わずかいっちょまえ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：コバヤシマル　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

昔読んだ紙の本はとうに処分してしまった。
それを30年ぶりくらいに電子で読み返したら・・・ラストで泣いてしまった。こんな、対象年齢がせいぜい高校生程度のコミックで、俺はガキか〜。
いや、年寄りのことはどうでも良い。厳しい現実に取り囲まれて立ち竦む子供たちに、ひと時現実を忘れて読んで欲しい。読み終えた時にちょっぴり勇気をもらえたならば、なお良い。

構成としては全体に枝葉を刈り込めばさらにスッキリとまとめられるし、最終話前の展開とラストとの繋ぎにも少々ガタツキがある。しかし作者あとがきにある通り、偶然をも取り込んでの、これが創作というものなのだろう。
彫琢の余地を残したこの作品、テーマは時代を超えて通ずるものがあると思うし、なにより自分が「好き」なのだった。（「好き」の主体は・・・と分析し出すといろいろ恥ずかしくなってきそうなので、これ以上は突っ込まない）