ケガレの民俗誌 ――差別の文化的要因
著者 宮田登
被差別部落の白山信仰、血穢の性差別、非常民の世界、民俗概念としてのケガレ。これまで日本民俗学が避けてきた問題、ケガレと差別の底に潜むものは何か。ハレ・ケ・ケガレの民間信仰...
ケガレの民俗誌 ――差別の文化的要因
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商品説明
被差別部落の白山信仰、血穢の性差別、非常民の世界、民俗概念としてのケガレ。これまで日本民俗学が避けてきた問題、ケガレと差別の底に潜むものは何か。ハレ・ケ・ケガレの民間信仰の意識構造のなかで、ケガレが不浄なるものへと変化する過程を究明し、経血にまつわる女性差別の要因である血穢の虚構をあばく。また、死穢というもっとも大きな不浄観はどのような時空間で発生するのかなど、その基底にある民俗儀礼の奥底を明らかにする。ケガレとはたんなる汚穢ではなく、ハレを喚起する力なのだ。日本民俗の深層に根付いている不浄なる観念と差別の問題を考察した先駆的名著。
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日本民俗の深層に根付く不浄なる観念と差別の問題を考察した書です!
2020/04/21 11:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、日本民俗の深層に根付いている不浄なる観念と差別の問題を考察した先駆的名著とも言える作品です。同書では、私たちが生きる日本社会において、「ハレ」、「ケ」、「ケガレ」の民間信仰の意識構造が定着し、「ケガレ」が不浄なるものへと変化してきた過程を究明しています。例えば、経血にまつわる女性差別の要因である「血穢(けつえ)」、さらに「死穢(しえ)」という最も大きな不浄観、といったものがどのような時空間で発生するのかを分かり易く解説していきます。同書の内容構成は、「1 民俗研究と被差別部落」、「2 差別の生活意識」、「3 性差別の原理」、「4 シラとケガレ」、「5 ケガレの民俗文化史」、「6 今後の課題」となっており、興味深い一冊です!