- 販売開始日: 2016/07/22
- 出版社: KADOKAWA
- レーベル: メディアワークス文庫
- ISBN:978-4-04-892227-2
あやかしとおばんざい ~ふたごの京都妖怪ごはん日記~
著者 著者:仲町 六絵
進学のため金沢から京都へ引っ越してきた、双子の兄妹の直史とまどか。見知らぬ土地で暮らし始めたふたりはある日、あやかしと人間との間を取り持つ神・ククリ姫と出会う。彼女の願い...
あやかしとおばんざい ~ふたごの京都妖怪ごはん日記~
商品説明
進学のため金沢から京都へ引っ越してきた、双子の兄妹の直史とまどか。見知らぬ土地で暮らし始めたふたりはある日、あやかしと人間との間を取り持つ神・ククリ姫と出会う。彼女の願いは、かつて文豪・泉鏡花がしたように、あやかしを語り命を与える「語り手」に直史がなることだった。そのお礼は、葛菓子にタイの棒寿司、故郷の味の治部煮などなど、おいしい海山の幸。かくして、あやかしを語り、あやかしと食卓を囲む、二人の不思議でおいしい新生活が始まることになり……。悠久の古都・京都で語られる、異類交遊ファンタジー。
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“妖”の要素を添えて、甦る鏡花の“怪”
2016/08/17 18:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タンポポ旦那 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ついに仲町六絵も“食モノ”に手を染めたか、と少し残念な気がしてページを開いたが、鏡花を背景に据えて、京都と金沢を結ぶ物語に完全に魅了された。やはり、この作家、タダモノではない。
鏡花と一葉の係わりなど、ファンとしてこの上ない御馳走だし、今後、鏡花を中心とした様々な作家や文人など登場してくるかと期待するだけで胸が高まる。“食”についても、郷愁を感じさせる存在として物語中に溶け込み、違和感がない。むしろ、自分自身の郷愁として食の記憶を呼び起され、懐かしが胸に沁みたほど。(金沢でも京都でもなく、学生時代に友人と食べたアナゴ天丼に乗っていたシシトウの天ぷら~野郎二人がシシトウを齧るなり、にんまりとし、余りの美味さにやがて笑いだした、という他の客から見たら一種異様とも映ったろう楽しい記憶)
「あやかしとおばんざい」といういかにもライトノベル的なタイトルながら、ライトノベルとしては惜しいほどの豊富な資料と、イマジネーション、そしてキャラクターも道具立ても揃っていると思う。比較するには的外れな気もするが、かつて初期の赤江瀑は人の業(ごう)と性(さが)が醸し出す妖(よう)の世界を描いたが、鏡花はむしろ静謐ともいえる怪(かい)の世界を描き出していたように思う。この意味で、仲町六絵は本作において鏡花の怪を踏まえながら、伝承的な“あやかし”の要素を盛り込むことで独自の語りを構築しているように感じられる。いずれにしろ、「からくさ図書館」シリーズと並ぶ次回作が楽しみなシリーズが、また一つ幕を開けてしまった。
これ、すき!
2017/06/02 23:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちっち - この投稿者のレビュー一覧を見る
唐草図書館の人だ、と思って購入したまま中々読めずにいましたが、読み始めたら一気に読まないと気が済まない感じでした
別にジェットコースターストーリーじゃないし、ゆるゆると進んで行くけど、引き込まれる
料理もお菓子も器も、素敵です
そして、ククリ姫可愛い!!
次巻も購入してるので続けて読みます
そうきたか!
2017/09/02 12:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
加賀白山と京都、どうつなげるかと思ったがくくり姫を持ってくるとは思わなかった。
神社の神使などのイメージがいい。
キャラクターの存在に、「からくさ~」と地続きの京都なんだなと思わせる。
劇中劇ならぬ作中作も読みやすい。