電子書籍
恋愛小説?
2020/02/08 17:06
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投稿者:はるりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
こういうのも恋愛小説と言うのでしょうか。
特に、胸きゅんとか無かったけど。
主人公は、淡々としてるという感じ。
周りの脇役が面白かったです。
イケメンだけど、俺様で、奇抜なファッションセンスのカーターと、その顔だけが好きなノゾミ。ノゾミの発言が中々面白かったです。ノゾミが主役のサイドストーリーがあったら、読みたい。
紙の本
内面の私との対話が寂しさを埋める
2021/01/03 18:24
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投稿者:くらげ - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公・みつ子の内面の自分(A)との対話、周りの人々とのゆるい繋がりを描いたほのぼのとした物語。みつ子がのほほんとした人だからなのか、おひとり様を自認していながらもあまり自虐的になっていないところが良いな、と思う。1人時間のパートも、内面の自分(A)を登場させて脳内会話させることでまったりとした感じに描きつつ、所々にふとした寂しさやをモヤモヤを挟み込むような形で描かれている。その1人を楽しむ感じと憂う感じの塩梅がリアルだと思った。
多田やノゾミさん、カーター、イタリアに住む友人の皐月など、みつ子の周りの人達が独特なキャラだがいい人達で、個人的にはゆるゆると読める作品だった。
紙の本
まさかの脳内Siri。ちょっと引いた。
2017/05/31 00:48
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投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
綿矢りささんは芥川賞受賞作が合わなくて距離を置いて
いたのですが、「憤死」の書評が面白そうだったので
再チャレンジし、よかったので三冊ほど読んでみました。
残念ながら自分の趣味に合う作品が少ないことが分かり、
今後はゆっくり見ていくことになると思います。
自分の印象ですが、おひとりさま感にコンプレックスを感じる人は、
心にふれるように思います。この作品は、蹴りたい背中に
通じるような自意識過剰でずぶずぶになっている人が
主人公なので、綿矢りささんらしい作品ではないでしょうか。
> 自分が独りぼっちだって、気づいちゃいけないの?
> 孤独に足を取られる?
脳内Siriに言い返すセリフです。
著者が何を見ようとしているか、端的に現れています。
三十代、未婚のプチお局のみつ子。
会社では庶務で、お茶出しなどもやり、仕事に魅力を
感じていません。彼氏がいないことに慣れつつある日常。
きゃっきゃっと騒ぐ若手女性社員たちを横目で見ている
役どころです。
綿矢りささんは、芥川賞受賞時にマスコミに騒がれましたが、
その後メディアに積極的に顔を出すでもなく、粛々と小説を
書き続けています。
本来は自分一人でくよくよと考え込むタイプじゃないかなと
思います。注目されるのもきっと嫌いなのでしょう。
作品だけを見て欲しいと思っていそうで、心に折り合いを
つけるのが大変そうな気がします。
たしか結婚されたんですよね。
この作品は関東が舞台なので、そちらにいるのかもしれません。
半分私小説的な部分があり、恥ずかしそうに文章を
綴っているあたりが特徴だと思います。
もうちょっと割り切った作品が出てくるようになれば、
また読もうと思います。少なくとも一冊はお気に入りですし、
何か活躍を予感させる作家さんであることは事実ですので。
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p122辛い顔をしていないと頑張っていないと思われる日本社会は、息苦しい。
ほんとそう。辛いと頑張っていると思われる社会。
同世代のわたしには響くものがつまりすぎていた。言葉がすぐにでてこないほど。最後Aとの別れは泣けた。誰もが自分と会話したことあるのでは? わたしも最近頻繁にAのようなものが出てきてしまう(おなじく独身アラサ―笑)
秀悦なのは30歳以上35歳未満のいわゆるアラサ―女を悲観して描いていないこと。そして35歳以上であるいわゆるアラフォーのノゾミさんも出しているがやはり悲観していない。だけど少し孤独である、そこがいい。おひとり様が引き立っているのもAとの対比が際立っている。
イタリア旅行から帰国し、メールを受信したときに、日本に必要とされていると感じた、という感想も好き。今は海外のほうがwifi流通しているし、閉鎖的にはならないがそれでも嬉しいよね、とうんうんうなずいた。
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朝日の週一連載が本日終了。あれ、もう終わり?と言った感じでした。綿矢りさの小説なんて始めて読んだけど、何が言いたいのか良くわからんかった。最初はアラサーからアラフォー独身女子の恋愛物語何かと思ったし、まぁ筋としてはそういうことなんかも知れないが、終わってみれば結局は多重人格者の脳内物語だった。脳内にいる別人格Aとの対話を楽しむ独身女性の独り言。実はこの物語そのものが全て主人公の脳内の妄想だったりして。それとも、現代の同性代女性には「分かる分かる」的な共感を得られるんだろうか。毎回のわたせせいぞうのイラストは素晴らしかった。それだけが救い。
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(2017/3/27読了)
頭の中に住む、もうひとりの自分。不安な時に、的確な答えを出してくれる。そんな存在を羨ましく思うとともに、自分自身が本当は的確な答えを分かっていながら、行動に移せないだけなのだろうなぁとも思った。
年代は私の方がかなり上だけど、黙っていると表情の乏しい主人公・みつ子に共感。もうひとりの自分であるAからの、言葉の最後にハートを付けるという助言。即、実践に移したいと思った!
