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一般書

電子書籍

みかづき

著者 森 絵都

昭和36年。小学校用務員の大島吾郎は、勉強を教えていた児童の母親、赤坂千明に誘われ、ともに学習塾を立ち上げる。女手ひとつで娘を育てる千明と結婚し、家族になった吾郎。ベビー...

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みかづき

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商品説明

昭和36年。小学校用務員の大島吾郎は、勉強を教えていた児童の母親、赤坂千明に誘われ、ともに学習塾を立ち上げる。女手ひとつで娘を育てる千明と結婚し、家族になった吾郎。ベビーブームと経済成長を背景に、塾も順調に成長してゆくが、予期せぬ波瀾がふたりを襲い――。山あり谷あり涙あり。昭和~平成の塾業界を舞台に、三世代にわたって奮闘を続ける家族の感動巨編!

目次

  • 第一章 瞳の法則/第二章 月光と暗雲/第三章 青い嵐/第四章 星々が沈む時間/第五章 津田沼戦争/第六章 最後の夢/第七章 赤坂の血を継ぐ女たち/第八章 新月

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みんなのレビュー301件

みんなの評価4.3

評価内訳

紙の本

満月にあこがれる途上の月

2016/11/18 07:03

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る

昭和36年、小学校用務員だった大島吾郎は勉強を教えていた児童の母親・赤坂千明の強引な押しによりともに学習塾を立ち上げる。
ベビーブームと高度経済成長を背景に吾郎と千明の塾は順調に成長していく。
目まぐるしく変わる文部省の方針に翻弄され、保護者からは目の前の成績を上げる事を要望されて吾郎と千明の方針の違いは埋めがたいものになっていく。

昭和から平成の塾業界を舞台に3世代の家族の物語を描く長編

「カラフル」や「DIVE」など児童文学の世界で数々の賞を受賞した森絵都さんが「塾」を舞台に教育と子供を描きました。

最終章の「新月」で千明と吾郎の孫 一郎の成長には目を見張るものがありました。

教育は子供をコントロールするためにあるんじゃない。
不条理に抗う力たやすくコントロールされないための力を授けるためにあるんだ。

タイトルの「みかづき」の意味も最終章の吾郎のスピーチでわかる。
教育とは何か家族とは何か
感動の長編でした。

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紙の本

人生観を考えさせられました。

2016/10/26 12:41

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者: - この投稿者のレビュー一覧を見る

舞台は昭和36年から平成20年にかけて。変遷する社会情勢の中、親子孫らがそれぞれの思いを抱いて教育に携わるドラマチックなお話しです。

物語の中心人物=千明は教員免許を持ちながらも、ある強い思いで塾を立ち上げます。軍国教育から民主主義教育、詰め込み、ゆとり、脱ゆとり…唐突に方向転換を突きつける国の教育指針にいきり立ち、反骨心を露わにします。

塾経営、文科との対立、理想の子ども教育への執念が強い千明は衝突も多く翻弄されます。

千明はやがて家族も増やしていきます。同じ目標に向かっていると思っていた家族とも いつしか溝が生じますが、千明は志の実現を夢見てひたむきに奮闘します。

しかし、塾の経営という非常な現実に、いつしか大切な思いがぶれていきますが…。

登場人物の個性がすっきりしていて、相互関係に味付けも効いているので、どの場面もすんなり頭に入って来ました。

また、それぞれが頑なな主張をぶつけ合う場面も多いですが、互いが抱える事情の厳しさを丁寧に描かれているので、各々の譲歩しがたい気持が易く伝わってきました。

充実する仕事の成果とは裏腹に、乖離していく縁ある人たち。 年齢を重ね、老いた千明の胸の内は…。
病床で人生を俯瞰した千明が己をみかづきに重ねる辺りは、キーンと私の琴線に触れました。
人は感じ、考える事で原動力が生まれ、たとえそれが悩める事であったとしても、その人の支えとなっているのかなと思いました。

教育というキーワードで本筋が整えられていますが、理想が成就したかという興味もさることながら、登場人物の絡み合う絆が深まったり疎遠になったりと、起伏に富む有様が味わい深かったです。それぞれの心情に思いを馳せ感情が揺れました。

エピローグに近づくにつれ、「みかづき」のキーワードが増えると共に、じんわりと温かな気分に誘われました。しっとりとした余韻を残しながらも、晴れ晴れとした締め括りがとても素敵でした。

