紙の本
ラメルノエリキサ
2017/01/19 00:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:らりるれろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
スラスラ読めました。面白かったです。
紙の本
good
2016/08/06 12:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Rye - この投稿者のレビュー一覧を見る
いろんな意味でマザコンで復讐癖のある主人公が道端で刺され、復讐しようとする話。
読みやすく、スルスルっと読めたという印象。
投稿元:
レビューを見る
第28回小説すばる新人賞受賞作。「やられたらやり返す」が信条の女子高生が夜道で何者かに襲われ…。とにもかくにも主人公のキャラ立ちが半端じゃありません。男の俺には想像するしか出来ませんが、思春期の女子のややこしさはただただリアル。母や姉のキャラクタも主人公に負けず劣らずで、これがデビュー作とはこの先が楽しみすぎ。
投稿元:
レビューを見る
集英社の本にすばる新人賞授賞作品との広告があった。刺傷事件の謎解きに姉妹関係、母娘関係を絡めているライトノベル。興味の中心は人間関係。
投稿元:
レビューを見る
ヒロインはやられたらやり返す。復讐の鬼と呼んでもいいような女子高生。彼女が何者かに刺されたところから物語は始まる。
ヤバイ。この子怖い。犯人より怖いと思わせる謎ヒロインがこんなに魅力的なのはどうしてだろうか。
驚きのリーダビリティの良さ。
あらすじから予測した「なんか面倒くさそう」と思ったのは気のせいだった。
読み終えて「すっきりした」感はあっけなく思えるほどである。
これがデビュー作とのことなので、次作もぜひ読みたい。
ミステリじゃなくてもいい。いや、別にこれもミステリじゃなくて純文学なんじゃなかろうか。とにかく面白かった。
投稿元:
レビューを見る
「女子高生・小峰りなのモットーは、どんな些細な不愉快事でも必ず「復讐」でケリをつけること。そんな彼女がある日、夜道で何者かにナイフで切り付けられた。手がかりは、犯人が残した「ラメルノエリキサ」という謎の言葉のみ。復讐に燃えるりなは事件の真相を追うが、やがて第二の通り魔事件が起こり――。不謹慎かつ鮮烈なキャラクターが心に残る青春ミステリ。」
ダヴィンチのプラチナ本だったのと、宮城の作家さんだったので読んでみました。
やられたら「絶対」やりかえす、をモットーとし、どんな些細な事でも自分が不快に思ったら必ず仕返しをする復讐癖を持つ女子高生、りな。そんな彼女がある日通り魔に刺されて…というあらすじだけ知っていたのでやだーどんな復讐譚なのかしら!と不謹慎にもわくわくしながら読み始めたのだけれど、もー、なんといってもこの小説の素晴らしい点は、主人公であるりなちゃんの魅力!これに尽きる。
通り魔に刺されて「お前絶対ぶっ殺すからな!」って叫ぶ女子高生(しかも美少女)とか最高でない?!
