紙の本
コゼットの自我とジャン・ヴァルジャンの苦悩
2020/04/13 19:54
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投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
自我に目覚め行くコゼット。愛する者を失う予感に怯えるジャン・ヴァルジャン。蔑まれながらもマリユスを純粋に恋するエポニーヌ。
主要人物たちの心理的葛藤と、共和制革命を目指す学生たちの生きざまが描かれる。この卷では、革命・暴動に対するユゴーの深い考察が綴られているが、あいにく自分の理解力では読解に至らなかった。改めてまた読んでみたい。
コゼットが成長するにつれ、昔の無邪気さは失われてゆく。自立に目覚めれば当然だが、一度得た愛情を失う恐怖に苛まれるジャン・ヴァルジャンの懊悩が痛ましい。誰かが寄り添う喜びを知ってしまうと、以前の孤独にはもう耐えられないのだ。
コゼットに宛てたマリユスの手紙を読んだジャン・ヴァルジャン。彼は如何なる行動に出るか?
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久しぶりにレ、ミゼラブルを読みたくなった。
2019/05/17 05:50
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投稿者:Blue Water - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学生の時に読んだレ、ミゼラブルを読みたくなったので、購入しました。
ビクトル、ユーゴーは、神父とジャンバルジャンを通して残した物は何か、をもう一度読んで思い返したかった。
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第3部に比べれば面白くなってきた。
2002/07/06 17:39
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投稿者:白井道也 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第3部に比べれば面白くなってきた。相変わらず“隠語”や“暴動”についての無駄話があるけれど、なんたってこの第4巻ではコゼットとマリユスのロマンスがある。これでもってる。最後にはジャン・ヴァルジャンがそれに気づき、彼の心には“憎悪”の炎が燃えて第5部に続く。
表4によると、「王統派からボナパルチスト、共和派へと立場を変え時の政府に反逆するマリユスは、亡命生活の中で執筆を続ける老大家ユゴーの若き日の姿の投影である」らしい。詳しい事情はよくわからないけど、確かにバリケードの中の記述はリアルでアツい。
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愛、愛、愛。
2018/10/25 17:29
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投稿者:ROVA - この投稿者のレビュー一覧を見る
これでもか!と愛が溢れまくる描写がすごい。プラトニックなのに。プラトニックだからこそ。
隠語語りは最初面白かったけど徐々に日本人の自分にはさっぱり分からなくなりました。
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ジャン・バルジャンは暴力沙汰とかの悪人相手の逆境にはめっぽう強いが、女心を読むことや恋愛関係については不得手のようだ。服役していた期間が長いから仕方がないよね。
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第四部「プリュメ通りの牧歌とサン・ドニ通りの叙事詩」。「プリュメ通りの牧歌」には、マリユスとコゼットの毎夜の逢瀬を通して、純愛が書かれている。彼等をひき合わせたのは、テナルディエの娘、エポニーヌである。マリユスがコゼットの家のベンチにおいた手紙には、ユゴーの愛に関する思想がしたためられており、たいへん興味深いものだ。一方、「サン・ドニ通りの叙事詩」では、アンジョルラスら「ABCの会」の会が始めたバリケード戦が書かれている。とくに「象の腹」に住んでいた浮浪児、ガブローシュの役割がきわだつ。マリユスは、ジルノルマンに結婚の許可を得ようとするが果たせず、嫉妬したエポニーヌのため、コゼットの心が離れたと信じて、サン・ドニのバリケードに赴き、そこで死ぬ覚悟をする。エポニーヌはマリユスを銃口からかばって死ぬ。書物と植物を愛したマブーフ老人は貧困から暴動に参加し、落ちたバリケードの赤旗を掲げなおそうして銃弾に死んだ。例によりユゴーの思想長々と続く。「隱語」の研究や社会主義の目的、大革命の意義などである。