みつ子の人生が、穏やかに、でも少しの困難があって、その時にはAと再会出来るようにと願う。
(内容)
黒田みつ子、もうすぐ33歳。一人で生きていくことに、なんの抵抗もない。だって、私の脳内には、完璧な答えを教えてくれる「A」がいるんだから。私やっぱり、あの人のこと好きなのかな。でも、いつもと違う行動をして、何かが決定的に変わってしまうのがこわいんだ―。感情が揺れ動かないように、「おひとりさま」を満喫する、みつ子の圧倒的な日常に、共感必至!同世代の気持ちを描き続けてきた、綿矢りさの真骨頂。初の新聞連載。
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独身アラサー女子の日常を描いたお話。脳内の自分の分身と語り合う事で折り合いをつけながら過ごす日常はなんとなく共感。ラストは何か拍子抜けって感じ。新聞連載だから無難なのは仕方ないが物足りない。
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30代女性にはウケそうな内容。日常の連鎖の中に、ほんの少し垣間見える非日常の味わい。でもその非日常の部分が実に文学的で面白い。
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こういうの、わからない人にはわからないんだろうけれど、私はけっこう理解し、楽しく読みました。私にはAはいないけれど。
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非常にわかる。おらついてないアラサー女子各位はぜひ。二重人格がとか、タイトルの意味とか読むとまたちょっと違ってくるとは思うけど、本気を出せばもっと揺さぶるどえらいのが出てくるだろうに、新聞連載ということもあって抑えめにいったのかなあ、という印象はある。
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私を食い止めて
幾らかお金話出せば世界中どこへでもいけるのに、飛行機が怖いくらいでセルフ鎖国してどうする。
→飛行機を怖いのは誰だって同じだ。。
オレンジジュースがなくても死ぬ人はめったにいない。でもオレンジジュースが好きな人はいっぱいいる。
根本的に必要じゃなくても、生活にあると嬉しい存在はたくさんあるんです。というか、私たちはそういうものばかりに取り囲まれて生きていますよ。根本的になんて思い詰めなくていい。
相手に優しくして、疲れてる時は寄り添い、暗い時は何気ない会話でリラックスさせてあげる。喜んだ顔が見れたら嬉しい。そんなささやかな実感が愛です。
こんな場所に耽溺してはいけない、いつか戻ってこれなくなると怯えているのもあなたです。そしてその怯えは正しい。人間が必要とするのは、いつも自分以外の人間ですよ。他人との距離は一万光年より遠くても、求めるのは他者の存在。
すぐそばで私を見守ってくれているのかな。
自分自身にさえすがらなければ困難を乗り越えられないほど弱い人間だけど、あなたのおかげで何度も乗り越えられた。
これからは、自分のは別の人間と、むきあって、体当たりでぶつかり合って生きて行くよ。
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テーマが何なのかよく分からん本だった。未婚のままだったら分かったのか?連載じゃなくまとめて読んだら分かるのかもという気もするけど,読み返そうという気は起きないなぁ。
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自分一人の安心感はよくわかります。
穏やかで居心地よくて自分だけの世界は他者とのしがらみが怖くなるほど。
でも人とぶつかり合う刺激も生きていく上で必要なんですね。
みつ子にとってのAは心の声なんだなぁ。
自分を鼓舞していく味方が自分の中にいるなんて心強い。きっと私達の中にもいるんだよね?独り言を言ってしまう。
そう考えると自分を信じて頑張っていけそうです。
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もうすぐ33歳のOLのみつこ、片思い以外恋愛経験もなく、生涯「おひとりさま」を自覚しつつある。
一人で生きていくことに、抵抗がないようで、でも、もう一人の自分「A」に脳内で相談する日々を送っている。
「おひとりさま」に慣れようと、一人焼肉行ったり色々挑戦のは面白かったが、ラストは結構意外だった。
(図書館)
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もうすぐ33歳になる主人公のみつ子は「おひとりさま」を満喫中。彼女はしょっちゅう脳内にいる自分の声「A」と話をする。自問自答するくらいなら誰でもあるとは思うけど、みつ子のそれはもはや二重人格の域に達しているようにみえる。みつ子とAのぬるま湯に浸かっているかのような日常生活の描写は、ところどころ、綿矢さんの感性にはっとしたり、私も寒い中どうしてもスカートを穿く気概なんてないから心が老化してきたのかも?なんて思いながら読了。カーターとノゾミさんの関係性が面白く、一服の清涼剤のようでした。