「復讐なんて何にも生み出さないっていうけど、そんな事ない。少なくとも私はすっきりする」「だって、私は復讐がしたいんだもん」「復讐はどこまでも、私にとってわたしのもの」っていう復讐哲学があまりにまっすぐなので気持ちよく感じてしまい、清々しいな!と思ってしまった。歪んでんだけど。
で、その、清冽な復讐心を持ったりなちゃんが自分を刺した相手にやり返すために犯人捜しをはじめて、というお話なんですけど、謎解き部分はまあ正直うん、そうですねーというレベル。この小説の肝はどこまでもりなちゃんと彼女のお姉ちゃんのキャラの良さ。そこにひっぱられて、大変なスピード感を持っているので、さくっと気持ちよく読む事ができる。
復讐を正当化しそこを軸とした不謹慎な小説なのに、もうほんと、りなちゃん最高!HOOOO!っていうノリになってしまう。彼女が正しく「マザコン」であるのと、自己愛、家族の形、姉への仲間意識等々、知れば知るほど好きになる。この「小峰りな」というキャラクターを生み出した時点でこの作家さんは勝ったも同然だったよなー。
読後、犯人より小峰姉妹の方がどう考えても悪者感あったし、この姉妹を育てた「完璧」なママもそうとうアレなのでは…と ソワッ っとした。いやー面白かったしサクッと読めて良かったです。
投稿元:
レビューを見る
復讐好きの女子が刺され、当然復讐に燃える話。まあまあ面白く読んだけど、携帯プレーヤーのクラシックの音量でメゾピアノに合わせるとメゾフォルテに驚くというのがひっかかった。メゾくらいじゃ大丈夫でしょ。
投稿元:
レビューを見る
夜道突然見知らぬ男に切りつけられた女子高校生のりな。被害者となった彼女はけれど、何事もやられたことをやりかえす「復讐の鬼」。彼女は単独で犯人探しに奔走する…
という出だしで始まる物語。主人公の少女のキンキンに張り詰めた「復讐魂」という名のアイディンティティが、彼女を幾度も危うい行動に駆り出す。
その原動力となるのは母や姉へのコンプレックスと愛情であり、「強い」彼女はけれど同時にとても脆くも描かれています。心から強いのではない、強くあらねばとひた走り続けているだけ、という印象を持ちます。
だから終盤の姉との決別には彼女の深い絶望を感じ、和解には救いを感じます。彼女はあくまで少女であり、庇護を受けている存在。
あたたかなものにくるまれてほっと息をついているかのような(表面上はとても不穏ながら)ラストシーンにそれを一層強く感じたのでした。
投稿元:
レビューを見る
タイトルは印象的。
というか、タイトルが印象的。
テンポは良いので、ふーん、ふーん、ふーんと最後まで読み進められる。
28回小説すばる新人賞受賞作だそうです。
すばるって、ラノベでしたっけ?
いちばん怖いのは....かもしれない。
投稿元:
レビューを見る
酷いことをされたら、徹底的に相手にも復讐をする女の子の小峰りなの話で、ちょっと自己中心的に感じた。
「ラメルノエリキサ」と言われ、刺されたりなが犯人を探すのはライトミステリーだと思った。
ゲーム内アイテム「エリキサー」の話が出た辺りからは、展開が読めた。
ちょっとギスギスしている家庭で、でもりなの姉はまだ理解している方だと思った。
第28回小説すばる新人賞の受賞作なので、ちょっと物足りない気がした。
投稿元:
レビューを見る
面白かった!!!
通り魔に刺されたのに、強いこの子!
でもちゃんと少女の怖がる姿や、
怒りが描かれていた。
ママへの葛藤もいいなぁ
交差する意思が物語をテンポ良く
勧めてくれてる。
読みやすく、面白いですよ!