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紙の本

家族と仕事

2017/03/20 23:12

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:にんじん - この投稿者のレビュー一覧を見る

『みかづき』なぜこのタイトルなのか、
私はよく分からないまま読み進めていたのですが、
それが最後の方に気が付かされ、ハッとしたのと同時に大いに納得させられました。

登場人物はひとつの家族を中心に、独身時代から結婚、孫の世代まで広く長く描かれています。

本書は教育業界を中心に描かれていますが、あるゆる業界、あらゆる世代に通ずると思います。

変わり行く時代の中で得られたものや失われたもの、
生涯を何かに熱く生きることは良いことばかりではないことを改めて痛感させられました。

それでも私は、彼らのようにいつまでも『みかづき』を仰ぐ人間でありたいと願いました。

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電子書籍

みかづきGood!

2017/02/28 19:56

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タッキーy - この投稿者のレビュー一覧を見る

作品のレビュー
読み終わって、一番に思ったこと、
終盤の上田一郎の無償教育について、
言いたい筆者が、その前までの章は、
たんに、飾りの意味で、書いた章で、
感動も喜福も期待していないのが、
わかる小説でした。

まちがってるけど、許して!

でも、一郎が、教育者が嫌で、
しかし、血が騒ぐという、表現が
全体のバランスを保ってる気がします。
そもそも小説もその売りが重要ですが、
後半まで、よく耐えたなぁって感じます。
後半は、涙なしで、読むのに苦労させられました。
涙、涙、涙ですよ。
特には、シングルマザーが 
どれくらい子供に我慢をさせているのか?
周りは、何ができるのか?
単に足長おじさんでは駄目なんですよね?

大島吾郎から大島(赤坂)千明へ、
千明から国分寺へ
結局、千明よりも吾郎が永く生きること、
それも、なにか、期待を裏切る作品になっています。
千明から上田一郎へ
教育のバトンが素晴らしい。
第七章くらいからが、面白いので、
そこから、読み出して、興味がわいたら、
第一章から、読み直すのが、いいかも?

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紙の本

日本教育の原点とは

2017/06/04 09:46

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まおり - この投稿者のレビュー一覧を見る

ほぼ同じ時代を生き、我が子も日本教育の変化の中を通ってきたためか実に身にしみ、自問自答しながら読み進むことができました。教育者ならではの家族との葛藤。曲げられない信念。素直に読むことができました。私は教育者でもなく一保護者でしかありませんでしたが、これからの日本教育に疑問を投げかけた一冊になることと思います。

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紙の本

教育の話より家族の絆に感動!

2018/07/27 10:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る

親子三代に渡る塾、教育、学校にまつわる話!昭和から平成にかけて、塾、教育、学校にビジネスも絡んで、こんな歴史があったのかと、全く無知な自分には驚くことばかりでしたが、それらをとりあえず置いておいて、この親子三代の家族の人間ドラマに強く惹きつけられました。それぞれが強いようで弱い。だけど絆はしっかりある。そんな大島家の親子三代家族が羨ましかったです。だけど千明とは、自分はあいそうもない(笑)後半からラストは見事としか言えず、名言、素敵な一文が目いっぱいあり学んだ気持ちになるほど読みごたえありました。

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紙の本

子供を照らす月と太陽

2017/05/31 23:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

昭和から平成に至る教育の潮流と家族の絆を描いた長編作品です。

私自身が塾講師として長年アルバイトをしていたこともあり、教育のままならなさには強い共感を覚えました。学校が子供たちを照らす太陽ならば、塾は月であると定義した作者の気持ちに納得する一方で、月と太陽の境界がわからず教育改革に踊らされてきたゆとり世代としては改めて憤りを覚える部分もありました。なぜ「あいつは”ゆとり”だから」と揶揄されなければならないのか、と。

やや自身の経験に重ねすぎて憂鬱に感じる場面もありましたが、3代にわたる家族の絆が生んだ教育の変化も痛快で、不思議と読み終わった後はさっぱりした気持ちになれました。

塾に行って狂ったように勉強してきた人、塾に行きたくても行けなかった人、勉強への楽しさを見いだせずに大人になった人、全ての人が教育に対して何かしらの思いを持っていると思います。共感するか、理想論だと切り捨てるかは別として、読む価値は大いにあると思います。

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紙の本

終わり方が最高

2017/05/13 18:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:てつ - この投稿者のレビュー一覧を見る

初読作家さんでしたが、他の作品も読んでみたい。塾という面から教育を語っており、新鮮。教育は人それぞれで想いは違うので、途中で組織の分裂があることは想像できる。その中で、気持ちいい終わり方で、名作として推薦します。読みやすさもグット!

