ニライカナイ～永遠の道連れ～【イラスト入り】

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投稿者：なつゆき　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

子どもの時から家族に疎まれて疎外されてきた原因が遺伝で、祖父も叔父も似たような特殊能力を持っていたのも関わらず秘密にしていたというのには唖然とした。
じいちゃん酷くない？
惚れた男のためなら何度記憶を消されようが地獄へ行き、酷い目に遭うのも閻羅王に逆らうのもやってのける。そう、俺の男だから。
受けを生き返らせるために地獄へ落ちた攻めも、地獄の責め苦を受けて尚離れないと言える受けも男前だ。
曰く付きの品や地獄のおどろおどろしさを、厭世観とポジティブさを併せ持つ受けの明るさ気楽さが吹き飛ばしてくれている。

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり

骨董屋の伊織は、物を浄化する手を持っている。
彼に沿うのは彼に拾われて救われた水虎の「たま」
この二人のお話なのですが。

とにかく伊織がざくっとした男前です。
子供の頃の扱いがひどいなぁって思っていたら
特異能力はまさかの遺伝ですか・・・
（とはいえ、ひどいことに変わりないけど）
叔父の清貴も祖父もうまくやっていけたけど、
伊織はだめだったんですよね。
でも、そこは後ろ向きになっていないのが伊織のすごいところ。
人外のたまを「自分の男」と言ってはばからないし
言葉が男前です。

寡黙なたまですが、これまた男前。
助けてくれた伊織のために
「お前を守るために生きよう」
と誓い、実行するのだ。

伊織はその特殊能力のせいで
家族からも疎まれ、「誰とどこにいても居心地が悪かった」せいもあり
なかなか無謀で自分の身体とか命に無頓着です。
たまとは
自分の代わりに地獄に落ちたたまを求めて地獄へ赴く。
ここからがすごい。
繰り返し繰り返し描かれるそこがこちらの心を抉っていく感じです。
3年(地獄では300年）それを繰り返し、
閻羅王が根負けした・・・という成り行きで。
あんなにひどい仕打ちを受けながらも
（さらに今後地獄にお仕えしないといけないのに）
「目玉のひとつで済むなら安いもんだ」とばんざいするあたり
さばさばな男前すぎてびっくり仰天です。

伊織とたまの男前ぶりを楽しむのと
地獄めぐりを味わうお話でした。

続編も読みます

☆3.5評価の4です。