紙の本
公務員もビジネス感覚を
2017/08/18 16:49
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投稿者:スーさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
地方創生という課題を、「儲ける」「稼ぐ」という視点から成功事例、失敗事例を紹介しながら、紐解いていくないようとなっている。地方公務員にはぜひこのようなビジネス感覚をもって、地方創生に取り組んでほしい。
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東洋経済オンラインで『地方創生のリアル』を連載している著者が地方にあふれている地域活性化事業を斬りまくります。痛快。
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万能より特化型
オガールのバレーコート
U2の自転車
稼いでいるマルシェは地産地消にこだわらない
小さく積み重ねる実践者の連携がカギ
10万人が千円ではなく1000人が10万円使う観光
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地域活性化は行政の施策や補助金頼りではなく、自分たちで考え、資金を調達して事業をおこし、それを続けていくことが必要なのだとわかりました。
声の大きい反対者に怯むことなく、地道に成果を挙げていって賛同者を増やしていくこと。
補助金だからといって無責任に浪費せず、継続可能な計画を論理的に立てること。
自分たちのまちの活性化は、他人任せではなく自分たちで考え実行すること。
撤退する場合のことも最初からきちんと考えておくこと。
失敗してもそこから学んでまた立ち上がること。
とても勉強になりました。
地域活性化に携わることを考えている人、また現在携わっている人全てに読んでほしい本です。
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p115 二宮尊徳が残した「積小為大」という言葉に基づいています。
p208 〜場合によっては躊躇なく撤退を決断できるよう、初期に撤退基準を設けておく必要もあります。
p209 〜各事業の責任を明確にすることと、その責任を個人や組織で負い切れる範囲で実行する必要があります。
p225 二宮金次郎は「分度」と呼んでいます。簡単に言えば、収入に基づいて支出を決め、黒字体質にする
p234 確実に成果をあげる取り組みの多くは、「既存の組織を変化させる」なんてことに労力を割くのではなく、「新たな組織をつくる」ことで、この壁を突破しています。
p287 「戦略の問題を、戦術によって克服することはできない」〜間違った戦略が大半だったりする〜。
#自治体に限らず、様々な組織にとって参考になります。
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【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
・
【ノート】
・「ゆるキャラ」なんて、大の大人が税金ぶち込んでマヂメにやることか?という導入部に象徴されるように、地方創生について流布してる通説や定説をきちんと考えて根本からひっくり返す、と言うか思考停止をしないで提言している本という感じ。
・「大全」本だからチェックリストなんかも付いて、ちょっとマニュアル的と言うか指南書的な意匠。これで¥1,500なら悪くはないか。
【目次】
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タイトル通り、地方創生の全てが詰まっていそうな本。
ただ地方創生だけなく、全てのビジネスにも通ずる1冊だと感じた。
というのも本書を構成している5つの視点が、以下のようにどんなビジネスでも問題になっている切り口だからであると考える。
・ネタの選び方
・モノの使い方
・ヒトのとらえ方
・カネの流れの見方
・組織の活かし方
この視点をもとに、ゆるキャラや特産品、地域ブランド化、ふるさと納税、人口増減問題、観光問題といった問題を様々な事例を紹介してくれている。
特に公園コンセッションの事例はすごく面白かった。街づくりとはアセットマネージメント(不動産経営)である。
どんなビジネスにおいても、責任を持って主体的に実行が出来ることに価値があるということ。
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地方に一時的に移住しようと計画していたことから興味を持って読み始めたが、経営に関して無知だったにもかかわらずわかりやすい内容で面白かった。
地方に限らず、あらゆる組織にもあてはまる内容だった。
地域活性化でもっとも大切なことは利益を生み出し継続することなのだが、国から補助金をもらうことでそれをプレミアム商品券を発行したり、ハコモノを作って結局維持費の方が高くついたりと、外部からの資金援助なしに利益を出し続けるという目標そのものがないことが問題なのだそう。
