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投稿者:くりんぐりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
政治関係の知識がないビギナーですが、とても面白かったです。
パナマ文書の流出事件、タックスヘイブンの文書が流出して、いろんな政治家の蓄財などが暴かれたくらいのことしか知りませんでしたが、法律事務所の暗躍や、それに異たる流れ、どのような形で表に出たかなどがわかりやすく書かれていました。
この手の本にしては読ませる文章と言うか、ページをめくる手が止まりませんでした。
元NHKワシントン支局長。
2020/07/22 15:56
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
9.11の時に、NHKのワシントン支局長だった人が著者。あの時のニュースで印象的だった。
歴上に現れる諜報に関わった人の列伝風の読み物。ただ情報を探る任務の人の話なので、曖昧模糊とした感じである。
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ちょっとついていけない箇所もあったが、やはりさすがというしかない内容。特にスノーデンの話は面白かったね。
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もう遠い昔と思っていたけど、今年起こった騒動だった「パナマ文書」。そんな書き出しと、もくじをパラパラと見ると、スノーデンの名前もあるので、今年の世界情勢の反芻と来年初の映画鑑賞(『スノーデン』オリーバー・ストーン監督)の予習の意味で読んでみた。
タイトルにあるように、事象というより、その騒動を彩った人物等、背景、歴史に焦点を当てていく本書。「パナマ文書」をとっかかりに、パナマという中米の小国が、世界的な要衝である運河を軸に、生存を懸けての生き残り策を、超大国アメリカや世界を相手に策謀を巡らせる。
資源を持たない我が日本も参考とすべき戦略が見え隠れしている気がする。
そんな話から、パナマ文書で名を馳せた?パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」の成り立ち、創設者2人の背景から、やがてそのパナマを舞台に編まれたジョン・ル・カレの「パナマの仕立て屋」へと話が広がる。
1930年のパナマ運河条約、カーター政権時代の1977年の新運河条約へ、租借権の変遷からパナマを取り込もうと、その時代時代の列強がかの地に触手を伸ばしエスピオナージ・ストーリーにはうってつけの舞台が誂えられていたという話だ。
次に、著者は「パナマの仕立て屋」の著者ジョン・ル・カレの生い立ちを語る。苦手な作者のジョン・ル・カレ、元英国の情報機関MI6の出とい話は知ってはいたが、壮絶な生い立ちの話はなかなか面白かった。
「作家の預金残高はその子供時代にあり ― 。」
そんなグレアム・グリーンの言葉を引いて、ジョン・ル・カレの育った環境を記す。
その後、世紀のスパイ、ゾルゲ、二重スパイ、キム・フィルビー、稀代のハッカー、アサンジ…と、時代を遡り、スパイ列伝という本書だ。
ちょっと思っていたほど”現代”の諜報活動の話が少なかったのは残念だったが、最後はスノーデンの話へと、情報戦の主戦場がサイバースペースへという変遷を描く。
とはいえ、最後は、濃密な人間同士のやりとりにいきつくと著者は記す。
「人間力を駆使して持ち帰る情報こそ、ダイヤモンドのような輝きを放つ」
ひょっとしたら、もうその発想(思い?)そのものが旧いのかもしれないが、IT技術と人間力の相克は今後もしばらく続くのだろうなあ。
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面白かった。
スパイ、インテリジェンスというものについて映画で観たものの印象しかなかったがもっと静か(⇔派手)で人間味があって継続的なものであるのだなと感じた。
実在の人物を背景から詳しく紹介しているのでとても面白かった。
初めて見る世界というものでした。
パナマ文書についてもどういったものなのか人にこんなものと言えるくらいにはなった。
手嶋さんとはこういう人であったと初めて知った。
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事実は小説より奇なりと言う言葉がありますが、まさにそのような話を思いだすような印象です。スパイと言う謎に秘められた言葉と、実際の人物像はどのようなものなのか?興味深い部分が知りえると言う所は、読んでいて興味を惹かれる部分かと思います。
