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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
有栖川有栖『菩提樹荘の殺人』を読みました。
4つのミステリーがそれぞれちがう味わい。
火村・アリスシリーズの安定した面白さです。
火村もアリスも、二人とも、永遠の34歳。
ちょっと旅に出るときに、1冊持っていくと退屈知らず。
このシリーズ、新作も書いているらしいから、あと何冊読めるか楽しみ。
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投稿者:おさる - この投稿者のレビュー一覧を見る
中編が4つの本です。
「アポロンのナイフ」はテレビドラマになったののでご存知の方もいるかと思いますが、
未成年者のことについて書いています。
読後感はせつなさがあります。
どれもトリック一発勝負というより、人物にスポットをあてながら、
ストーリーが進みます。
寝る前にゆっくり楽しみたい本です。
アポロンのナイフ
2016/03/15 09:51
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投稿者:エミー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドラマ化原作。他3編も収録。有栖さんと火村さんの謎解きにすっかり夢中。もっともっとたくさん読みたいシリーズです。
若かりし頃の火村が切ない
2016/03/10 16:58
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投稿者:えぬ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「青春」「若さ」がテーマの短編集。「探偵、青の時代」は火村が大学生のころのお話。不機嫌な顔をして立ち去った探偵がちょっと切なくて、アリスが推理した探偵が解決の糸口を見つけたきっかけが可愛い。
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【「臨床犯罪学者・火村英生」斎藤工×窪田正孝で1月より連続ドラマ化】お笑い芸人志望の若者、アンチエイジングのカリスマ等、「若さ」をモチーフとした作品集。学生時代の火村英生の名推理もキラリ。
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久しぶりに、探偵火村の活躍だったが、テレビドラマ化するそうだ。
うむ、イメージと俳優が一致しないのはいつものことかな。
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作家アリスシリーズの短編集。ちょうどドラマ化に合わせた文庫化。
「若さ」がテーマであり、著者あとがきまで読むと分からなくもないが、いうほどそういう印象はない。
一方で、解説にある著者が書きたい内容や想いをシリーズを使い分けて表現している、というのには納得した。
そういう、自分が国内現代本格ミステリの担い手であることに責任を持ち、より多面的な作品展開していることはとても素晴らしいことだと思う。
そしてなにより、同シリーズは特に、安定して読み応えがあることは感動的ですらある。
3+
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火村とアリスの活躍を描く短編4編収録の作品集。
読んでいて思わず安心してしまう、今作も抜群の安定感。作品の出来不出来以上に、火村とアリスがワイワイとやっているだけで、なんとなく安心してしまいます。ミステリを読みにきているというよりは、この二人や各近畿圏内のの警察官の方々に会うために読みにきている面もあるかもしれないです。
今作で最も印象的だったのは「アポロンのナイフ」
都内で17歳の少年による通り魔殺人が発生し、少年は逃走する。少年法のため公開での指名手配ができない中、アリスの住む大阪で似た手口の事件が起こる。
ミステリなのでどこを捻ってくるのかな、なんて思いながら読んでいたのですが、犯人の動機がいろいろ考えさせられる印象深いものでした。少年法の是非はいろいろあるし、どの意見もうなずけるところがあるので、こうした動機も説得感を持って読まされてしまいました。
火村の大学時代のエピソードが描かれる「探偵、青の時代」は、昔から火村は火村だったんだなあ、となんだかほほえましくなる作品でした。
漫才師の殺人事件が描かれる「雛人形を笑え」は、小説を創りだすアリスがネタを創りだす漫才師と心情をシンクロさせたり、漫才師に勝るとも劣らぬ(?)火村とアリスの掛け合いが楽しかったです。
表題作「菩提樹荘の殺人」はアンチエイジングのカリスマの殺人事件。若さをめぐるアリスと火村のやり取りも面白かったのですが、事件自体も、なぜ死体は服を脱がされていたのか、という謎や、被害者をめぐる人間関係も興味深く、ミステリとしても面白かったです。
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「若さ」をテーマにした一冊だそうで。あ、火村アリスシリーズです。
若き日の火村さんを描いているのは結構珍しいのでファンにはたまらない一冊・・かどうかは知りませんが。
火村さんの過去の「殺人衝動」についての話は出てきそうで残念ながら結局わからずじまい。あとがきを読んでみるに・・もしかしてまだ考えてないってことなのだろうか?!いつかは書かれるのだろうか??