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電子書籍

教育の力

2017/04/29 20:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:やっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

満ちることのない教育の仕事、時々本質を見失いそうになる現実に、熱い気持ちを思い出させてもらいました。

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紙の本

名作

2017/03/21 12:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る

津田沼に縁のある人、教育に関心のある人、五輪後に不安を抱く人、国語力(作文力)が大切と感じている人、女性の中の男性の在り方に若干のあきらめを抱いている人、とにかく面白い。

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紙の本

なつかしい

2017/02/14 19:25

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

千葉県習志野市生まれなので、習志野周辺の街が舞台となっていることになつかしさを覚える。しかも昭和36年頃は市内の小学校に通っていた身としてはなおさらだ。
 隣接する八千代市は小説のなかで塾を始めた場所となっている。確かにそのころ塾などあったのかどうか、思い出すことはできない。
 小学校6年生の時に、東京から転校してきた同級生の2人が東京の有名私立中学の入試の勉強をしていたようだったが、その場所は少なくとも塾ではないようだった。
 小説では塾が珍しかった時代から、塾に多くの子供が行くようになり、逆に行かない子は少数派になってしまった現在までが描かれている。自分の子供はというと、塾通いが不通の時代だったが、学校の勉強に落ちこぼれそうになった時に、知り合いの紹介で通い始めた個人塾で伸びていったように思う。
 教育界も文部省・教育委員会と日教組、教師と親、学校と塾など様々な意見、立場が錯綜し、時代の変化もあり、大きく揺れているようだ。
教育について考えさせられる小説であった。

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紙の本

教育現場を塾側からとらえたお話し。

2016/12/19 19:58

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

塾が登場した時代から、詰め込み教育と言われた時代、ゆとり教育時代などを経て現在へ。
公教育との確執、文科省の失策や迷走、塾同士の生徒獲得戦争など、目まぐるしい展開で息もつかせなかった。
その中で生きてる登場人物も魅力的。
赤坂家の女たちに罠に嵌められるように塾長にされた吾郎。ちょっとお人よしで気の毒になる時もある。
理想の教育を求めて闘い続ける千晶にはブレない女の強さに身震いします。
大まかに三部に分かれてる気がします。
最初は塾の創成期。これは吾郎の語りで進められます。
次は塾の発展・淘汰期。これは千晶目線。
最後は一郎目線。ゆとりを経て教育格差が問題視されてる現代に立ち向かう若者達の姿があります。
何が正しい教育なのか、とても難しい問題ですが、大人はみんな子供たちの将来に希望を持たせてあげたいと思ってる事を実感できる物語でした。

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紙の本

学習塾を通して

2018/05/21 08:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

子供たちの成長に向き合っていく夫婦の姿には心温まるものがありました。教育者としてのあるべき姿も考えさせられました。

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紙の本

面白い

2017/05/14 13:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まき - この投稿者のレビュー一覧を見る

あっという間に読みました。近所の話ということもあり、すごく身近に感じて読んだせいか、1日で読み終わりました。

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紙の本

森絵都久々の長編は、塾業界が舞台

2017/01/15 13:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヤン - この投稿者のレビュー一覧を見る

昭和30年代から平成にかけて、学習塾に人生を賭けた大島家三代の物語。直木賞作家森絵都による、久しぶりの長編の舞台は塾業界だ。とある小学校の用務員大島吾郎は、炎のような女性赤坂千秋と出会い、共に塾を立ち上げようと誘われる。吾郎と千秋、娘の蕗子、蘭、菜々美、そして孫の一郎。それぞれが「教育」という非常に厄介で難解な問いに、全身でぶつかっていく。
重厚なテーマだが、さらりと読ませる。大島家の面々のキャラクターの立ちが素晴らしい。いかに文部省・文科省が、教育現場や塾業界に影響を及ぼしてきたかが分かる。塾側から見た教育現場が舞台の作品は、今までなかったのではないか。そういう意味でも本作は、新たな地平を切り開いたと言える。
早くも、次の本屋大賞に推す声も多数
挙がっているようだ。著者渾身の一作は、それに充分ふさわしいと思う。

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