電子書籍
韓素音の月
著者 茅野裕城子
【第19回(1995年)すばる文学賞受賞作】語言不通、心、急……。男が書いた謎の言葉が、不思議な恋の始まりだった。性の相性は最高なのに、言葉がまったく通じない二人。急激に...
韓素音の月
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
韓素音の月 (集英社文庫)
商品説明
【第19回(1995年)すばる文学賞受賞作】語言不通、心、急……。男が書いた謎の言葉が、不思議な恋の始まりだった。性の相性は最高なのに、言葉がまったく通じない二人。急激に変化する現代の北京を舞台に、日本人女性と中国人男性の滑稽なほどの誤解と交感を軽やかに、鮮やかに描く。表題作を含む三つの「越境する恋」の物語。新世紀恋愛小説の決定版。
目次
- 韓素音の月/淡交/蝙蝠
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
日本人と中国人の奇妙な恋愛
2001/12/28 11:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:すぎたろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
三作からなる短編集。それぞれ北京、東京、ニューヨークが舞台で主人公は日本人、日系アメリカ人、韓国系ブラジル人とすべてアジア系女性。この設定がユニークで、今のボーダレス時代を感じさせる。
表題作は、友人に会いに北京を訪れた園子と中国人舞台演出家の奇妙なラブストーリー。二人は惹かれ合うもののお互い全く言葉が通じない。コミュニケーションの手段は筆談のみ。だから誤解ととんちんかんな思い込みの連続で、思わず「おいおい」と突っ込みを入れたくなる。間がもたないのでセックスしてしまうのだが、皮肉なことに体の相性は最高にピッタリ! 体は通じ合う、しかし心は一向に通じ合えない、そんな歯がゆい恋愛を軽快にユーモラスに描いている。全篇が会話体中心なので、実際に園子の身の上話を聞いている感覚を味わえ、ストーリーにすんなり入っていける。あとの二作も国際色満載のラブストーリーだが、アイデンティティーの問題も絡んでちょっぴりせつなくほろ苦い。