読割 50
電子書籍
それから
著者 夏目 漱石
三部作の前作「三四郎」で描かれた淡い恋愛は、この作で、より深刻な人間的苦悩にいろどられる。自然の情念に引きずられ、社会の掟に反いて友人の妻に恋慕をよせる主人公の苦しみは、...
それから
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それから 改版 (角川文庫)
商品説明
三部作の前作「三四郎」で描かれた淡い恋愛は、この作で、より深刻な人間的苦悩にいろどられる。自然の情念に引きずられ、社会の掟に反いて友人の妻に恋慕をよせる主人公の苦しみは、明治四十年代の知識人の肖像でもある。三角関係の悲劇を通して漱石が追求したのは、分裂と破綻を約束された愛の運命というテーマだった。西洋化する近代日本文明への失望と封建的道徳の偽善の狭間で苦悩する自意識を描き鋭い文明批評ともなっている。明治42年作。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
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紙の本
文豪・夏目漱石の傑作です!
2021/02/04 09:50
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、明治期の文豪として知られる夏目漱石氏の長編小説です。初出は「東京朝日新聞」及び「大阪朝日新聞」で、「三四郎」の後に書かれ、次の「門」とあわせて三部作とされています。夏目漱石氏自身の予告によれば「三四郎には大学生の事を描たが、この小説にはそれから先の事を書いたからそれからである」ということだそうです。同書では、主人公の代助が30歳を過ぎても親からの仕送りを受けて優雅に暮らしている知識人「高等遊民」として描かれています。かつて親友に譲った三千代と再会して、人妻である彼女との愛を貫く決心をします。愛を代償に社会から葬られる夫婦はどうなるのかといったところが読みどころです。
紙の本
漱石は40才を過ぎてから
2020/01/26 17:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
漱石の面白さに気付いたのは、40才を過ぎてから。急に坊ちゃんを読みたくなって、読んでみたら、声を出して笑ってる自分がいた。
漱石作品は、10才前後でふれたと思うが、そのくらいの年で、漱石の面白さなんか分かるわけなかったのだ。
坊ちゃんを読んで以来、漱石作品をまた読むようになった。そして、今回読んだのは「それから」だった。描写のひとつに登場人物の言葉ひとつに、再度読む喜びがある。
「なぜそれからいらっしゃらなかったの」三千代の言葉に漱石がこめた面白さを見つけた。漱石作品が今なお読まれる理由だろう。
電子書籍
超えてはならない一線を超えた
2019/09/10 19:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トコトコくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
アバンチュールとは違うかもしれない。夜に駅前の喫茶店で読み終えた。読み終えた瞬間、周囲の音が蘇って、喫茶店にいたことを思い出した。
没頭して読めます。
当時の時代背景や常識感覚が今とは違うとしても、超えてはいけない一線を越えるということがどれだけ凄まじいことなのか、強く迫られるものを感じてしまった。
『こころ』に並ぶ名作中の名作。夏目漱石という人の凄さを改めて感じました。
読み終えたのが夜で良かった。今日は何も手がつかなくなりそうです。疲れました。
紙の本
不決断の苦しみ
2002/07/26 22:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:HRKN - この投稿者のレビュー一覧を見る
全く他人事ではない。「不義」の部分ではなく「高等遊民」的な部分が、だ。私も身に覚えがある。現代と、本作が書かれた当時の時代背景とは違うにしろ、世の流れは大して変っていないようで愕然とする。代助の心情に近いものを持つ若者は、今も多いのではないか。結末は全く“それから?”だったが、私も代助の心情は理解できてしまった。ある意味つらい事実だ。
紙の本
二転三転するパワーバランス
2021/06/12 00:18
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
学生時代は優秀だったはずの代助が、なぜ高等遊民になったのか気になります。エリート街道から転げ落ちた平岡との再会から、終盤での逆転劇も痛快でした。