航介が死体で発見された。何者かに殺されたとみられているが、不思議なことにその表情には笑みが浮かんでいた。同僚の久保和弘はその1週間前、経理部員である航介から不正を指摘されていた。そして、航介の携帯にいまも届くメールの中に衝撃的な一文を発見する(第二章「追悼」)。
渡亜矢子は真由ちゃん事件の犯人を追っている刑事。無事に戻ってきた幼児から証言を引き出すのは容易ではなかったが、工夫を重ねて聞き出した犯人像に近い人物を探し当て、ついに逮捕にこぎ着けるが…(第三章「波紋」)。そして最終話、すべてのエピソードが1つの線になり、事件の背景に「誰かが誰かを守ろうとした物語」があったことを知る(「第四章 再現」)。日本推理作家協会賞に輝いたベストセラー『傍聞き』の気鋭作家が「優しさの中にある悪意」を世に問う長編ミステリー。
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紙の本
連作長編
2023/05/30 17:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
長岡弘樹さんの第3作の全4章+エピローグで構成された連作長編小説ですね。本書も読み終えると著者にしか書き得ない人間の心遣いについて書かれた小説だと思いましたね。
電子書籍
中途半端
2016/05/20 00:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Orange&Green - この投稿者のレビュー一覧を見る
それほど内容には波紋を感じないし、思わせぶりのわりには詰めが甘いし、ちょっとがっかりした。終わり方もスッキリしなかった。
紙の本
期待するほどの「波紋」はない。
2015/09/24 21:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「事件は波紋を広げ、次の事件に広がる」という意味をこめてのタイトルなのだろうが、タイトル負けしているように思った。確かに幼女の誘拐事件の犯人を見た善意の人が殺されるという意味では波紋なのだが…、内容を読むと言うほどの波紋ではないなと大仰に感じた。
視点を変え、途中で殺された被害者の友人で横領が暴かれるのを恐れる人物、というのを挟んだのは話に変化がもたらされて悪くなかったが、最後の女性警官の話は全くだめだった。最初からあやしい人物あがわかりすぎでおもしろみがない。後味も悪かった。
構成に巧みなところはあっても、全体としていいと思える作品ではなかった。