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日常生活をしているうえで全く関係ないと思っていたのですが”スパイって実際、どんな事してるんだろう。”っと言う興味で読んでみました。映画で良く聞くアメリカのCIA、イギリスのMI6、ソ連のKGBなんかで活躍した諜報員が描かれておりなかなか面白かったです。個人的には最後のエドワード・スノーデンさんの話が良かったかな。
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ずいぶんと凝った、しかし何かの真似に違いないと思う題名である。そんな衒学的な題名に似つかわしく、内容は過去のスパイやインテリジェンス事件の紹介で、この本を待ってましたと手に取るような人には既知なことばかりで、新たな発掘とか今までとは異なる見解が示されたわけではない。
新著な割には、あまり新しさを感じないのである。この人の本はこんな肩透かし感を感じることが多いが、それでも読んでしまうのは、日本でインテリジェンスを語る或いは読み物にできる人が少ないからである。
この人の著作よりも、この本で紹介された過去の名著を読んだほうがいいかもしれない。
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スパイ小説の大家であるジョン・ル・カレをメタファーとして、様々なスパイの物語やご自身の記者経験を綴っており、著者の素晴らしい知性を感じました。
そして、著者が主張されている様に、精緻で信頼あるインテリジェンスは、IT技術によるシギントやイミントではなく、ヒューミントであり、諜報員の知性・価値観であることも、強く確信しました。
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7つのスパイの物語(実話)。虚構の中を生きているような話もあり、スパイやインテリジェンスに縁遠い自分にとって、胡散臭さと「大人の世界」が感じられ、実に興味深い。
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記憶に新しいスパイ、密告者が紹介されている一冊。
スパイの歴史についてではなく、各人物像に焦点を当てています。
難い内容が易しく書かれていて、読みやすいと感じました。
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ゾルゲ、キム・フィルビー、あるいはパナマ文書にまつわるあれこれなど、名前は知っているけど、それほど知らないことについて、楽しく読むことができた。手嶋龍一氏の著作は、これまで佐藤優氏との共著をいくつか読んでいたくらい。単著は初めてじゃないかな。独特の文章を書く人だね。ひとつひとつの文章が、というのではなく、読んでいて何かを読み落としたかな、という気分になる。なにかキーとなる部分が隠されたまま、話が進んでいくというかなぁ。あるいはそれくらい書かなくても知ってるでしょ、ということかもしんないんだけど。インテリジェンスの世界にいる人って、そういうものなんだろうか。いや、佐藤優ではそういう印象はないな。
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手嶋氏のインテリジェンスものは、ノンフィクションでもフィクションでも抜群に面白い。これこそ著者のこれまでのヒューミントとシギントの蓄積の賜物なんでしょう。最新の国際情勢をもとにしたインテリジェンス小説を期待しております。
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汝の名はスパイ、裏切り者、あるいは詐欺師 インテリジェンス畸人伝。手嶋龍一先生の著書。国際政治を陰で動かしているスパイの存在。スパイという響きはとても格好良いけれど、時として裏切り者や詐欺師と非難されるような行動でさえ厭わない。世界で暗躍するスパイ、裏切り者、詐欺師たちの実態をもっと知りたくなる一冊です。
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【裏を見た裏のある人々】ジョン・ル・カレやキム・フィルビー,さらにはアサンジやスノーデンに至る,情報(インテリジェンス)の分野で名を残した畸人たちに焦点を当てた作品。時代の変遷と共に移り変わるスパイ像を垣間見せてくれています。著者は,『外交敗戦』や『ウルトラ・ダラー』等の作品で知られる外交ジャーナリストの手嶋龍一。
「こんな人物がいたのか!!」と楽しみながら,情報や外交に関する読み解き能力を高めてくれる一冊。それぞれのエピソードに人物紹介も挟まれるため,追体験的にもスパイの世界を満喫できるはず。ところどころに散見される手嶋氏ご自身のエピソードもどこか「芳醇」で◎。
〜あまりに精緻に近未来を言い当てた情報は,打ち捨てられ,無視される。これがインテリジェンスの哀しい性なのだ。溢れんばかりの人間的魅力で敵側からも信頼された者が手に入れる情報。それは凡庸な人々の烈しい嫉妬を買ってしまう。これもまた情報が持つ宿命なのである。〜
読書リストがついている点も☆5つ