植物にかける想い
2016/06/10 21:17
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投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は大学で学んだというわけではないが、植物に対する情熱は大きい。読者に対して植物の本質を説明し、問いかけている。
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の植物学者として、第一人者の著作です。植物の愛人ねぇ。それは、極端ですが、植物への愛情があふれています。自分も、花とか植物は、好きですけど、ここまでは……と、思いました。作者の名前しか知らない方は読んでみてください
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初秋の頃から読み始め、晩秋にさしかかる頃に読了。
尊敬する偉人リストに牧野博士が入ったのは、
いつのことだったか。精緻かつ美しい植物画集を
目にした時なのは間違いないのだけど。
真っ直ぐ前を向いて歩くのもいいけど、
あちこち風景を見ながらあるくのもいい。
楽しく歩くヒントがたくさん詰まった本です。
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小学校の教科書に伝記があって今でも覚えている。(50年近く昔) 型破りの植物学者だが、本作は戦時中のヤケクソに成って居るのではと勘ぐる文章で終わっているが残念。
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牧野富太郎(1852~1957)は、日本で最も著名と言っていいほどの植物学者です。牧野さんによる「牧野日本植物図鑑」などは、現在も植物の学習をする人にとっては、必要不可欠なものです。数多くの日本の植物を分類しまとめあげた方が書かれた、植物についてのエッセイを、再構成し一冊にまとめたものです。
小学校を中退したあと、学歴と言えるものがないまま、独学で植物の研究に没頭した方です。
その植物偏愛が激しく、この本の「植物と心中する男」では「私は植物の愛人としてこの世に生まれきたように感じます」とまで書かれています。
その牧野さんならではの観察眼と植物愛に溢れる文章で、様々な植物について書かれています。牧野さんが書かれた文章をそのまま本にしているので、古典的な響きのある文章で、馴染むとなんとも味わい深いです。
基本的な植物の用語を知っていると読みやすいように思いますが、巻末の注を見ながらでも読めます。
植物について詳細に書かれていますので、必要なときには植物図鑑を見るといいでしょう。
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植物愛が苛烈。それも幼少期から94歳までとは凄まじい絶倫ですね。愛護とか愛玩じゃなくて愛そのものなのでもはや理不尽ですらあるけど、なぜか語り口には愛嬌も感じるんだよなあ。
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植物分類学者、牧野富太郎の随筆集です。表題作の「なぜ花は匂うか」は、若い人たちに向けた入門書的なものでしょうか。冒頭はこうです。"花は黙っています。それだのに花はなぜあんなに綺麗なのでしょう?ー"
花は会話しないし、誰に頼まれた訳でもなく良い香りを放ちます。考えたことも無いこうした問いに、牧野富太郎は花や昆虫の目線で、解き明かしていきます。受粉を人間の結婚になぞらえて説明する件は、まるでお伽話のよう。花の蜜を目当てに集まる昆虫は、結婚式の招待客。潜り込んだ花の中は御殿。花粉は、お土産に…。植物に愛情を傾ける人らしい表現に、私、頰が緩みっぱなしです。
昆虫目線の解説は分かりやすく、要所要所で正確な用語・知識を入れてくるので、楽しいだけの読み物にはなりません。私は読後、植物に対するボンヤリした知識が整理されていく感覚を覚えました。この本を開いて、あなたも植物の愉しみをおぼえませんか。(T.Y)
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人間に男女があるのは、ひっきょうわが人間たる系統を続かすために、子を生まねばならぬ重大な役目を持っているからである、それゆえ私は独身生活は最も大なる罪悪だと信じて疑わない。男も女も何のはばかることなくおおっぴらに結婚すべしだ。そして子宝といわれる子供をうんとこしらえるべしだ。これがすなわち天からわれらに賦課せられた最も重大な人間の責任である。私は絶叫する。独身でいるのは霊智の人でありながら無智の草木に恥ずる行為だと。(p.96)
植物帯の分布のうえからいうと、富士はじつに規則正しいのであるが、植物繁殖のうえからいうと、他の高山と同様南側よりは北側の方が繁殖がよいのである。富士は北側は陰の方に向かっておって南側より植物がわりあいに豊富になっている。これがまず富士の植物の大観である。(p.119)
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植物についての数々の話はとても興味深く、面白い。
古典の引用が多数認められることからも、その教養の深さが伺われる。
この時代、理系も文系もないのだ。
それは総じて学問であり、探求だったのだなあ。
しかし、どうも文体がくどい。
どの文章も高齢になってからのものであるせいかもしれないが、やはり、変人気質が見え隠れしている気がした。
なかなかのくせもの、南方熊楠に通じるものを感じた。
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ちょっと失礼な言い方をすると植物ヲタクの暴走エッセイ(笑)
牧野先生は、本当に植物が好きだったんですね
甲南大学の田中先生の本を読んだ時も思ったけど
愛情あふれた文章を読んでいるとこちらも笑顔になっちゃいます
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●日本においての植物分類学の先駆者である牧野富太郎のエッセイをまとめた本。植物のことが本当に好きなのだなと感じた。
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5/4はみどりの日自然にしたしむために。
「日本植物学の父」がつづる、発見と喜びの94年が詰まった一冊を。
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☆74歳。柔らかい文章だな。
(ブックガイド)
牧野富太郎選集、植物一日一題、牧野富太郎自叙伝、牧野日本植物図鑑(復刻版) 北隆館、牧野富太郎植物画集、MAKINO 牧野富太郎生誕150年記念出版
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農学部図書館の学生アルバイトの方に、おススメの電子ブックを推薦いただきました。
☆推薦コメント☆
牧野富太郎をご存じでしょうか。日本の植物分類学の父とされる牧野富太郎は幕末動乱の時代に土佐国(現在の高知県)で生まれ、少年時代から山野に出て植物を採集し続け、一生をかけて植物について勉強したそうです。
“植物に感謝せよ”という章では、「植物は人間が居なくても少しも構わずに生活するが人間は植物がなくては生活できぬことである、そうすると植物と人間とを比べると人間の方が植物より弱虫といえよう。」という一文があります。そして、「植物に感謝せよ」と。今の時代、このようなことはあまり考えませんが、確かにそうだなと。食事における「いただきます」「ごちそうさま」はきっとそういう意味で、こどもの頃はそういう気持ちもあったのにと目が覚める思いです。
本書は『牧野富太郎選集』をもとにした随筆集であり、話によっては古く少々読みにくいところもありますが、植物学という分野が好きで、苦痛を感じることなく、一生涯を通して学び続けた、その生き様が素敵だと感じたので一度読んでみてほしいです。
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです(電子ブックで利用できます)☆
https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/NB00204474
※学外から利用する際は、こちら↓のリモートアクセスをご利用ください
https://www.shinshu-u.ac.jp/institution/library/find/r-access.html
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楽しい本でした。牧野先生の情熱が熱く伝わります。人生をかけて植物を愛した人。好きなことが仕事になると苦も苦では無い。奥様や周りの人に愛されお幸せな人生だったと思います。もちろん素晴らしい功績を残されました。星一つ減は当時普通だった表現が、現代では差別的表現と捉えられるからです。私は笑いましたけど不快な人もいると思うので。