熱中して数時間で読んじゃいました。
投稿元:
レビューを見る
「復讐癖」を自認する主人公が、ある日夜道で自身に切り傷を追わせた犯人を追いかけながら、母親や姉に対するアンビバレンツな感情に向き合っていくお話。
「理不尽な暴力を受けて、右腰には傷が残った。いろいろな不便を強いられたし、夜道で音楽を聴くときには不安を覚えるようになった。とても不快で、許せない。傷は消せないし、時間は戻せない。でも、こんな風に害された状態のまま生きていったら、私は歪んでしまう。歪んでしまった私を、私は愛せるだろうか。自分自身にすら愛されなくなるなんて、耐えられない。私はすっきりする必要がある。」(155ペ)
──というわけで、主人公の「私」は護身用のスタンガンと犯人が落としたバタフライナイフを鞄に潜ませ、容疑者宅に乗り込んでいくわけです。
その「復讐」は文字通り概念的には前近代におけるそれで、焦点が氏族や家族でなくて個人だという違いはあるにしても、目指されるものは物理的・経済的・社会的といった明確な区別のない「ある損なわれた状態」に対する回復としての「復讐」。ある害悪に対する、ひたすらにプライベートな(非・公的な)、防衛・賠償措置です。
そして「復讐」は当然個別の事案に対してのものなのですが、そのような「復讐」を条件反射的に企てる「復讐癖」は主人公の置かれた(置かれていると認識している)状況に対する反応、不断の「復讐」過程として描写されます。
「私はいつか、ママの愛する「ママの娘」という像の前に立ちはだかりたい。これが復讐欲求なのか、ユングさんの言う精神的母殺しなのか、ただのいじわるなのかはわからない。けれどとにかく、これまで完璧なママの完璧な娘だと信じて愛を注いできた対象が、復讐癖と腐った根性と肥大した自己愛を持ち合わせた、この私だったと教えてあげたい。ママの作る完璧な家族をぶち壊したい。そのときのママの顔が見たい。」(119ペ)
つまり、主人公が真に対峙しているのは近代的な刑事罰概念などではなく、「完璧なママ」や「ママにそっくりの姉」が体現する近代的な「母性」や家族観──主人公が心からの安らぎを得られない原因のすべて。
こうした、半ば以上に自覚的で、何層にも偽装を施された本音の裏側で、いつもモヤモヤとした感覚のなかで葛藤する主人公、その主人公の視点で語られる事件の顛末、そのいずれにも重たさはなく抵抗なく読める内容。面白かったです。
投稿元:
レビューを見る
そういう?
痛快ではない。
悲壮感があるわけでもない。なんかうやむやな感情が最後に残った。文体とか雰囲気とかは好きだけど、主人公に入れ込めないし、その家族にも友達にもなんか魅力感じきれない。ただ、間違いなく、私は一気読みをしました。
投稿元:
レビューを見る
幼いころから「復讐」をモットーとしている女子高生がある日通り魔に切りつけられて・・・
なんだろう?全体的に面白くなかった。まず主人公が徹底的に不愉快な人物で、その人物のフィルターを通してみているためか登場人物がなんだかみんな不愉快感が。ストーリー自体もどこを焦点としたいのかよくわからなくてなんだかもやもやする。
幼稚な人物が幼稚な発想でもっていきあたりばったりに衝突を繰り返している、という印象。
投稿元:
レビューを見る
「復讐」は穏やかな日常生活ではまずあまり思い浮かべない類の単語だろう。
復讐なんてしなくて済むならその方がいい。おそらくこの小説の主人公もその点については同意してくれるはず。
では、可愛い飼い猫の腕を何の理由もなく折る人間が現れたらあなたならどうしますか?
本作の主人公小峰りなの答えは一つ。「復讐する」なのです。
お姉ちゃんに言われた「やり過ぎはだめ」と言う言葉を守りながら復讐を遂げるためなら労力は惜しまない。
そんな女の子が主人公の小説です。
宮部みゆきさんが絶賛した作品だと職場の先輩に教えてもらって手に取った。(ミーハー)
主人公のりなちゃん(作中の呼び方を素直に継承)の強さに圧倒されてしまい、あっという間に読み終えてしまった。
通り魔にあったりなちゃんは、犯人へ復讐することを決めるのだが、手がかりは謎の言葉「ラメルノエリキサ」だけ。
まだ恐怖心が残る中(いきなり後ろから刺されたのだから当然だが)、通り魔にあった時と同じ時刻に帰宅するとか、類似の事件がおきた現場に行くとか、ここまでいくとむしろ感動するレベルの執念。
ラストの姉妹の会話も妙に爽快な雰囲気なのはなぜなのか。
とても不思議な作品。
青春ミステリのようなので、
いったい犯人はだれなのか。
りなちゃんは犯人にどんな形で復讐をするのか。
まさか殺してしまうのか…。
というあたりでドキドキする作品なのだと思う。
思うというのは、あまりドキドキしなかったからで、あっさり終わってしまった印象でした。
ラスボスはあの人であってほしかったな…。