補助金でプレミアム商品券を発行することによって地方の店の収益があがったように見えるが、それは一過性にすぎず継続的に利益が出るわけでもない。しかもその収益に関してもその地方の企業とは限らず都心部にある大企業の店であれば、その収益は都会で納税されるため地方自治体の収入が増えるわけではない。地方を活性化させるための施策なのに結局は地方の活性化にはつながっていないことが多いのだと。
そもそも、国からの補助金やふるさと納税をあてにしては地方は生き残れない。今後人口が減少していく中で、単純に供給を増やすだけでは逆効果で、需要が減っていく中で無駄な事業をやめて、何を優先させて投資していくかを真剣に考え、経営を黒字化させることがもっとも重要な課題なのだと。
これは地方自治体にかかわらず、多くの組織にあてはまるのだが、新しいことを始めようとしても様々な利権がからんでいたり、責任を取りたがらない無責任な人の批判などによって潰されたりすることが多いのだと。無籍な人な100人の意見よりも責任を持った1人の人の意見の方がよっぽど大切にしなければいけないのだと。
何事も当事者意識をもってやることが大切なのだと思った。
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地域創生コンサルタントの著者による、地域における創生ビジネスの進め方。ニーズを把握し、魅力あるサービス、製品と提供すること、きちんと利益の出るエコシステムを作ること、計画変更は柔軟に行うこと、撤退基準を明確にしておき、だめならやり直すこと。民間企業ならあたりまえのことなのだが、これらが地域行政では行われていないという。しかも、国からの補助金を目当てにした単発プロジェクトばかりだという。本書はビジネスの基本を説く書であり、そして、現実のお役所仕事の駄目さを赤裸々にオープンにする書でもある。
以前、講演会を聞かせてもらったこともあるが、本書にあるように、まっとうなビジネスの基本、考え方を、地域創生でも使うことが重要と力説されていた。
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ゆるキャラはお手軽なだけに飛びつきやすいが、経済効果は疑問。
経済効果は純増ではない。トレードオフと供給のボトルネックが考慮されていない。
食べたいもの、ではなく原材料を消化するための特産品。高い。
凡庸な地域と商材で地域ブランドを作ろうとする。
売れるからブランド化する。
プレミアム商品券。特化した商品を売るべき。
ビジネスコンペ。見えない壁。
石垣島のティーラアース。
コンパクトシティ、津山市のアルネ津山、青森市のアウガの失敗例。
視察見学対応で忙殺される、講演会の依頼。モデル事業化のワナ。降ってくるお金で潰される。
日本の公園は禁止だらけで何もできない。
大通公園のビアガーデンが日本一。
岩手県紫波町(しわまち)=民間の作る図書館で町おこし。武雄市とは真逆の発想。
人口減少対策の前に財政再建、自治体経営の見直しを。
観光客数ではなく観光消費単価。文化やライフスタイルで稼ぐ。
八戸の八食センター。八食100円バス。
ふるさと納税=税金頼みの地方産品の安売り。地元産業の自治体依存。歳出拡大=予算をどう使うか、を考え始める。
二宮金次郎は地域再生のプロ。名ばかりコンサルタントに任せると失敗する。そもそもコンサルタントは落札後初めて成功地域にヒアリングに行く程度。
撤退戦略がない第三セクター。活性化事業。
合意形成=集団意思決定は間違い。
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今度、公共金融、コンサルにも携わりたいと思って読んでみたが、地方創生のためのハードルや実態を分かりやすく書いていた。
目新しいことをするんじゃなくて、目の前にある問題を覚悟を持って向き合い、地味だが小さな実績を積み上げていくことが成功につながる。まさにその通りだ。
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地方行政に関わる身としては、ずっともやもや考えてきたことがバッサバッサ切れ味鋭く書かれてて爽快&爆笑。
私が溜飲を下げるだけでもいいかなと思って読み始めたが、今後活かせそうな視点も色々示されていた。
●もともと売れないものをブランディングしたら売れるなんてどうしてそう思った?
●ゆるキャラなんてそもそも行政が予算かけて取り組むことか?
●失敗はなかったことにされる
●アイデアない人が集まってブレストばかりしてる
◯お金稼げるように考えよう
◯撤退ラインを決めとこう
◯合意形成ってそもそも無理だよ
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税金を使ったまちづくりのあり方についての本。
税金を使わないまちづくりという初心に帰るとても良い本だった。
移住はどの産業を作るかを考え、それを求める人たちを集めるもの。
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地域活性化においては、責任をとらない100人の意見を集めるより、行動する日取りの覚悟のほうが尊い。自ら実践する覚悟が無ければ単なるホラ吹き。
地方でも都会でも、事業は稼いで継続して初めて評価されるものだと思う。この本を地域振興に携わってる国県市町村全ての公務員に読ませたい。
税金で給料が保証されてる身だから、無責任な施策を考えてるんじゃねーか!?
