読割 50
電子書籍
【期間限定価格】ジョナさん
著者 片川優子
毎週日曜、死んだおじいちゃんの愛犬と公園へ行く。これが高校2年、チャコの習慣だ。しかしのどかな風景とは裏腹に頭の中は悩みでいっぱい。大学受験、親友との大喧嘩、そしてバラバ...
【期間限定価格】ジョナさん
ジョナさん
04/25まで通常524円
税込 262 円 2ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
ジョナさん (講談社文庫)
商品説明
毎週日曜、死んだおじいちゃんの愛犬と公園へ行く。これが高校2年、チャコの習慣だ。しかしのどかな風景とは裏腹に頭の中は悩みでいっぱい。大学受験、親友との大喧嘩、そしてバラバラな家族。青春まっただ中って感じだけど当人は息苦しいことこの上ない。そしてさらにチャコは出逢ってしまう――恋に。
目次
- I 命名、ジョナさん(仮)
- II 銀のボス、深煎りスーパー
- III ロックでもポップでもなく
- IV Xが限りなくゼロに近づくと無限大
- V ジョナさんについてジョナサンで語ろう
- VI 幸せになりなさい
- あとがき
- 文庫版あとがき
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女子高の理系作家
2016/09/17 13:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:neko - この投稿者のレビュー一覧を見る
やはり、情報量が多いですね。
で、セクハラもレイプも、それに類する行為があって、被害者が訴えれば成立します。つまり、被害者がどう感じたかがキーです。先生と生徒のコミュニケーションも同じですよね。生徒が不適切な指導と感じれば、先生によるイジメです。このお話の中に何回か先生との対話が出てくるのですが、そういった観点から見てみるのも面白いかも。
ちなみに、医者が特別なのは、法にもとづいて生と死を扱うからです。宗教の自由が認められている国では、宗教は趣味です。聖徳太子はちゃんと、十七条憲法で三宝(仏法僧)を敬うように規定しています。
紙の本
箸が転げただけで大事だった女子高生の頃を思い出して『ジョナさん』
2011/01/23 17:37
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新聞の広告欄で興味を持って読んでみた。ハジメマシテの作家さん。
淡い恋愛を読書で追体験しようと軽い気持ちで手に取ったのだけれど、まさかの号泣。内容が心に響いて、というよりは、「忘れていたこと」を内容に触発されて思いだしてしまったがための涙だ。
高校生の頃ってなんであんなに毎日笑っていたんだろう。今になって思えば、ホント不思議だ。毎日、くだらないことで一喜一憂していた。でもその時は、そんな毎日が特別だなんて認識はまったくなくて、こんな日々がずっと続いていくのだと何の疑いもなく思っていた。
振り返ってみても、青春だったな―って思う(笑)。でも、その渦中にいる当人はそんなことを感じている余裕はないのだよね。それは、10年経った今だから思えること。余裕?!悟り?!達観?!諦め?!
良いようにも悪いようにも言えるけれど、良くも悪くももうわたしは「これぞ高校生」って感じの青春の中にはいられない。
女子高で体育教師をしていた(今は共学)友人(男性)が言ってた――「動物園やで」。ほんと、そうだと思う。女子も男子も高校って、その時期を10年以上過ぎた人間からすれば動物園に近い。
でも、ちょっと羨ましくもある。
著者はあとがきで、「私はこの小説を、忘れないために書きました。」と言い切っている。実際、高校の時の思い出なんて、けっこう忘れている。でも、本書を読んで、そういえば…と、淡くてぼやけた記憶が蘇ってきた。そしてなんだか嬉しくなった。
内容のことをほとんど触れていないけれど、本書で描かれているのは本当に、どこにでも転がっていそうな、女子高校生の日常だ。特別感動するわけでも、驚くわけでもない。小さくて狭い世界で起こることは、その世界でそれなりの威力を持つ。そしてそのそれなりの威力で彼女は笑って泣いて、怒って、感情を移ろわせる。
ただそれだのことなのだけれど…。とっても好きだな、って思った。
ちなみにタイトルの『ジョサさん』については、読んだ人だけのお楽しみ。『ジョナサン』ではなくて『ジョナさん』ってところがポイントなのだ。