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電子書籍
鳥はいまどこを飛ぶか
著者 山野浩一
この小説は、最初の二節と最終の二節以外のaからlの配列を任意に変更して読んで下さって結構です――各章の間を自由に飛翔する鳥を異なる角度から追うことによって無数の物語展開を...
鳥はいまどこを飛ぶか
鳥はいまどこを飛ぶか (創元SF文庫 山野浩一傑作選)
商品説明
この小説は、最初の二節と最終の二節以外のaからlの配列を任意に変更して読んで下さって結構です――各章の間を自由に飛翔する鳥を異なる角度から追うことによって無数の物語展開を体験できる、実験精神に満ちた表題作の他、三島由紀夫・安部公房らに高く評価された異色作「X電車で行こう」、夜行列車で殺人を目撃した男の奇妙な一晩を描く「赤い貨物列車」、生きた首を拾った男が辿る数奇な運命「首狩り」など全10篇を収録。「季刊NW-SF」創刊、サンリオSF文庫創刊に際し先鋭的なSFや前衛文学の紹介に尽力、創作・評論両面で輝かしい軌跡を残す巨人による幻の傑作が甦る。/解説=高橋良平
目次
- 鳥はいまどこを飛ぶか
- 消えた街
- 赤い貨物列車
- X電車で行こう
- マインド・ウインド
- 城
- カルブ爆撃隊
- 首狩り
- 虹の彼女
- 霧の中の人々
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紙の本
星になれなかった作家
2015/09/09 04:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書収録の「X電車で行こう」は実験的でみずみずしい感性が感じられた。約50年前の短編だというから驚かされた。著者にとってはデビュー作にあたり1964年「SFマガジン」に発表された。この当時のSFはアメリカのコピーが多く、筆者の時代に対する挑戦が伝わってくる。このままSFに打ち込んでいれば御三家の星新一・小松左京・筒井康隆に並ぶ巨匠になっていたかもしれない。その後は競馬や鉄道などの世界に行ってしまい、残念ながら長編1冊短編集4冊を刊行しただけだ。