ミタカくんと私(新潮文庫)
著者 銀色夏生
一見とっつきにくいけど、顔がいいから女の子にモテる。幼稚園から一緒だったという理由で、いろいろな人にミタカくんのことを聞かれたりする私の家に、ミタカは日常的にいついている...
ミタカくんと私(新潮文庫)
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商品説明
一見とっつきにくいけど、顔がいいから女の子にモテる。幼稚園から一緒だったという理由で、いろいろな人にミタカくんのことを聞かれたりする私の家に、ミタカは日常的にいついている。うちはママと中学生のミサオ、パパは家出中。だからいつも4人で、ごはんを食べたり、テレビを見たり、日々は平和に過ぎていき、これからも続いていく―ナミコとミタカのつれづれ恋愛小説。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
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幼馴染への思いが丁寧に描かれている
2002/03/04 19:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私には幼なじみがいない。だから、この主人公がとても羨ましく思えた。カッコよくて、おもしろい、ミタカくん。こんな幼なじみがほしいと思った。また、恋のような友情のような今ひとつはっきりしない、“私”と“ミタカくん” の関係にもすごく憧れるものがある。 “恋は終わってしまう。と私は思うから、恋の終わりを二人の終わりにするなんてもったいないと思うくらい、私はミタカ君を大事に思ってるんだ” という文章が印象的だった。他人と家族のようなあたたかい関係を結びたい。そう思わしてくれる本でした。
幼なじみ同士の恋愛関係
2008/07/19 19:09
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミタカ君と私 銀色夏生 新潮文庫
主人公は岡田並子さん(高校生?)、ミタカ君(並子さんの同級生?)そして、並子さんの弟ミサオ君(中学2年生)なのですが、「ミサオ」が女性名のため読みながらミサオさんは妹と何度も勘違いをしました。わたしは、頭がぼけ始めた中高年です。
二十歳(はたち)そこそこの頃の自分の出来事を思い出してしまいました。何年間も好きだった女性に好きだと言えずにいたら、流れるような会話の途中で、彼女から先に「好きだと」言われてしまった。唐突な言葉だったので、すぐに「好きだ」と言い返せなかった。その結果、彼女は他の男性と結婚してしまいました。相手が身近すぎる存在だと恋愛は成立しにくいものです。
そのようなミタカ君と私の関係には、退廃を感じるし物悲しいものもあります。ふたりをとりまく環境と展開は、ありえないものであり、その点で幻想的でもあります。
隣の芝生は青い?
2004/01/23 12:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:遊子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この小説は隣に住んでるちょっと風変わりな家族を覗き見しているような
小説だ。取り立てた事件は起こらないけど、見てるとプッと笑いがこぼれる
面白ろ家族。そして思う。「ああ、私もこんな生活してみたいなあ」
主人公のナミコと幼馴染のミタカくんは自分時間を生きている。
朝7時の電車に乗って、今日は宿題出さなきゃ! ああ、テストがある!!
なんてあわただしい生活を送る私たち。すると庭にゴザを敷いてぽや〜んと
している彼らがなんだかとっても幸福そうに見えてくる。
実際天気のいい日曜日に庭にゴザを敷いて座ったところで、私たちは
あっという間に退屈してしまうのだけど。
それがわかっていても、ナミコとミタカ君がうらやましい。
隣の芝生は青いのだ。
また、彼らは自分時間を生きていても、学校に行くし、アルバイトもするし
私たちと同じような世界を生きている。そこに日常が感じられる。
それなのに、彼らに流れる時間は緩やかだ。
そのリアリティと時間のゆとりが微妙なバランスを保って描かれていて
私たちの胸をくすぐる。小説ながらに癒し系。
めくるめく日常に疲れたら、ページを開きたくなる小説だ。