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“若さ”をテーマにした4つの中短編。
表題作が良かった。
但し完璧なロジックに対して、犯人の動機がどうしても弱く感じてしまう。
リアリティがない、とまでは言わない。むしろ、あのぼんやりとした感じがかえって現実にありそうな気もするが、やはり「本当にそれだけで人を殺そうなんて思うだろうか」と考えてしまう。
生々しい部分、犯人の感情だったり、被害者との関係性を表すシーンだったりが描かれていれば違ったように思うが“本格ミステリ”としては蛇足、なのだろうか。
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若さがテーマの短編集
作家アリスシリーズらしく、犯罪についての火村の見解が語られるシーンが多くあり、ファンとしてはとても楽しい。特に少年犯罪についてのアポロンのナイフでの語りは興味深かった。犯人たる人物への口には出さない「いい大人が」という心境、この事件ではいかにも彼らしいと感じられてますますファンになった。
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短〜中編4作を収めた作品。
未成年による犯罪、芸人の死、主人公の大学時代の話、アンチエイジングのカリスマ殺人。どれも「若さ」がテーマ。
作者は短編から長編まで何でもこなす器用さがあるけど、ここ数作の短編はいささか物足りなかった。
でもこの単行本の作品はどれも過不足なく綺麗にまとまっている気がする。
ドラマは見ていないけど、この作者の作品はどれも映像が頭に浮かびやすいのでTV映えするだろうな、と思う。登場人物の立ち方も人気が出そうなエッセンス盛りだくさんだし。
しかし火村先生の過去を匂わすだけ匂わせて、なんの新情報も無いのはそろそろツラくないか?
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若さをテーマにしているという言葉通り
作品全体に青々とした情景が広がっています。
少年犯罪、青春群像劇、アンチエイジング
最近は年を取っても若々しい人が多く、そういった表面上の若さや美しさに漠然と憧れを抱いていました。
しかし、
若い奴らの希望になるのは、
こういうふうに老いることができるんだ
と教えてくれるような老人だろう
という火村先生の言葉にハッとした。
老いることに意味や価値を見出し、老いに寄り添えている人間を見る方が心が安らぐ
年老いてなお若々しい人たちに憧れを抱きつつ、どこか不可解な心地になっていたのはこういう理由だったのですね。
本当に素敵だと思うのは
老いを享受し、目尻にシワをたたえて笑っている老人なのかもしれない
個人的には火村先生の学生時代や、アリスの永遠の未発表作品について触れられているエピソードが嬉しかったです。
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「若さ」をモチーフにした作家アリスシリーズの短編集。
「若さ」と重なる人間の「青さ」は感情を揺さぶりやすいことも起因してるのか、より他の短編集より楽しんで読めたなあという読後感。火村やアリスの過去とひもづいた箇所が多かったこともこの2人のファンとしては嬉しい。
「雛人形を笑え」はメイン登場人物がお笑い芸人(作中の言葉を借りるなら「笑芸」人)というこもあって、くすりと笑える箇所が多く、「青春」ストーリー的な要素もあって個人的に好きだった。
「探偵、青の時代」「菩提樹荘の殺人」はアリスや火村の過去について言及されててこの2人のファンであれば嬉しいところ。
「アポロンのナイフ」は少年犯罪についての知識や様々な立場の人間の見解が書かれてて読者へも問いかけをしているよう。
火村先生が「菩提樹荘の殺人」で語ったように年を取ることも悪くない、と若者に思わせるような年の取り方をしたいものだ。
(2016.3.27)
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あとがきにあるように「若さ」が共通のテーマ。
好きなのは火村の学生時代の話「探偵、青の時代」。
アリス以外の同級生と話してるのが新鮮です。
いつもこっそり有栖川さんのあとがきを楽しみにしているのですが、
本書はあとがきがすごく好きでした。
アリスの処女作のタイトルは、
考えたのではなく、知ったんだと。
登場人物が実際にいる気がして嬉しくなりました。
火村の過去もいつか、知ることになるんでしょうか。。