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悪魔のミカタ(11) It/ザ・ワン
《It》の秘密を知るという吸血鬼――『ザ・ワン』はまんまと和歌丘に侵入した。その存在にいち早く気づき、吸血鬼から人々を護るために立ち上がったのは日炉理坂の有力者のなかでも...
悪魔のミカタ(11) It/ザ・ワン
悪魔のミカタ 11 It/ザ・ワン (電撃文庫)
商品説明
《It》の秘密を知るという吸血鬼――『ザ・ワン』はまんまと和歌丘に侵入した。その存在にいち早く気づき、吸血鬼から人々を護るために立ち上がったのは日炉理坂の有力者のなかでも第二位に位置する三鷹家、その長男である三鷹昇! 問題は、彼がまだ小学五年生に過ぎないという事実にあるわけで……。“堂島コウ”についてのレポートを記録したメモリーカードを手に、三鷹昇はどうやって『ザ・ワン』に立ち向かうのか!? 2000歳(推定)VS11歳の戦いの行方は――!? 息をつかせぬ展開で、人気シリーズ第11弾、登場!
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「吸血鬼たぁ、さすがのおれも考え付かなかったよ。でも、まあ、なんとかなるだろうさ」
2003/11/07 22:01
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投稿者:成瀬 洋一郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
街は誰も気がつかないうちに支配されていた。
支配する者の名は「ザ・ワン」。すべてにして唯一の吸血鬼。ザ・ワンによって街の人が、友だちが、家族が吸血鬼化していく中、それに立ち向かおうとするのは小学5年生の少年だった。何の特殊能力も装備も持たない普通の小学生。
彼が持っているのは、ただ諦めない心のみ……。
「悪魔のミカタ」シリーズの11作目。前作そのものがプロローグだった…という吸血鬼物です。周囲全てが吸血鬼化していく中、それに立ち向かおうとする少年をはじめ、それぞれに孤立し、絶望し、諦めようとしていた大人や子供ら一握りの人たちの物語です。そして、これはこれで結末はついているけれど、やはりさらなる物語へのプロローグ的な決着になっています。ひいてる、ひいてる。
ただ、方向性だけ示され、すっきりとした決着がついていない話でも、ホラーとしてはアリかなと思います。ぜんぜん予備知識がないと気になる部分もありますが、普通の吸血鬼譚として読んでもいいような気がします……保証はできませんけど。
吸血鬼としては至ってオーソドックスな相手が敵です。十字架に弱い、大蒜がキライ、招かれないとその土地に入れない、杭を心臓に打ち込まれると死ぬ、太陽に弱い、鏡に映らない、まことに世界中にこれほど欠点が知られている怪物もいないものですが、それら弱点すべてを背負ってなおザ・ワンは強大なのです。
ギャグっぽいところもあるけれど、基本的には逃げ道のみつからない話。読者は主人公と共に無力感にとらわれていくしかありません。そして最後に少年は1人の男性と出会うのですが……。
普通の少年の精一杯の戦いをお楽しみ下さい。