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電子書籍
パリの日本人
著者 鹿島茂 著
明治の元勲・西園寺公望、江戸最後の粋人・成島柳北、平民宰相・原敬、宮様総理・東久邇宮稔彦、京都出身の実業家・稲畑勝太郎、山の手作家・獅子文六……。ベル・エポックから両大戦...
パリの日本人
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パリの日本人 (中公文庫)
商品説明
明治の元勲・西園寺公望、江戸最後の粋人・成島柳北、平民宰相・原敬、宮様総理・東久邇宮稔彦、京都出身の実業家・稲畑勝太郎、山の手作家・獅子文六……。ベル・エポックから両大戦の間、最盛期のパリで日本人が見たものとは? 文庫版用書下ろし「パリの昭和天皇」収録。
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紙の本
ベル・エポックから両大戦の間の最盛期のパリで、日本人が見たものとは一体、どのようなものだったのかを詳細に解説した貴重な書です!
2020/08/15 09:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『馬車が買いたい!』(サントリー学芸賞)、『子供より古書が大事と思いたい』(講談社エッセイ賞)、『愛書狂』(ゲスナー賞)、『職業別パリ風俗』(読売文学賞)、『成功する読書日記』(毎日書評賞)など数々の話題作を発表されてきた近世フランスの社会生活と文学を専門に研究されている鹿島茂氏の作品です。同書は、明治の元勲・西園寺公望氏、江戸最後の粋人・成島柳北氏、平民宰相・原敬氏、宮様総理・東久迩宮稔彦氏、京都出身の実業家・稲畑勝太郎氏、山の手作家・獅子文六氏といった日本人らが、ベル・エポックから両大戦の間、最盛期のパリで見たものとは一体どのような光景だったのかを丁寧に解説した貴重な一冊です。同書の内容構成は、「明治の元勲・西園寺公望」、「江戸最後の粋人・成島柳北」、「平民宰相・原敬」、「日本美術の大恩人・林忠正」、「宮様総理・東久迩宮稔彦」、「京都の親仏派・稲畑勝太郎」、「人間交差点・松尾邦之助」、「コレクター・石黒敬七」、「山の手作家・獅子文六」、「妖婦・中平・武林・宮田文子」、「諏訪老人についての短い覚書」となっており、それぞれの日本人らの視点、発見が綴られています。
紙の本
「尹致昊日記」で語られていた事
2023/03/24 16:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在、平凡社東洋文庫で刊行中の「尹致昊日記」の邦訳者が書いた「評伝 尹致昊」を読んでいたら、この「パリの日本人」に出て来る諏訪秀三郎が閔妃暗殺絡みでホテルに泊まっていた尹致昊と話す中で自分は岡本柳之助の弟だと語ったとある。日本人向けのホテルだから日本語が出来る尹致昊が泊まったのだろう。「尹致昊日記」は基本的に英文で書かれているので、韓国近代史の研究者か関心がある人以外でも存在さえ知っていれば「新説」だと発表する前に誰かが気がついたのではないか。「尹致昊日記」は尹致昊の知名度が日本では低いので、なかなか出せなかったというから、こういう事になったのかもしれない。「不思議な宮さま 東久邇宮稔彦王の昭和史」で邦訳のある「周仏海日記」を使って戦時下の東久邇宮の日記に出て来る人物について書いているのを連想した。
偶然にしろ、岡本柳之助の「風雲回顧録」は本文にあるように中公文庫から出ていたように、諏訪秀三郎は韓国統監だった曾禰荒助と同期のフランス留学組だったそうだ。
この本で東久邇宮について書かれている個所は「不思議な宮さま」などで使われている戦時下に書かれた仮称「東久邇宮日記」は使用されず、公刊されたものだけだ。
それを除けば明治維新後から戦間期のパリにいた日本人を描いたエッセイとして読むのにはいい。