電子書籍
面白い組み合わせ
2017/01/23 12:16
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投稿者:しん - この投稿者のレビュー一覧を見る
SMとアナウンサー業界という、二つの世界をテーマにした作品。SMに関しては、書かれている内容がどこまで事実に基づいているのか分からないけれど、本当だとしたら、未知の世界を安全地帯から覗き見たことになる。アナウンサー業界に関しては、「こんな事書いていいのかな?」という個所が何カ所あり、作者はリスクをとったのだな、と感じた。奇抜なテーマなのに、不思議とスラスラ読めたということは、非常に技術的に優れた作品なのだろう。私が知らないだけかもしれないけれど、何か大きな賞を取らなかったのが不思議。
紙の本
ファイト・クラブに近いです
2015/11/26 13:56
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投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
羽田さんの小説は初めて読みました。
「メタモルフォシス」「トーキョーの調教」共にワードチョイス・作風がかなりハードです。日常と非日常の対比・暴力的でドライな描写がチャック・パラニュークの「ファイト・クラブ」に近い印象でした。
電子書籍
ちょっと難しかった
2020/05/31 19:15
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投稿者:akb49484800 - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分にはちょっと難しかったが、それなりに楽しめた。内容は少しハードでグロさもある。しかし、自然と読み進めてしまう。そんな小説だった。
紙の本
ちょっとこれは・・・
2016/11/19 10:01
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投稿者:ゆきなの。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
羽田作品ということで読んでみましたが、
SM作品ということで、内容があまりにもグロテスク過ぎて
私には合いませんでした。
申し訳ないのですが、
読み進めるうちに気分が悪くなりました。
2つめのものは、読めましたけど。
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新刊のとき読んで、衝撃的な面白さだったんで。文庫見つけて即購入即再読。
この小説の面白さは、主人公サトウが、実直でないが真面目、道徳的ではないけれど倫理のボーダーラインが明確である、とか一見するとわかりにくい背反的な要素を多分に含んでいて、その性質をそのままプレイに活かしているところ。ようは、よく描かれがちな、社会的地位も高く周りから尊敬されていて人徳がある人が実はこんなに…っていう週刊誌的で安置なSM小説とは一線を画し、どちらが本当の自分かなんていう馬鹿らしいといかけもなしに己の価値観倫理観に沿って奴隷として邁進していくその姿が勇ましく、惚れ惚れしてしまうのだ。羽田さんの抑制の効いた文体と相俟って笑いを誘われる箇所も多数ある。
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最近有名な人の本だ。へぇ、SMを描いた本か、おもしろそうだな。
そんな感じで手にとって購入。
メタモルフォシスは死にかけることで生への執着を取り戻すというか、それほどの痛みや恐怖を感じないと生を実感できないというか、そんな人の話だった。一人の同志の死をキッカケにじわりじわりと崩れていき、構築されていく主人公の人生観。マゾヒストって難しそうだな。
トーキョーの調教はマゾヒズムという自己を確率していくことで元々あった自身のアイデンティティーを失っていく話。
一貫して思ったのはSMの女王様ってほんとサービス業なんだなってこと。
すっっっごい尽くしてるよね。そしてマゾヒストは自分のことばかりでめんどくさそうだ。
知らない世界でおもしろかった。書き方も好きです。
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文章力は上手いと思う。
取り上げている内容も興味深い。
でも2編のどちらの話の最後が消化不良という感じだ。
なかなか白黒とハッキリ出来ない世界だとは思うが、
それにしてもスッキリしない。
「どの程度の取材をしたのだろうか」という疑問も
浮かんだ。
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よくわからないSMの世界を覗き込んだ…程度の感触しか持てなかった。ただ、作者がまっすぐに何かを訴えようとされていると感じた。それが、解説まで読んで少し腑に落ちた気もした。
スクラップ・アンド・ビルド以上に自分の名刺代わりにしたい作品という帯の言葉に惹かれて手にした。テレビのクイズ番組なんかで見かける作者が、この名刺を持っている人かと思うと、さらにわかりにくい人だという印象が強く残った。
ここまで自分を掘り下げないと生きている実感が持てない?この先に何が待っているのか見えないところまで行ってしまう?
スクラップ・アンド・ビルドが割と好きな作品だったので、ちょっと残念な気もする。これは全く個人的感想。
雑食性を身につけた作者の次回作のテーマに注目。
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SMクラブに耽溺するマゾ男性のお話二編。
刺激的な描写も多かったけど、アイデンティティを確認するのに必死になる主人公に思わず自分自身を重ねてしまうのは、私だけではないはず。
証券会社やテレビ局といった舞台の描かれ方も興味深かった。
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「メタモルフォシス」の描写が過激すぎて
想像力が追い付かず、ぼんやりとした
映像しか頭には浮かんでこなかった
無意識の自主防衛なのかも(笑)
こういう趣味って男性だけなのかなぁ
全く共感はできないけど
女性版のお店ってあるのかしら
素朴な疑問。
過激なSM描写のあいまに
証券マンやアナウンサーの内実が
リアルに描かれていて興味深かった。
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スクラップアンドビルドが面白かったため、手に取った本。
職場とSMクラブで立場が逆転し、お互いに降りられない環境の中でのせめぎ合いにスリルがあり一気に読んでしまった。
自分としてはSMという未知の分野の話ばかりだったので、全体的を通してドキドキしながら読んだ。
この世界観を成立させた作者の筆力、取材力はすごいの一言に尽きると思う。
羽田圭介の理系的な考え方、文章は個人的には好き。
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読書中何度も笑わさせていただきました。どうせなら芥川賞はこっちの作品で獲ってほしかったなあ。
官能とかSMとかのジャンルの作品って全然詳しくないのだけど、変態さんの心情を文学的に表すとここまで面白くなるっていうのは自分にとって新たな発見だった。個人的には純文学は難しくてなかなか読みこなせない分野ではあるのだけれど、本作に限っていえば1行1行の濃密な記述がどれも馬鹿馬鹿しくも面白くて、読み進めるのがとても楽しかった。なお、途中強烈なグロ描写があるので、食事の際に読むのは控えたほうが無難だと思う。
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羽田くんの作品をちゃんと読んだことがなかったので、なんの理由だか本作を選び、図書館にて拝借。2篇収録中メタモルは読んだが、後半もSMかなぁ…と思うとなんだかそんな気分ではなかったので、読まずに返却予定。現在群像?連載中のゾンビに期待。
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今話題の芥川賞作家の作品。
テレビで見る羽田圭介さんはとても面白い方だと思います。
そしてこの『メタモルフォシス』を読んでみたわけですが
SMプレイのシーンを読んでワクワクも興奮もしなかった私はノーマル人間なんだろうなあと認識させられました。
しかし「気持ち悪い」の一言で済ますにはもったいないほど、その描写には圧倒されました。
すごく良い意味で、ちょっと面倒くさい文章を書く人だと思いました。
自分の好みではありませんでしたが、
SMの世界観に少し触れることができてよかったです。
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この本を読んで、私は真性のSでもMでもないと自覚。
知らない世界を垣間見れたという意味では興味深い一冊。
とにかくリアルな描写であった。