紙の本
ユリウス
2021/09/06 23:46
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投稿者:ねこにゃんこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
学生の頃読んで心に残った本だが、今読んでみると、また新しい刺激があって面白い。
俗世間にどっぷりつかっている豪商ユリウスと、キリスト教の世界に生きるパンフィリウス。
クリスチャンではない私でも、ユリウスの生き方を見て、わが身を振り返ってしまう。
紙の本
まっすぐに生きる
2016/05/12 15:16
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投稿者:ゆう - この投稿者のレビュー一覧を見る
トルストイを初めて読み、キリスト教についても詳しく勉強をしていないので宗教観についてはまだまだ無教養ですが、
現代の若者である自分にも勉強になることがたくさんありました。
神を信じるべきか。半信半疑でジグザグに進む青年。
まっすぐ進んでいいんじゃないか。
たとえ間違っていたとしても。戦争にさえならなければ。
間接的に人を殺すことが多々ある社会なので慎重にもなりますが。
それは仕方ないことかな。
目の前のことに一生懸命になるしかないのでは。
やはり、光あるうち光の中を歩め、なのですね。
電子書籍
トルストイなればこそ
2023/05/15 22:18
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
さすが、古典的文豪の作家さんの小説だけあって、深ーいですね。富豪の息子ユリウスと奴隷の息子パンフィリウスとの比較が、小説だからこそ、極端です。現実には…と、思ってしまいます。ラストはこれで良かったんでしょうかねえ
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ロシアの文豪トルストイ著。
自己の欲望の赴くままに現世での成功を追い求める生き方か、世俗から離れた質素な原始キリスト教的歩みか、富豪の息子ユリウスと奴隷の息子パンフィリウスという二人の青年が生涯をかけて議論した命題。放蕩の限りを尽くすユリウスのある種人間的な魅力と、この世の価値に全く興味を示さず淡々と生きるパンフィリウスの揺るぎなき信仰との対比が印象的。ラスト老人の話をブドウ畑で聞いた後、ユリウスが一人ぽつんと神の前に佇む姿は誰しも何かしら心打たれる情景ではないかと思います。
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中学生の時に読んだが、非常に敬虔な内容が書かれていて感銘を受けたのを覚えている。今思えば私が信仰をもつに至ったきっかけでもあったのかも知れない。これは短編集なのでロシア版芥川といった感じか。勿論日本的な倫理観を越え切れなかった芥川とキリスト教により人類愛に目覚めたトルストイ(後期)のThemeは際立って違うが、両者とも私が敬愛する作家である。
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キリスト教と世俗の間で揺れる主人公ユリウスの姿。人生の途中で求道者への転機をはかったトルストイ自身の葛藤の過程を表現しているのだろうか。
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主人公のだらしなさで、信仰に生きる道の説得力が感じられなかった。小説としての面白さにも欠ける小論文のような構成。
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たかが150ページそこらの本なのに読むのが苦痛だった。終始淡々とした文章構成。「キリストの教えに従って生きよ」とトルストイは本書で説くが、まったく説得力がない。キリスト教徒なら感銘を受けるのかな?
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聖書の入門編のようなもの。説教じみたところが鼻につくが、トルストイの晩年の思想が端的に表されているあたりは面白い。
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061017 読むのに時間がかかった。主人公が世俗で問題を起こすと、キリストに向かい、また、同じことを繰り返す。最後には、キリストの元に行き、教えを全うする。何というか、主人公は勝手すぎる。。
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キリスト教世界観。ヘッセのシッダールタに通じるものを感じた。おそらく仏教もキリスト教も、根本的にさして変わるものでもないのだろう。ただヘッセのシッダールタの想いの大きさ故だろうか、こちらにどうしても物足りなさを感じてしまった。キリスト教的というだけで、反発してしまうせいかもしれない。
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有名な本なので取り合えず買ったのだが、あまりにも宗教臭がキツくて本棚に封印された本。
そういう思想流布の要素が強い本って嫌いなのよね。
でもある日、あまりにも読むものが無かったので読んだ。
まあ・・・非常にわかり易いというかコテコテというか・・・宗教本だわな。
一応は仏教国である日本人には分かり辛いかもしれんね。
欧州の(というかキリスト教系の)宗教史観があれば意味は分かる。
でもそれだけよ。
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先日に同著者の『人生論』を読んでいたので、かなりスムーズに読み通すことが出来た。トルストイの思想の中に一貫している、善と悪の明確な対比の手法と読み取りやすい文章で、『キリスト教的アナキスト』と称される著者の思想を端的に表した好書。一般の価値観と習慣に生きるユリウスを放蕩息子とたてて、親である神に帰って行く物語。キリストの譬話を思い出させる。
神の仕事はあんたの内部にありますのじゃ。あんたは神のもとへ行って、労働者ではなく、神の息子になりなさい、それであんたは限りない神とその仕事に参加する人間となるだろう。神のもとには大きいもの小さいものはありはしませぬ、また人生においても大きいものも小さいものもなく、存在するものは、ただまっすぐなものと曲がったものばかりじゃ。・・・
08/6/25
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人間行為の最も根本的な問題。
とても奥の深い考えるべき大切なテーマであると思う。
日本人は宗教的な影響なんて殆んど受けていないんじゃないか・・・ なんて思っていたけど、とんでもない。
根本的な考え方、基本的な価値観は宗教的な影響を受けているんだろうと思い至りました。
時代は違えど根本的な問題は常に同じなんだということが良く分かる。 利潤追求が当たり前になり大事なものが抜けてしまっている風潮が出ている現代社会。
まさに「光あるうちに光の中を歩め」ということなんだろう。
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ひとりの男がキリスト教によって救われるまでのプロセス、またそれに至るまでの葛藤を記した作品。
徹底的な他人愛。隣人愛。
言ってることは妥当。
この通り行けば犯罪もないだろう。
でも宗教だけではなんとも。