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「大全」という著名にふさわしく、地方創生に関する課題を一気に整理し、処方箋を提示しており、著者の日頃訴えている内容が見事に網羅されています。
地方創生、地方活性化、地方経済の担当者はもちろん読んでいただきたいが、それだけにとどまってはいけないと思う。
この手の仕事は、役人がすべきこと、と片づけてしまいがちですが、その方針を決めるは、選挙で選ばれた首長であり、議員。そして実行するのは民間企業や市民であったりします。
地方創生は、そこに住む人すべてに関わる問題であり、なるべく多くの人、多くの立場の人に読んでいただきたいと思います。
普段は、気になったポイントをメモしたりしますが、ポイントだらけで、まとめることができませんでした。
今後新たな政策が出てきた際、著書に書かれている内容を思い出し、厳しくチェックしていきたいと思います。
<目次>
第1章【ネタの選び方】「何に取り組むか」を正しく決める
ゆるキャラ
大の大人が税金でやることか?
→地元経済の「改善」に真正面から向き合おう
特産品
なぜ「食えたもんじゃない」ものがつくられるのか?
→本当に売りたければ最初に「営業」しよう
地域ブランド
凡庸な地域と商材で挑む無謀
→売り時、売り先、売り物を変え続けよう
プレミアム商品券
なぜ他地域と「まったく同じこと」をするのか?
→「万能より特化」で地方を救おう
ビジネスプランコンペ
他力本願のアイデアではうまくいかない
→成功するためには「すぐに」「自分で」始めよう
官製成功事例
全国で模倣される「偽物の成功事例」
→「5つのポイント」で本物の成功を見極めよう
潰される成功事例
よってたかって成功者を邪魔する構造
→成功地域は自らの情報で稼ごう
第2章【モノの使い方】使い倒して「儲け」を生み出す
道の駅
地方の「モノ」問題の象徴
→民間が「市場」と向き合い、稼ごう
第3セクター
衰退の引き金になる「活性化の起爆剤」
→目標をひとつにし、小さく始めて大きく育てよう
公園
「禁止だらけ」が地域を荒廃させる
→公園から「エリア」を変えよう
真面目な人
モノを活かせない「常識的」な人たち
→「過去の常識」は今の〝非常識〟だと疑おう
オガールプロジェクト
「黒船襲来! 」最初は非難続出
→「民がつくる公共施設」で税収も地価も高めよう
第3章【ヒトのとらえ方】「量」を補うより「効率」で勝負する
地方消滅
「地方は人口減少で消滅する」という幻想
→人口増加策より自治体経営を見直そう
人口問題
人口は増えても減っても問題視される
→変化に対応可能な仕組みをつくろう
観光
地縁と血縁の「横並びルール」が発展を阻害する
→観光客数ではなく、観光消費を重視しよう
新幹線
「夢の切り札」という甘い幻想
→人が来る「理由」をつくり、交通網を活かそう
高齢者移住
あまりにも乱暴な「机上の空論」
→「だれを呼ぶのか」を明確にしよう
第4章【カネの流れの見方】官民合わせた「地域全体」を黒字化する
補助金
衰退の無限ループを生む諸悪の根源
→「稼いで投資し続ける」好循環をつくろう
タテマエ計画
平気で非現実的な計画を立てる理由
→「残酷なまでのリアル」に徹底的にこだわろう
ふるさと納税
「翌年は半減する」リスクすらある劇薬
→税による安売りをやめ、市場で売ろう
江戸時代の地方創生
なぜ200年前にやったことすらできないのか?
→江戸の知恵を地方創生と財政再建に活かそう
第5章【組織の活かし方】「個の力」を最大限に高める
撤退戦略
絶対必要なものが計画に盛り込まれない理由
→未来につながる前向きな「中止・撤退」を語ろう
コンサルタント
地方を喰いものにする人たち
→自分たちで考え、行動する「自前主義」を貫こう
合意形成
地方を蝕む「集団意思決定」という呪い
→無責任な100人より行動する1人の覚悟を重んじよう
好き嫌い
合理性を覆す「恨みつらみ」
→定量的な議論と柔軟性を重視しよう
伝言ゲーム
時代遅れすぎる、国と地方のヒエラルキー
→分権で情報と実行の流れを変えよう
計画行政
なぜ皆が一生懸命なのに衰退が止まらないのか?
→誤った目標を捨てよう
アイデア合戦
現場を消耗させる「お気楽アイデアマン」
→実践と失敗から「本当の知恵」を生み出そう