とにかくうちに帰ります(新潮文庫)
著者 津村記久子
うちに帰りたい。切ないぐらいに、恋をするように、うちに帰りたい――。職場のおじさんに文房具を返してもらえない時。微妙な成績のフィギュアスケート選手を応援する時。そして、豪...
とにかくうちに帰ります(新潮文庫)
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商品説明
うちに帰りたい。切ないぐらいに、恋をするように、うちに帰りたい――。職場のおじさんに文房具を返してもらえない時。微妙な成績のフィギュアスケート選手を応援する時。そして、豪雨で交通手段を失った日、長い長い橋をわたって家に向かう時。それぞれの瞬間がはらむ悲哀と矜持、小さなぶつかり合いと結びつきを丹念に綴って、働き・悩み・歩き続ける人の共感を呼びさます六篇。
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書店員レビュー
(いつか)働くすべての人に読んでほしい1冊
ジュンク堂書店三宮駅前店さん
旅先へ向かう新幹線の中で読んだ。読んでいるうちに新幹線Uターンしてくれないかなと思うほどにうちが恋しくなった。とんでもないパワーだ。
いくつかの短編が入っており、『職場の作法』は職場にいそうな人々の話にクスッとしたり、どこかにいそうだと共感する。
表題の『とにかくうちに帰ります』では大雨で帰宅困難となった、ある意味非日常下におかれた4人の登場人物がとにかくうちへ帰ろうと必死になる姿に胸打たれる。雨に濡れ冷たくなった心と体に何気ない人々の――まるで某ガキ大将が劇場版でいい奴になるかのような――優しさがじんわりと温かく広がる。
また西加奈子さんのあとがきがとっても面白い。あとがきを読みながら「せやねん、せやねん・・・!」と首をブンブン振った。
どこにもいる人を目立たせる作家の力
2021/09/29 21:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「職場の作法」とにかく他人の文房具を平気で持っていって使う人(そのうえに取り込む、そして全然悪気がない)、どうでもいいなネタをさも「私だけが知っているとっておきのネタ」風にしゃべり続ける人、「忙しい、忙しい」のアピールに余念のない鬱陶しい人、会社勤めしていたらそんな人いるいると誰もが膝を打つけったいな人々、でも津村氏の筆にかからないと、そんな人たちは日の目を見ない。あ、作家って、何の変哲もない日常をおもしろくする才能があるんだとあらためて尊敬してしまう、「とにかくうちに帰りなす」も似たようなこと、昔、あった気がするなと記憶の細い糸をたどってみるだけで、私にはもちろん面白い話に膨らますことはできない、それはともかくとしてサカキさんが息子にどうにかあうことができそうでよかった
このユーモアのセンスって!
2020/11/16 20:38
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投稿者:雲絶間姫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
天候異変を発端として次から次と起きるトラブル、ワクワクしながら笑いっぱなしの津村ワールドです。
大阪人の私にはどの辺で発生しているのか、土地勘もあるので一層楽しめました。
身近な出来事
2019/01/20 00:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワガヤ - この投稿者のレビュー一覧を見る
前半の方が面白かった。本当に自分の周りにいるわけではないのに、あるあるな感じに思う。絶妙な状況と人物たちの会話が面白い。
表題作
2024/12/09 19:51
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投稿者:みみりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題作「とにかくうちに帰ります」を読んでいて、昔のことを思い出した。
大雨で職場の周辺が冠水して、職場から帰れなくなった。ようやく帰れた時は安堵で泣いたなぁ。
解説を読むまで素晴らしさがわからなかった
2020/05/19 06:28
2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
どこにでもいそうなOLの会社での日常あれこれと豪雨の日に会社から家まで帰る道のりの話。それだけ。どこがどう面白いのか理解できず、芥川賞作家だから本にしてもらえたのかなぁと思って読みました。西加奈子さんの解説に、日ごろ誰もが感じていても覚えていないようなありふれた日常を描いているところにこそ素晴らしさがあると書いてあり、「なるほど、そういう小説もあるのか」と納得。今後こういう作品をあえて時間を割いてまで読みたいとは思いませんが、そういう小説もあるのだと知ることができた点で有意義でした。
せつない
2015/11/22 09:06
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投稿者:よよん - この投稿者のレビュー一覧を見る
とにかく家が恋しい。その感情を綴った本。
物理的ね弊害で帰れない時もそうだが、人は叶わないと思えば思うほど欲するものだ。今回は、
それが家ということ。
津村記久子、連作短編
2020/10/30 12:32
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投稿者:MILKy - この投稿者のレビュー一覧を見る
お仕事小説的なのを読みたかったケド少し違った。大きくは二、もしくは三作で構成。最初のオフィスでの小噺は肩の力入れずに読めたかな。ペリカーノジュニアは、私も無くし物に執着することがあるから見つかってホッ(笑)パンデミックはキョリ空けたりとか若干コロナ禍がよぎった、マスクとか!中程のフィギュアか何かの話はスルー…最後表題作は嵐の中の帰路のデキゴト。話中の、元妻が、実家を離れてるんだから繁華街の近くでありたい願望は都会生まれだと頷けてはしまう…作者は、ワリと近しい世代、かつ大阪人だーっ
20200523
タイトルからは想像出来ない内容だった
2023/06/28 10:34
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投稿者:みえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
クセの強い同僚や上司。
こんな会社には勤めたくない。
そんな感想しか出てこない。
イライラしてくる。
ひとりで、ツラツラ喋るタイプの文章なので、「(誰かのセリフ )」が無く、読みづらい。
嫌な日常生活の話で、何が面白いのか理解出来ない。