父と子(新潮文庫)
農奴解放前後の、古い貴族的文化と新しい民主的文化の思想的相剋を描き、そこに新時代への曙光を見いださんとしたロシア文学の古典。著者は、若き主人公バザーロフに“ニヒリスト”な...
父と子(新潮文庫)
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商品説明
農奴解放前後の、古い貴族的文化と新しい民主的文化の思想的相剋を描き、そこに新時代への曙光を見いださんとしたロシア文学の古典。著者は、若き主人公バザーロフに“ニヒリスト”なる新語を与えて嵐のような反響をまきおこしたが、いっさいの古い道徳、宗教を否定し、破壊を建設の第一歩とするこのバザーロフの中に、当時の急進的インテリゲンチャの姿が芸術的に定着されている。
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父と子
2022/03/08 11:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
理念や思想を重んじる父の世代と何の原理も認めず実用性や行動を重んじる子の世代を描いている。新しい思想が古い思想を駆逐するのではなく、普遍的な愛や友情、敬意、名誉といったものも重んじられていてよかった。帰郷する子等を親がもてなす様子がとてもほほえましかった。
ツルゲーネフの最高傑作にして問題作。
2021/05/22 08:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
19世紀ロシアの世代間対立を軸にした小説。日本近代文学にも多大な影響を与えた本。価値の否定を説く「ニヒリスト」のバザーロフに代表される子の世代と自然賛美、ロマン主義を奉じる父の世代との対立は現代でも解決されていない問題ではないか。
ツルゲーネフといえば、この作品
2019/01/27 00:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
"農奴解放直前のロシア”といっても、ロシアの歴史に疎い私にはもう一つピンとこないわけなのだが、ここに登場する主人公のバサーロフはカラマーゾフやアンナカレーニナに登場しなかった貴族階級ではない「ニヒリスト」なのである。辞書によるとツルゲーネフが「父と子」で名づけたといわれる一九世紀後半のロシアにおける,一群の過激な唯物論者・革命家・無政府主義者・テロリストたち。また,その結社や党派。虚無党。ということなのだが、そこまで彼は危ない人ではない。しかしロシアなんてろくなものじゃないなと感じている彼らのような層がこの半世紀後に起きた革命につながっていくことになる。それはともかく彼の父親が自分の自慢の息子を失ってしまった悲しみは、人の親として読んでいて辛すぎる。
"
余計者
2001/03/09 15:50
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:55555 - この投稿者のレビュー一覧を見る
余計者という、浩瀚な知識を持ち合わせていながらその才能をいかせずにいる人物という名詞を作り出したツルゲーネフの傑作。
しばしば意見の食い違うバザーロフは周りから疎まれる。そんなバザーロフも恋をする。しかし、思いは果たせず、伝染病にかかり無念のうちに死ぬ。そんな、憐れなバザーロフの物語。