紙の本
わが子は加害者ではないと望む事が息子の死を望む事になる絶望
2016/12/16 07:18
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投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供を持っている親なら他人事でない設定に引き込まれました。
郊外に住む平凡な家庭にとびこんだ少年犯罪のニュース
わが子は被害者なのか?加害者なのか?
最後に父親が息子に抱いた複雑な感情を後悔していますが、誰にも責める事のできない事だと思いました。
紙の本
望み通りが哀しい
2020/09/22 18:09
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投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
犯罪者でも生きていて欲しいのか、
無実の犠牲者であって欲しいのか、
自分の中の答えは出ることなく読了。
両親の望みは、ある意味で、
それぞれ叶えられていたところが哀しい。
紙の本
胸が締めつけられる作品
2020/02/11 14:24
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投稿者:ぱすとりーに - この投稿者のレビュー一覧を見る
思春期の子がいるどこの家庭でも起こりうる話。息子が行方不明になってからの展開からは一気読み。でも、最後は息子に生きていて欲しかった。
紙の本
読むのが辛いかも・・。
2016/10/13 20:50
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分の息子が殺人犯か被害者か、考えただけで辛い物語。
母親が息子が生きている事だけを望んで、たとえ加害者であっても生きている事を望むのは、何とも辛い選択と思う。
自分だったらどう考えるか、やはり加害者でなくて良かったと考えるかもしれない。
しかし本作を読んで、自分がどちらを選ぶのか決められる程心を動かされるものは無かった。
読後感は残念な気持ちが残った。
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なんとも切なくやりきれないお話。
夫婦ともに仕事が順調で、子供たちも、年齢的に親に反抗するとことはあっても、いい子たち。
なのに、あんなことになるなんて。
息子が、殺人事件の関係者と目され、行方が分からなくなる。
夫婦の心の葛藤。
被害者であっても、加害者であっても、それまでに平穏な日々は戻ってこない。
もちろん、息子には無事で生きていてほしい、でも、それが息子が加害者あることを意味するのなら、純粋に生きていてほしいという願いを持つことができるのか、周囲に表明することができるのか。苦しい。
こういう時こそ支えあいたいのに、すれ違うなんて。
なくなったものは取り戻せないけれど、彼らが少しずつでも、乗り越えて行けることを願ってやまない。
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最近、ジョーカー・ゲームを読み終わり、サスペンス系やミステリー系の小説への興味が増してきていたので、是非、次はこの本を読もうと思います。
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『望み』という一見明るいタイトルに反してちょっと考えさせられる系のサスペンス!こういう話はあたしの大好物❤️
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平和な家庭に訪れた突然の出来事。
建築デザイナーの父、小説校正の仕事を在宅でしている妻、高校生の息子、中学生の娘、1匹の犬。
息子が外泊から帰って来ず、そのまま行方不明に。同じ時期に殺人事件も起きる。息子と関連があるのか?
家族の苦悩や周りの反応、警察、マスコミに追われる感じは暗く、よく描けていると思うが、結末まで長かったーという印象。それだけ引っ張られても先が気になって読み進めてしまったのだけど。
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発売前キャンペーン用のものに当たった~
キャンペーンで感想やアンケートに答える時に、
質問の一つ「あなたは父親派か母親派か」みたいなのがあって、
ものすごく悩んだ。
当たり前に生きていてほしい。だけど絶対にうちの子は
人殺しなんてしない!
じゃあどっち?って。
雫井さんのものは読んでいると入り込んでしまって、
現実に微妙に影響を及ぼす…というと大げさだけど、
なんていうか、こんなことあったらどうしよう!って
無駄に考える時間が増える。
この小説、息子と娘がいる私と状況が似ている部分が多く、
行動が掴めなくなってきた息子、私の全くしらない友人たち…
そして、合宿でしばらく留守。
生存確認~ってラインして、本当に本人?て聞いて、
私の読んだ本では殺したヤツがなりすましてた!って言って、息子が「なんでやねん 笑」となった。
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お、重すぎる・・・真っ逆さまに奈落の底に突き落とされた感じ。。。
高校一年の息子が行方不明に。市内で少年殺害事件が発覚。
被害者は息子と交友関係にあったらしい。
現場からは二人の少年の逃走が目撃されている。
息子はどこに?連絡も途絶えたまま。なぜ帰って来ないのか?殺人事件の加害者なのか?
被害者の仲間内で息子を含め三人の所在が不明らしい。
息子は第二の被害者なのか?
息子の無実を望む父と、たとえ加害者であっても生きていて欲しいと望む母。しかし心は定まらずに揺れ動く―。
もし自分の息子だったら・・・?
息子がもし殺されたら、という想像は何回もしてきましたが、息子が人殺しをするという想像は小説を読んで心情を重ねあわせる時にしかしたことがありません。
最後まで息子を信じる母でいたいものです。
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もしこの現実が自分の身に起こってしまったら、私はどうするのだろう。どんな現実になったとしても、それを受け入れる覚悟が出来るだろうか…。
本文中で初めて「望み」という文字を目にしたとき、タイトルの重みをずっしりと感じた。どう変わっていくかわからない、家族を取り巻く環境。誰の望み通りになったとしても、悲しい現実からは逃れられない。先のことは考えても仕方がないと思いつつも、各々が想像の中で不安にとらわれていく心理描写に、こちらまで不安になる。物語は読者をも巻き込んでゆく。読む側の心境もページをめくるたびに変わるのだ。
指の間をするすると零れ落ちていく常識、価値観、想い。正解はどこにもない。
こんなに胸の苦しくなる物語は読んだことがなかった。私のように、思春期の息子を持つ家族だけでなく、すべての世代に読んでみてほしいと思う。
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行方知れずの息子は加害者なのか、被害者なのか。被害者ならそれは息子の死を意味する。
加害者なら、それは家族全員の社会的な死につながる。どちらに転んでも、家族の形は大きく変容する。終始そんな緊張感に包まれた作品。
目を逸らすことができず、一気に読みました。私自身、高校生の息子の母であり、一方で仕事を持つ社会的存在でもあるため、自分なら・・・と常に自問自答しながらの読書。
母親としては、貴代美の心情は痛いほどわかります。一方、もし、自分の息子が殺された立場だと考えると、加害者の母親が自分の息子さえ生きていてくれたら・・・と考えているとしたら、許せない気持ちになるような気もする。
息子を信じているといいながら、自分の社会的立場を考える父親が息子を殺した夢を見るあたりは戦慄もので、母、父、妹、祖母、叔母、親族、取引先・・・様々な人の立場が交錯して、とても考えさせられ、読み応えがあった。
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思春期で会話も減った高校生の息子が、①殺人事件の加害者だけど生きている
②殺人事件の被害者ですでに死んでいる
のどちらを望むか。
母は強し。
私の中で雫井さんNo.1小説かも。
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石川家とほぼ同じ年代の子どもがいて、同じ構成なだけに他人事とは思えなかった。
2人の子ども持つオヤとしては、一登と貴代美の揺れ動く心境に400%シンクロ。一挙に読み進めてしまった。
読んでいる最中も読み終わった後も心のザワつきは治らない。
唯言えるのは事件の加害者になるのも被害者になるのも御免被りたいということだな。
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息子は加害者なのか被害者なのか。
どんな罪を犯しても生きていてほしいと願う母親と、加害者だった場合のことを考えると、むしろ被害者であったほうがと思う父親。
先が気になってほとんど一気読みだったけど、結末は私が想像していたのとは違った。