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名作中の名作。ユゴーの代表作の一つ。何人かに訳された中の1つで佐藤朔訳版。訳が古いので文体なども古く、いま読むと読みづらい作品です。ユゴーの作品はストーリーを追うだけではなく、当時の物語の背景などわき道が多く更に読みにくい。しかしユゴーワールドに入り込んだら最後、次を次をとどんどん惹かれ最後まで目が話せなくサイドストーリーなども楽しみになってしまう。フランスに興味が出てくる作品です。
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第四部「プリュメ通りの牧歌とサン・ドニ通りの叙事詩」。パリは陰謀が渦巻き、共和主義者は「ABC(下層の者)」という秘密結社を作っていた。この混乱の中にあって、マリユスは可憐なコゼットとの愛を育てていく。
ついにコゼットと会い、言葉を交わすことができたマリユス。そのことをずっとジャン・ヴァルジャンは知らなかったが、革命の狼煙がついにあがったパリの中で、ある日ついに彼はコゼットとマリユスの関係を知ってしまう。
父性という愛の中にすべての形の愛情を包含しているジャン・ヴァルジャンのマリユスへの嫉妬やコゼットへの苛立ちは、人間的な感情であると同時に、人間の醜さ、弱さでもある。彼の心の動揺がどんな結果をもたらすのか──。
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半分はストーリーの本筋とは違う内容で、革命の歴史についてだったり、哲学についてだったり、レトリックや隠語についてだったり。適当に飛ばしつつ読んだ。
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クライマックスへ向けての大きなうねりに飲み込まれた。
コゼットとマリユスの逢瀬がとても純情で、美しく、幸せに満ちていた。読んでいて幸せな気分になった。
だけど、それをドン底まで叩き落すのがこの作品。相変わらずのジャック・ナイフ的な二律背反。
マリユスにも幸せになってほしいし、コゼットも救われてほしい。だけど、ジャン・ヴァルジャンにも加護があるように祈りたい。
物語はいよいよ大詰め。クライマックス。楽しみでしかたがない。
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【読書その143】最近にはまっている海外文学の古典シリーズ。今のマイブームはユーゴーの「レミゼラブル」です。現在最後の5巻の読書中です。何度も映画になっていますが、かなり省略されているので、本書を読むと、いかにスケールが大きい小説なのかを痛感します。心震える恋愛小説ですが、これまで読んできた恋愛ものの小説に比べて、愛に関する心理描写が非常に繊細で衝撃を受けています。
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コゼットに恋心を抱きながらも声をかけられずにいたマリユスだったが、ファンチーヌの力でコゼットの家を突き止め、コゼットとの愛を育む。
一方、パリでは革命が起こりつつあり、二人の仲に影を落とす。
密かにマリユスに恋心を抱くファンチーヌと、ふとしたことからコゼットの恋心に気づくジャンバルジャンの二人が間に入り、マリユスとコゼットはすれ違ってしまう。
絶望したマリユスが、死を望み、革命に身を投じる。
ジャンバルジャンの捨てたと思われた欲が、コゼットを通して顕となり、人間の業を考えさせられる。悲劇的とも言える運命の中、各々がどんな行動を取り、結末を迎えるのか、最終巻が気になる。
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ジャン・ヴァルジャンにとって人生の転機が再び巡ってきた巻でした。成長したコゼット、ようやくジャベールの目から離れられたと少し安心していたところに、コゼットの恋と自分の生活を違う意味で脅かす存在に慌てるジャン・ヴァルジャン。それぞれの心情がよく書かれていたと思いました。
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ついにマリユスとコゼットが結ばれ、ジャンバルジャンは後景に退く。そして物語は六月暴動へ。エポニーヌが哀れ…。
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第四部「プリュメ通りの牧歌とサン・ドニ通りの叙事詩」
やはり、印象的なのは、やっと巡り合うことができたコゼットとマリユスの邂逅シーン。そして、テルディナイの娘なのに(という偏見だが(笑))マリユスのために尽くすエポニーヌの献身さ。この二つであろう。
途中途中の解説や作者の私見は興味深く、勉強になるが、話の腰を折っている気がしてならない。