エデン（新潮文庫）

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いつもなら出勤日にあたる1月5日が土曜日で今年は金杯に行くことが出来る。
その前に京都からの電車は稲荷で降りる人を遣り過ごして藤森で降り、大賑わいの伏見稲荷とは異なり参詣者も疎らな藤森神社で今年の武運を祈る。
この本、その行き帰りで一気に読了。
私、競馬が好きだけど、自転車競技も興味あって、この「サクリファイス」の続編が出るのを楽しみに待ってた。
あれから３年、主人公・白石誓はあの悲劇を乗り越え、スペインからフランスへと少しずつステップアップしたらしい。
誓がツール・ド・フランスに参戦するところからスタートするけど、前作と同様、ここでも余分な話なしにいきなり本筋に入るところが、作者がエンタテインメントの肝を分っている気がして好感。
チームの成績を伸ばすためにアシストとしての役割に徹する主人公、チームのエース、台頭する若手、そこに影差す黒い噂。
こう書くと前作と殆ど同じ構図なのだけど、ツールを舞台に、多様な人種からなるチームメイトやライバルもキャラがきちんと書き分けられて顔立ちがくっきりしていて読み易く、今回もサクサクと頁は進む。
ツールを描きながら聊かあっさりしていて、もう少し読みたかったという感もあるが、チーム戦としての戦略と駆け引き、敵同士の共闘など普通に見ていても分らないロードレースの面白さも描いて、最後まで物語から惹き付けて放さない。

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面白かったー。
前作、サクリファイスのときと同様にレースやルールを知らない人にも読みやすく、また心理描写も細やかで良い。
まだまだ文庫にならない次作、サヴァイヴも読みたくなる

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2013年の一冊目。
元々ハードカバーで買おうか迷ってるうちに文庫発売されたので即買い。
相変わらずこのシリーズは面白い。そして、読めば読むほど、本当に不思議なこのスポーツ。
まったく無知の私が読んでも、リアルにテレビを見てるような感覚になるから近藤さんの作品は好き。
読んだ後もスポーツ観戦後の爽やかさ。う～ん、おもしろかった♪
続きも文庫化されないかな（笑）

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サクリファイスシリーズは本当に大好きです。読み終わったあとは本の世界にどっぷり浸ってなかなか現実世界に浮上できないほど、作品の中に引き込まれてしまいます。ロードレースなんか興味ないし面白いの？って読まず嫌いしてるのは勿体無いです。オススメです。

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『サクリファイス』から三年後、主人公の白石誓が初のツール・ド・フランスに挑む様子を描いた小説。

前作が素晴らしかっただけに読む前のハードルは結構高めでした。前作越えか、と言われると難しいところですが素直に今作もよかったです！

前作は同じチーム内の中でのやり取りが中心だったわけですが、今作はその様子にプラスしてさらに、他のチームとの対決や駆け引き、時には共闘したりとロードレースの戦略の多様さ奥深さとともに、興奮や裏事情も伝えてくれる作品となっています。自分も含め前作で初めてロードレースを知ったという人なら、この点も非常に満足して読めるのではないでしょうか。

チーム分裂の危機の中自分の結果を追うか、エースのアシストするか葛藤する誓の心理描写も読んでいて引き込まれます。レースの描写だけでなく人間ドラマとしてもしっかり出来上がっている印象です。

前作はラストに少し苦みを残す結末でしたが、今作はどちらかというと読後感はよかったかな、という印象があります。もちろんどちらが悪いという話ではなく、というかどっちも非常によかったのですが(笑)

舞台がフランスなので登場人物がこんがらないかちょっと不安だったのですが、キャラが個性豊かかつ主要人物は限られているのでその心配もなかったです。

ミステリー要素は前回よりさらに薄目。でも『サクリファイス』でロードレースって面白いと思った人なら、この続編もきっと期待に応えてくれる作品になっていると思います！

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自転車レースを舞台とした作品としては悪くは無いんだとは思いますが、前作（サクリファイス）には及ばないかな、という印象。
青春小説っぽい。

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前作のサクリファイスの方が面白かった。
でも、本作もツールドフランスの話で面白かった。
主人公の葛藤が手に取るように分かり、主人公のブレのない生き方がとてもかっこいいと思った。
次回作も読みたいので、早く文庫にならないかしら（笑）。

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書店でハードカバーを手にとったのが一年前くらいのこと。一気に読めてしまう疾走感のあるストーリーだったと記憶している。日本では馴染みの薄いロードレースの世界の魅力が垣間見れる。本棚から出してまた読みたい本。

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自分の生き方を、自分できちんと決められる人は少ない。
自分の死に方を自分で決めることのできる人間はさらに少ない。


読んでて、彼についての記述を見つける。
まるで不意打ちで、胸が軋むような思いがした。
命を喰らって生きているのは、みんな同じだ。
自覚があろうとなかろうと、私たちは誰かか何かを犠牲にして踏み台にして、生きてる。
喰ったのが人だというだけで、なぜこんなに縛られるんだろう。

このひとたちはみんな海豹の娘で、わたしは海豹の娘が大好きだからとってもとってもおもしろかった。
やっぱ近藤さんはミステリじゃないほうがすきだ。