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クリプトマスクの擬死工作/ソウルドロップ巡礼録
〈ペイパーカットの正体を知っている〉財界の首領・東澱久既雄に沙遊里は言い放った。強大な権力者の東澱でも捕らえられない存在――生命と同等の価値のあるものを盗む怪人を少女がな...
クリプトマスクの擬死工作/ソウルドロップ巡礼録
クリプトマスクの擬死工作 ソウルドロップ巡礼録 長編新伝奇小説 (ノン・ノベル)
商品説明
〈ペイパーカットの正体を知っている〉財界の首領・東澱久既雄に沙遊里は言い放った。強大な権力者の東澱でも捕らえられない存在――生命と同等の価値のあるものを盗む怪人を少女がなぜ!? 情報提供の見返りは、カリスマ映画監督だった父の遺作の解明。撮影前に不審死を遂げ、ストーリーが謎のままなのだ。私立探偵の早見と保険会社の伊佐は調査に乗り出す。だが、スクープ屋、ヤクザを従える老俳優も行動を開始、そこに飴屋という不思議な男も加わって…。怪盗・ペイパーカットの標的は誰か!?
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紙の本
残された世界の住人達
2010/02/12 22:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
東澱久既雄の寝所に侵入した少女、舟曳沙遊里は、ペイパーカットの秘密と引き換えに、舟曳尚悠紀の残した未完成映画の調査協力を願い出る。東澱三兄妹の次兄である早見任敦に預けられた沙遊里は、伊佐俊一と共に、撮影候補地だった場所を巡るのだが、それを妨害するようにサーカムの幹部が現れる。
一本の未完成映画と、その映画に人生を左右された人々が織りなす物語。
エンターテインメント作品が面白いか面白くないかは、作品のテーマが高尚か低俗かではなく、作り上げられた世界がどれだけ読み手の“リアリティ”を喚起できるかにかかっていると思う。本当にそれがあるかどうかではなく、もしかしたらあるかも、あったらいいな、と思わせることができたら勝ちなのだろう。
この“リアリティ”が極めて高くなると、作品世界のキャラクターが現実にいるかのように錯覚させられたり、作品に影響を受けて現実に行動する人々も登場したりする。つまり、作者以外の作品の作り手が登場するのだ。
元々の作者が作った世界と、新たな作り手たちが築き上げた世界。いったいどちらが本物なのだろう。きっと答えは、読み手によって異なってくるのである。